ベニテングタケを毒抜きせずに食べたらめっちゃ美味しかったけどしっかり中毒した

シェアする

☆★☆★☆
ビッグコミックスペリオールにて
「僕は君を太らせたい!」
連載中!
★☆★☆★

作品公式Twitterはこちら!




2018年10月20日 三重県で野食会やります!!
詳しくはこちらから!!





先日のキノコ狩りでは結果としてマツタケが採れて大勝利してしまったのですが、実はメインターゲットはマツタケではなく

ベニテングタケでした。

毒キノコとして名高いベニテングタケですが、長野県の一部では毒抜きをして食されることが知られています。
そこまでして食べるほどに美味しいキノコなのかと、以前から興味を持ってはいたのですが、「大した味じゃない」というレポートも少なからずあったことから手を出さずにおりました。
まあ、毒抜きって「茹でこぼし+塩漬け」とかなので、毒成分はもとより旨味や香りもすべて流出してしまうと思われます。
食べ物が少なかった時代ならいざ知らず、美味いキノコがいくらでも手に入る現代で食べる必要はないのではないか……そう考えていました。

しかし、前の週に一緒にキノコ狩りに行ったMさんから届いたメッセージを見て、その思いは変わりました。


「タマゴタケなんか採ってる場合じゃない」ときたよ……
もちろん、中毒もしなかったそうです。
ベニテングタケ、ひょっとして地域によって毒性に差があったりするのでしょうか。
もし毒性がなければ(中毒しなければ)……ベニテングタケが含有しているイボテン酸は、昆布の旨味として知られるグルタミン酸の10倍もの旨味を持つといいます。
抜群に楽しめるに違いありません。

そんなんやっていくしかないやんけ……

というわけであくる週、ぼくの手元には見事なベニテングタケがあったのでした。

広告
広告

ベニテングタケを毒抜きせずに食べてみた


ベニテングタケは多くの場合シラカバと菌根を作るので、関東では1000m程度以上の標高で見られます。
しかし亜高山帯においてはモミ類とも菌根を作るようで、そういう菌の子実体は黄色みが強く、また柄が太く大型になります。


下処理をしたものを、近縁種で人気の食用キノコ、タマゴタケと比較してみましょう。

ベニテングタケの同定のポイントと「思われている」かさの表面の白いイボですが、非常に脱落しやすく、雨が降ったり、そもそも発生時に地表に触れただけでとれてなくなってしまうことがあります。
基本的にはこのイボの有無ではなく、ひだと柄の色で判別するようにしてください。タマゴタケは鮮やかな黄色、ベニテングタケは純白です。


Mの字さんはバターソテーで食べたとのこと。
ぼくもそうしようかと思いましたが、たまたまバターを切らしていたのでオリーブオイルでソテーしてみました。

味付けは塩コショウのみ。。

いただきまーす

……Σ(`・〰・´*)
こ、これは……旨味がッ! べっちょりしてるー!!?

キノコをはじめ、旨味の強い食材を食べたときの表現として「こっくりとした強い旨味」という表現がありますが(キノコクラスタにしか通じない?)このベニテングタケはそれを超えて「べっちょり」という表現が近いです。
舌全体に貼りつき、膜を作って味蕾を麻痺させ、ひたすら旨味の感覚を脳みそに流し込まれるようなイメージです。

……あ、でも後味ちょっといがらっぽいかな。
生のショウガを齧ったときの、鼻と喉の奥がひりっとするような辛みがありますね。
これはちょっと気になるかも。


そのまま炭焼きにもしてみました。

うん、タマゴタケの旨味と食感を強くしたような感じで、これも美味しい……けど、後味のいがらっぽさはより強い。

タマゴタケ同様、バターなど油脂を使って調理した方が美味しいキノコと言えるでしょう。
天ぷらとかも美味しいんだろうなきっと。

そして中毒した

太い柄が美味しそうだったんだけど……


試食はとりあえず小サイズ(12㎝ほどの幼菌)2本にとどめて、様子を見てみることにしました。
もし仮に中毒したならば、おそらくは30分以内には症状が出てくるはず。
それ以上待ってみて問題がなければ、天ぷら等次のメニューの試食に進もうと思っていたのですが……


15分ほど経ったところで突然、大量の汗が出てきました。
キッチンが高温だからか……とも思いましたが、それにしても滴るほど出るのは不自然。
ベニテングタケは少量ですがムスカリンが含まれており、それによるものかもしれません。

と、やおら悪寒がしてきて、さらに胃がキュッと締めあげられるような感覚が。
あ、ダメだこれ。中毒してるわやっぱり。


前述のイボテン酸ですが、強力な旨味成分であると同時に、メインの毒成分のひとつでもあります。
その中毒症状は嘔吐、下痢等の消化器官のトラブル。まさに教科書通りです。

ここで試食の継続を諦め、トイレでおえーっとすることにします。
南方熊楠先生は人間ながらに反芻ができたことで知られていますが、なにげにぼくもできたりします。
吐け、吐いちまえ、吐けば楽になるぞ(物理的に)


お茶を飲みながら数回吐き戻すと、一気に症状が軽減し、楽になりました。
うん、よかった。もう少し時間がたっていたら、今度はお腹の方の症状も出ていたことでしょう。

宮の字Mさんに「中毒したよ~」とフィードバックすると「申し訳ない」と謝られましたが、もちろん悪いのは100%ぼく自身です。
中毒するつもりはなかったのですが、毒の感受性にも当然個人差はあります。
毒きのこ図鑑に収録されているキノコについては、やはり基本は手を出さないようにするのが無難と言えるでしょう。


そういえば、ベニテングタケはマジックマッシュルーム同様、幻覚成分(イボテン酸ならびにムッシモール)を持つことでも知られています。
試したことがある人の話では「うまくいけば酩酊状態になり気分がよくなる」とのことでしたが、今回のような嘔吐、下痢を伴う「バッドトリップ」に陥ることも多く、MMとしての効用はあまり期待されないそうです。
まあ、フツーに気分悪かったしねぇ……今後試したいとは思いませんわ。


※注:長野県等ベニテングタケを食べる文化がある地域では、季節による毒性の強弱や、中毒しづらい摂取方法などの知見が豊富にあるものと思われます。
今回の体験をもって「ベニテングタケは食べるべきじゃない」と断ずるつもりは毛頭ありませんので、そこのところどうぞよろしくお願いします。。

広告
広告

シェアする

フォローする

広告
広告

コメント

  1. リチウム より:

    おお!とうとう…御身体お大事に。

  2. もみあげ より:

    なにやってんすかwwww

  3. ニッチ より:

    肝臓に悪いけど旨いらしいと、食べたがっていた人たちには素晴らしい実験結果ですね。お帰りなさいませ。

  4. 別府市子 より:

    毒だとわかってて食べるとは…
    すごい、

    生きててください