殺人クラゲ「カツオノエボシ」は出汁が効いてて美味い

魚介その2(魚以外)

先日より、湘南方面でカツオノエボシが大量に漂着しているというニュースが流れています。

カツオノエボシは日本でもっとも有名な「毒クラゲ」で、生き物図鑑やマリンレジャーガイドの「注意すべき生き物」コーナーには必ずといっていいほど記載のあるものです。
今年はコロナの影響で海開きが行われず、そのため例年と比べると問題になる可能性が低いのですが、それでもビーチを散歩したりする人が触ったり踏んだりして事故にあう可能性は大いにあると言えます。注意喚起も当然でしょう。

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カツオノエボシ貰っちゃった

一方でこの大量漂着は、我々みたいな変な生き物好きには福音ともいえます。ぼくの仲間内でも何人か湘南海岸に駆け付け、観察したり写真を撮ったり、あるいは拾って持ち帰ったりしています。
もちろんぼくもそのつもりでしたが、うちから湘南って地味に遠いので空振ったらいやだなぁ……などと考えて逡巡していたところ、ペンさんから「カツオノエボシ拾った」という連絡があり、お裾分けをもらえる流れになったのでした。というか半ば強制的に徴収した。


ペンさんいつもありがとうございます。


こちらがそのカツオノエボシ。


“浮袋”は5㎝程度、空気の入った青い塩ビの浮き具にしか見えません。下に伸びる“触手”は長くても15㎝程度ですが、これは打ち上げられた時にちぎれたのかしら?

彼らは我々が食用にするクラゲ類(ビゼンクラゲ、エチゼンクラゲ)や身近な海で見かけるクラゲ(ミズクラゲ、アカクラゲ)とは分類学上かなり異なる「ヒドロ虫」と呼ばれるもので、厳密に言うと「クラゲではない」生き物です。いくつものヒドロ虫が集まって“一匹の”カツオノエボシが形成されており、触手になる個体、刺胞になる個体など合体後に役割が分かれてひとつの群体生命体になるといいます。不思議な奴らじゃ……


この触手部分に刺胞があり、濡れた手で触れると毒が発射されて刺されてしまいます。海水浴中に刺されると痛さと刺激でショック状態に陥り、そのまま溺れてしまうというような事故がたびたび起こっています。
この毒は死んでも残り、打ち上げられたものを触っても刺されるので注意が必要です。


なのですが、とりあえず触ってみました。

触手もぺとぺと


濡れていなければ大丈夫、とのことで、濡らした手でも触ってみたのですが……とりあえず、手のひらは問題ないみたいです。皮膚が分厚いからだろうな、きっと。
この手で目元をこすってしまったのですが、唐辛子を触った手でこすった時みたいな刺激があったのでやっぱり毒は生きているみたいです。トイレ行く前は特に注意!

カツオノエボシ、美味しい

さて、今回このカツオノエボシをもらってきたのはもちろん、食べてみるためです。
毒クラゲ食べて平気なんかい!? と思われる人もいるかもですが、基本的に刺胞動物の毒というのは加熱によって効果を失います。イソギンチャクとか食用にされるところもありますからね。

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ということで、とりあえず茹でて味を見てみることにしました。


海水程度の濃度の塩水で、さっと茹でます。
案の定、浮袋の中の空気が抜けてしぼんでしまいました。ちっちゃいなこれ……こんなんじゃ味分かんねぇだろ……
まあいいや、いただいてみましょう。


……!(`・〰・´)あれっ、結構美味い!
何でしょう、旨味がちゃんとある。ホタテガイのひもみたいな、あるいはユムシとかゴカイ系の旨味がありますね。
食感もクラゲ系かと思っていたら、これもやっぱり貝ひもみたいな感じ。大きさのわりに歯ごたえがありますね。

味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆


ふーむ、これはちゃんと料理したらとても美味しくなりそうだ。
色々試してみましょう。

ということでいくつかを乾燥させ、残りはミョウバンを入れた塩で漬けて保存させてみることにしました。何かいい料理のアイディア、考えなくては!



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コメント

  1. もるだ読者 より:

    保育園時代に沼津の実家付近の浜辺でこいつを踏んづけて遊んだ記憶が。。。
    やばいやつだったんですね。それとも違う生物だったかもしれません。

    • はぜはぜ より:

      カツオノエボシ…触って大丈夫でした?
       わしも若い頃、バカ気の至りでカツオノエボシを握ってしまったのですが、痛くも痒くもなかった…その時は。
       しかし3〜4日後、呼吸困難に襲われ、ひと月苦しむハメに…
       毒は詳しくないけど、コレしか原因は考えられないので、茸本さんの眼が特に心配であります…お大事に。

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