先日、馬のなんこやヤドカリのハサミなど、北海道の産物をいろいろ送ってくださるKさんからデカい荷物が届きました。
開けてみると
ギョウジャニンニクだ!
なんでも、庭で育てているギョウジャニンニクを間引いたので、それを送ってくれたのだそうです。いつもマジでありがとうございます……!
話によるとKさんちのお庭にはもっさもっさ生えているそう。ギョウジャニンニクは成長にえらい時間がかかるそうで、本州でも栽培されていますがなかなか難しいようです。天然物は人気の山菜ですが、乱獲で数が減っており、採取できなくなっている場所も増えていると聞きます。北海道の環境がうらやましいですね。
さて、今回は間引きものということで、いつもは食べられない部位も送っていただきました。それがこの
鱗茎。ニンニクやタマネギなどの食用部分にあたるものです。
ギョウジャニンニクはニンニクと名がつけられていますが、一般的に食用とするのは葉や茎(偽茎)で、鱗茎はほとんど利用されていません。これは上記の通りこの植物がとても成長が遅いうえに、鱗茎を抜くと枯れてしまって翌年から利用できなくなるため。
野生株の鱗茎を採取することは基本的にはご法度ですし、栽培する際も鱗茎は残し地上部だけ採取することが多いみたいです。
そのため鱗茎を食用とするのは、特に首都圏ではまず不可能なので、とてもありがたいです。ギョウジャニンニクのニンニク部分、いったいどんな味がするのでしょう。
ギョウジャニンニクのニンニクを食べてみた
ギョウジャニンニクの鱗茎は、黒い毛に包まれています。
まるで熊みたいだね。
これを剥き、中身をあらわにすると
こんな感じ。
ニンニクやタマネギみたいに肥大するわけではなく、どちらかというとアサツキやラッキョウに近い印象です。これは例えば秋になるともっと大きくなるのか、それとも多年草だから数年ものとかになると大きくなるのか、ちょっと気になるところ。
細い個体に関しては鱗茎というよりも偽茎の延長という感じがします。
根付で新鮮だからか香りが大変強烈で、この時点で台所がむせそうなほどのニンニク臭で包まれています。
鱗茎は特に強烈で、これ一つ部屋に置いておいたらドラキュラが一生寄り付かなさそうです。
生で食べたらどうなっちゃうんだろう……
……(×皿×)ンヒー
かっらい!! かrrrっらい!!
激烈の一言です。自分が(ニンニク中毒を起こす)イヌやネコだったらもう死んだと思います。
しかし人間なのでこの辛さもまた旨味に変換されます。さすがにこのままじゃ無理だけど、ひと手間加えたらすげーうまそう。
ということでまずは
ホイル蒸しに。味付けは塩のみです。
いただきまーす
……(≧〰≦)こゆい!
強烈なニンニク風味のあるノビル、という感じです。食感はホクホクとしていて柔らかく、はっきりとした甘みを感じます。にんにくの糖度が20度を超えることが知られていますが、ギョウジャニンニクも高い糖度を誇るのでしょう。
シャキシャキとした食感が魅力の葉の部分とはまた大きく異なりますね。
もう一品作りましょう。
ジャジャン! 甘酢漬け!
……(≧〰≦)やべーこれ最強
口に入れたときはラッキョウかなと思うのですが、そのあとで強いニンニク臭が押し寄せ、さらに遅れて旨味がググっとやってきます。
辛味も多少残りますが、ほとんど気になりません。噛めば噛むほど活力が湧いてきて、やる気に満ち溢れるような味です。
かつて修験者たちはそのあまりにきつい修行の合間、精が付きすぎるということで禁じられていたこのギョウジャニンニクの鱗茎をかじり、再び修行に向かう活力を得たそうですが、現代人のぼくらも口から力強く「勃起!!」という言葉が飛び出します。
甘酢漬けなのでカレーに添えると素晴らしいマリアージュが期待できそうですが、しかし我々神奈川県民は、ギョウジャニンニクといえばやはり
家系ラーメンですよね。
酢漬け本体はもちろん、漬けていた酢をラーメンに回しかけるとマジで飛べます。完璧。
ところで家系ラーメン屋のギョウジャニンニクってほんとにギョウジャニンニクなのかな、緑に着色したおろしにんにくって可能性hうわなんだやめr
味:★★★★★
入手難易度:★☆☆☆☆ 北海道に住もう!
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