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先日、サバイバル食研究家の永野太郎さんから面白い話を聞きまして。
曰く「ヒキガエルを食べる地域がある」。
ヒキガエルか……
ちょっと昔の話で恐縮なんですけど、ぼくが生まれて初めて食べたカエル、実はヒキガエルだったんですよね。
あの時はとっても辛かった……(遠い目)
<回想>
それは小学4年生の時のこと。
群馬県の山奥の廃校を拠点とし、キャンプや野外レクリエーションを行うことで子供の自立心を養う、いわば日本版サマースクールみたいなイベントに参加したことがありました。
「ガキ大将を育てる」がコンセプトのイベントだったので参加者はみな小学生で、いくつかのコース(クラスみたいなもの)に分かれていました。
多くは廃校内で遊んだり山道を散歩したりするといった程度のものなのですが、その中でひとつだけ、非常に骨のあるコースがありました。
「サバイバルコース」と呼ばれているそのコースは、小学校高学年の児童限定で7泊8日、テント・山小屋泊をするというもの。
それだけならただのキャンプなのですが、恐ろしいことにもっていく食料は米、そば、そうめん、イモなどの炭水化物系保存食のみ。
他の食材はすべて自分たち(児童7~8人+大学生のリーダーひとり)で確保しなければならず、必然的に1週間の間ずっと野食をしながら過ごすということになります。
食べ盛りの児童の集団がサバイバル状態に追い込まれたらどうなるか。
はじめのうちこそ、豊かな自然に囲まれて和気あいあいとピクニック気分だったものの、神流川の川辺で野宿を始めてから2日目にはすでに全員の目が血走っており、トンボの羽をむしって食べる者あり、マムシの子供を見つけて崖に突き出た細い木に飛び移ろうとする者あり……と無法地帯の様を呈していました。
戦時中の疎開先の子供たちってもしかしてこんなんだったんかな……あるいは蝿の王……。
ぼくはチキン且つ最年少だったため採取の役には立てず(そのころは食べられる野草の知識すらなかった)そのくせ人一倍食い意地が張っていたので常に飢えていました。
そして3日目(4日目かな?)ついに栄養失調になったぼくはみんなについて行くことができず、R299の道端に倒れて寝ていたところを通りがかった車に見つかり、運営の人に救助されました。
そのあとは車の中で服をゲロまみれにして全裸にされ、そのまま道端に放置されたのでグループの中で「フルチン」というあだ名をつけられたり、生煮えのそばを食べてゲロ吐いたり、支給された肥後守で人差し指をザックリいって失神しかけたりしましたが、まあ全体的にはいい思い出です。
帰還後、両親にこの話をしたら爆笑していました。まったくいい親だ。。
まあそういう催しなので割とやべーものまで捕まえて喰ってたんだけど、その中で最も印象に残っているのが「ヒキガエル」と「トンボ」なんですよね。
後者はなんていうか、人生初の昆虫食だったので記憶に残ってるってだけで味は大したことなかったんですが、前者はすごくいい印象とともに覚えています。
たしか7~8㎝くらいのそこまで大きくもない個体で、それを全員で分けたのでひとり頭一口もなかったと思うんだけど、コッヘルで揚げ焼きして塩を振っただけのそれが本当にめちゃくちゃ美味かったんですね。
あー、カエルってこんなに美味しいんだ……と強く感動しました。その日の夕食すらどうなるかわからない日々の中で、その美味しさが光り輝いていたのでした。
しかし、期間後「ヒキガエルは美味しいよ」と周りに吹聴していたぼくのもとに、恐るべき情報が届けられました。
「ヒキガエルは毒があるから食べたら死ぬんだってよ」
……!
調べてみると、確かにヒキガエルには「ブフォトキシン」という神経毒があり、摂取するとめまいや悪寒を引き起こし、重篤な場合は痙攣や呼吸困難を引き起こすこともある、とのこと……
そういえば解体時にナイフにやたらと白いねばねばが付着し「カエルって捌きにくいなー」って思った記憶があるのですが、なるほどあれが毒なのね。
もしかしたら量が少なかったから何もなかっただけで、ひとりで全部食べたら危なかったかもね……
<回想/>
というわけでヒキガエルは「美味いけど食ったらあかん」という認識でいたのですが、そこに突如降ってわいた永野さんの発言。
なんでも神奈川県の山間部では、昔からヒキガエルを「ごとうべい」と呼んで食べてきたのだそうです。
マジか……それ、毒は大丈夫なん?
「昔の人がどうやっていたかは分からないですけど、ヒキガエルの毒をうまく取り除く方法はありますよ」
な、なんだってー!!ΩΩ Ω
それ、教えてもらってもいい?
「簡単ですよ~まず……」
To be continued…
コメント
「蝿の王」をさらりと文中に入れ込むとは・・・グッときました。