桜毛虫の糞酒はトンスルではなくズブロッカ

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先日、サバイバル食研究家・永井さんのご案内で千葉にサクラケムシ(桜毛虫)を採りに行ってきました。


桜毛虫とはその名の通りサクラにつく毛虫で、正式和名をモンクロシャチホコといいます。
最近は少し数を減らしましたが、街路樹のサクラを丸裸にしたうえ、行列を作って地面に降りてくる彼らを見て悲鳴を上げたことがある人は少なくないと思います。


見た目に反して毒はなく、生えている気も柔らかく猫っ毛で触っても全然問題はありません。ぼくは毛虫は大の苦手なのですが、サクラケムシだけは頑張って克服しました。毒がない毛虫と毒のある芋虫、どっちも触れるようになってちょっぴり大人さ。

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サクラケムシはうまい

なんでそこまでしてサクラケムシをとるかというと、美味いからです。当ブログでも依然食べてご紹介しているのですが、桜の葉を食べる毛虫だけあって桜餅の香りがするんですよね。

虫食の当面の課題についてサクラケムシ(モンクロシャチホコ)をテーマに考えましょう
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毛がちょっとモシャつくきらいはありますが、この桜の葉の甘い香りを生かした様々な料理が楽しめ、虫食家には人気が高いです。
香り以外にも強い旨味を持っており、ただ茹でただけでもなかなかの佳味となります。
まだやったことないけど、甘い味つけにしてお菓子にしてもきっと美味しいんだろうなぁ。

サクラケムシの糞は素晴らしい

なんですが、今回特に欲しかったのは実は身(本体)ではなく

こちら。
排泄され、固まった毛虫の糞です。

やっぱり茸本の野郎ウンコ喰ってやがった! エンガチョ! という声が聞こえてきそうですが、虫の糞というのは古くから東アジアでは食用に用いられていた由緒正しい食材。
日本でも蚕の糞を茶に煮出したものが飲用され、薬用にされてきました。

サクラケムシの糞も偉大なる先人達によって飲料原料としての価値を見いだされ、野食界隈ではサクラケムシの糞を煮出して作るお茶が「最高級紅茶に匹敵する」と高い評価を受けています。


サクラケムシが食べるのはサクラの葉のみなので、糞といってもほとんどサクラの葉のようなものです。なので桜茶のような良い香りがする上、毛虫の体内で発酵が行われるのか紅茶のような重厚な風味を持つんですよね。
原料も何もかも違うけど、ある意味コピ・ルアクみたいなもんですよね。


今回は大量にかき集めることができたので、しばらくはこの特別なお茶を楽しむことができそうです。

お酒に漬けてみた

今回はたくさんあるので、前からやってみたいと思っていた「お酒」を試してみることにしました。

糞のお酒、というと、素行の悪いネット民はすぐトンスルをイメージするのではないでしょうか。
中国では古くから人の排泄物を生薬として用いる文化があり、それが朝鮮半島へ伝わって生まれたのが人糞を漬けた酒「トンスル」。嗜好飲料ではなく完全に薬用で、それも今ではほぼ廃れつつある文化だといいます。

サクラケムシの糞を漬けた酒に薬効があるかはわかりませんが、お茶から想像するに風味は良さそうな気がします。
アルコールで殺菌もできるだろうし、まあとりあえずやってみよか。。



やることは簡単で、ウォッカなどのアルコール度の高いお酒に

サクラケムシの糞を投入するだけ。


3週間ほどでいい色が出ました。
まるで長期熟成ウイスキーのような美しい琥珀色!

さっそく飲んでみましょう。いただきまーす。

……(`・〰・´)ほぉ……これはなかなか……
予想通りというかなんというか、桜餅のような甘く透き通った香りがありますね。ちょっとラベンダーのような涼しげな要素も感じます。ってか普通にうめぇ
懸念していた苦みやエグみはなく、何も言わなければうんこを漬けたお茶だとは絶対に分かりません。


桜の香りのお酒といえばポーランドのズブロッカが有名ですが、サクラケムシ糞酒も美味くプロデュースしたら「ジャパニーズズブロッカ」を名乗れるかもしれません。
ということで、ズブロッカで作る最も有名なカクテルを作ってみました。
アップルタイザーと1対1でブレンドすれば

シャルロッカ(シャルロッカ・スパークリング)完成!

(≧〰≦)これ美味ーい!!
リンゴと桜の香りって合うなー。考えたら同じバラ科だから当然か。。

味:★★★★☆
価格:★★☆☆☆


これ、アルコールをうまく使って香りの成分だけ取り出せたりするのかな。
まあ自宅じゃできないだろうけど。

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野食ハンマープライス

コメント

  1. shimesaba より:

    石川伸一先生のエントリに似たような話があった気がします
    スピリタス浸けにして成分を抽出して遠心分離することで香料のみを取り出す的な
    香気成分は脂溶性が多いので

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