冬なので茨城の地魚+αを探しに行ってきた

寒くなると、北の魚が美味しくなる。
そんな当たり前のことを改めて確認したくなり、レンタカーにクーラーを積み込んで一路北へ向かった。


関東地方は地理的にもなかなか恵まれていて、利根川を越えて茨城県に入るととたんに北の魚が市場の主役になる。

我が家からでも、南に1時間行けば黒潮の魚が、北西に2時間行けば親潮の魚が楽しめるのだ。
それに加えて東京湾という世界屈指の内湾&深海をも抱えているので、まさに魚好き約束の地と言えるかもしれない。

 

マイナー魚を探そうツアー@茨城

松野屋本店

茨城県北茨城市関南町仁井田355
確認できたマイナー地魚:丸のアンコウ、カガミダイ、ニギス、アオメエソ、オオクチイシナギ、各種カレイ
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さて、まず向かったのは北茨城市・大津港。
茨城県北の基幹漁港で、ここを中心に北茨城の市街地が形成されている。

この大津港で揚がった魚を扱うのが、ここ松野屋だ。
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今の時期のメイン魚種であるアンコウをはじめ、マトウダイやカガミダイ、底引き網で混獲される各種カレイとエイなど、新鮮な鮮魚が大量に売られている。
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沖合底引き網の基地でもあるので、アブラギス(ニギス)やメヒカリ(アオメエソ)などの深海魚の入荷も多い。
今回は時化後でやや鮮魚が少なかったようだが、大アンコウの一夜干しやムシカレイの目刺し(?)など加工品もユニークで面白い。
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揚げタラコ美味しそう

揚げタラコ美味しそう


北茨城は日立港(久慈港)といわき・小名浜港に挟まれて存在感が薄く、鮮魚を探す人もそのまま小名浜方面に向かってしまうことが多いが、この大津港と隣の平潟港の周りもなかなか地魚が多く、楽しめると思う。
カスベじゃなくてカスペなんだね

カスベじゃなくてカスペなんだね

まるいち海産商

北茨城市平潟町1067
確認できたマイナー地魚:丸のアンコウ、カガミダイ、アオメエソ、ミズダコ、各種カレイ
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大津港からさらに北上すると、アンコウのどぶ汁で有名な平潟地区に至る。
平潟漁港はまさに関東北端の港で、堤防の付け根にある小山が福島との県境になっている。

この平潟地区にあるまるいち魚やも、平潟港と大津港で揚がった地魚を販売している。
松野屋と比べると非常にこじんまりとしていて、家族か小さなコミュニティで経営されているようだ。
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ここで目を引くのはギンダイ(カガミダイ)の干物。
なんと1枚100円!

マトウダイとカガミダイはこの時期、茨城では大量に水揚げがあるようだ。
身は薄いが肝が大きく、繊維質な身は上品でフレンチなどではとても珍重されるのだが、アンコウの存在感が大きいこの街ではそこまで高級ではない存在なのかもしれない。

それ以外にも、よくあるゆでダコがよく見るとミズダコだったりカレイの干物が何種類もあったりと、北茨城の地魚を実感できる隠れた名店だと思う。

店の前の坂道を上るともう福島県

店の前の坂道を上るともう福島県

ますいち海商

北茨城市関南町仁井田198-1
確認できたマイナー地魚:丸のアンコウ、カガミダイ、アオメエソ、ミズダコ、オオクチイシナギ
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ここは今回の遠征で一番の収穫だった。
平潟港と大津港の中間にあるこの店は、一見するとプロ向けで一般客には敷居の高そうな店構えなのだが、入ってみると廉価な惣菜コーナーがあったり、鮮魚を単品でも売ってくれるなどいい意味での「街の魚屋」の雰囲気がある。

そしてここはなんと入り会い箱を売っていた!
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このサイトの読者のみなさまには敢えて説明する必要もないかもしれないが、漁の時に混ざって獲れてしまう、小型だったり数がまとまらない「雑魚」をまとめて入れて「ひと箱いくら」で取引するものを入り会い箱と呼ぶ。
漁師さんにとっては「はした金にでもなれば御の字」の存在なのだが、僕ら地魚好きにとっては宝箱そのものだ。

朝市や直売所などではしばしば見るものだが、魚屋で見かけるのはこれが初めてだ。
今回のものは

オオクチイシナギ
アンコウ
シログチ
ニベ
マアジ大小
アカカマス大小
ナメタガレイ
ムシガレイ
ソウハチ
メイタガレイ

がたっぷり入って1000円!

ちなみにオオクチイシナギはこの地域では「すねや」と呼ぶらしい。
由来はなんだろう、ご存知の方がいればぜひ教えてください。

ひたち南ドライブイン 飛勘水産

日立市大和田町2173
確認できたマイナー地魚:丸のアンコウ、アオメエソ、ミズダコ、トゲカジカ、サメの心臓
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すこし南下して日立市へ。
工業港として有名な日立港だが、隣にある久慈港は漁港として非常に大きな規模を誇る。
そこで水揚げされる魚や、全国の水産物を取り扱う水産会社である「飛勘水産」が、ドライブインの形態で運営している鮮魚店がこのひたち南ドライブインだ。
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ここも前日までの時化のせいか地場産の魚は少な目だったが、気仙沼産のマグロやその外道のカジキ、サメなどはいつも通り充実していた。

ここではカジキの「ハーモニカ(背鰭の付け根)」の冷凍とマグロの同じ部位を煮たもの、そしてモウカザメ(ネズミザメ)の心臓を購入。

サメの心臓はレバ刺しの代替品にもされる

サメの心臓はレバ刺しの代替品にもされる

那珂湊おさかな市場

茨城県ひたちなか市湊本町19-8
確認できたマイナー地魚:いっぱい
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今更説明の必要もない一大観光市場。
地元茨城や北方の魚が充実しており、メーター近いマアナゴやマゾイ(キツネメバル)、ヒラツメガニなど、都心ではなかなか見られないものもたくさん売られている。
鹿島灘以北でやたらと人気のあるサメ類も充実。
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高速の出口から近いのも良い。

併設の回転寿司屋は地魚ネタが豊富でオススメ。

番外編1:城東フルーツ

茨城県ひたちなか市長砂1572-11
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日立港から常陸那珂港へと向かう国道245号線沿いは干し芋専門店が数多く並ぶ「干し芋銀座」。

そのなかでも比較的南寄りのこのお店の干し芋は、価格もリーズナブルで味もよく、そして看板犬が可愛いのでいつも立ち寄ることにしている。
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干し芋の端切れ部分である「せっこう」はお買い得。
様々な種類の干し芋があるので食べ比べもオススメ。

番外編2:ジョイフル本田ニューポートひたちなか店

茨城県ひたちなか市新光町34-1

茨城を中心に展開している巨大ホームセンター「ジョイフル本田」だが、ここニューポートひたちなか店の惣菜コーナーのパック寿司は侮れない!
特にイワシとマイカ(スルメイカ)の寿司はマジでオススメ。

さんざん地魚を見て、買って来た帰り道でも必ずここの寿司コーナーは覗いていくことにしている。

やっぱり冬は北の魚が楽しい!

ホームグラウンドが相模湾の自分にとって、鹿島灘方面の太平洋はなかなかに遠い存在だが、それでもこの時期はやっぱり遠征したくなる。

北の魚は鮮度保持が難しく、すぐにへたってしまうのもあって都心ではなかなか手に入れがたい。
だからこそ、水揚げされる場所まで足を運ぶことに価値があると思う。

常磐道は混雑も少なく、茨城北部へのアクセスは意外に楽だったりする。
まだ行ったことがないという人は是非一度訪れてみてほしい。

 
 
 

コメント

  1. 前田 より:

    こんにちは。いつも楽しく拝見しております。
    当方茨城南部出身ですが、イシナギの小さいやつ(幼魚?)をスネヤと呼ぶと聞いておりました。
    由来はわからず申し訳ありませんが参考までに…。

    • wacky より:

      コメントありがとうございます!

      なるほど、小さいものをとくにそう呼ぶんですね…なぜだろう(笑)謎は深まるばかりです。

  2. シマネッ子 より:

    こんばんは!鬼読してます!
    何回過去の見ても面白いです
    何でも美味しそうにアレンジされてるので参考にしますよー
    これからも頑張って下さい!

    • wacky より:

      コメントありがとうございます!

      そういっていただけると、いつも体を張っている甲斐があるなぁと思います。。
      時々、過去の記事にも修正を加えていますので、よろしければ引き続きご愛顧くださいませませ。

  3. シンコロ より:

    いつも楽しく読ませて頂いています。
    僕も茨城に魚を買いに行っているのですが、城東フルーツさん、非常に参考になりました。
    さっそく行ってみたのですが、どれも美味しそうで、品種毎に買いたくなりますね。

    色々参考にさせていただきますので、これからも楽しい記事をお願いいたします。

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