セントウソウは戦闘草ではなくて野生のアニスだった!

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先日、あまりにもスズメダイが食べたくなって三浦半島を南下したのですが、半島の先の先、城ヶ島の裏磯まで向かっても、その姿を拝むことはできませんでした。
気温は20℃近く、ぽかぽかと春の陽気が心地よい日だったのですが、三浦の海中はまだ真冬ということなのかもしれません。残念。

しかし腐っても三浦、海中は冬でも陸上には春が訪れてくれていました。

漁港の裏の崖下に出ていたのは、子どもの握りこぶしくらいある巨大なフキノトウ!
ありがたい、都内じゃもうとうが立ってしまっているのですが、ここはうまいこと日陰になっているため成長が遅れているようです。
大きさもさることながら香りも最高によく、折り取るとみずみずしいキク科の香りがふわっと立ち上ります。


ワイは山菜を採りに来たんだった、決して魚なんか釣りに来たんじゃないんだという強い思いで収穫していきます。


さて、一心不乱にフキノトウを採っていると、そのすぐわきに別の植物が群生しているのを見つけました。

この複葉はいかにもセリ科といった風貌ですが、セリそのものではありません。
三浦であればボタンボウフウやアシタバのような大きなセリ科植物は多いのですが……
これはいったい何だろう。

試しに1枚摘み取り、茎をつぶして匂いをかいでみます。

……Σ(≧∞≦)アッ
すごい、完全にアニスの匂いがする!!

なるほど、これはセントウソウというやつですね。
日陰や林床などのややじめっとしたところに生育し、ミツバなんかと混ざって生えていることが多い種類です。
セリ、アシタバ、ミツバ、ボウフウといった有用な山菜を多く含むセリ科の中にあって、知名度や存在感に乏しい種類ですが、まさかこんなに強いアニス香を持っているとは!


そもそもセリ科植物は、日本においてはつまや添え物、薬味などあまり珍重されていませんが、世界的にはフェンネル、パセリ、セロリのようなハーブとして一大勢力を誇るグループ。
そもそもアニスそのものがセリ科なので、セントウソウからアニスの香りがしても何ら不思議はないのです。

しかし、あの洋菓子やリキュールの代名詞と言えるアニス香が、在来のこんな小さな野草から漂ってくると非常に不思議な気分になります。日本のセリ科もなかなか捨てたもんじゃないですなぁ( ̄ー ̄)


ちなみにセントウソウという名前の由来や漢字はいまいちはっきりしていないようです。
「戦闘中にダメージを負った時に飲むと回復するので『戦闘草』」みたいな由来があったら超楽しいんだけどね。そうではないみたいです。

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セントウソウは甘くするのが一番美味しい

さて、せっかく見つけたセントウソウ、いろいろ試してみようと思い、数株採取してきました。
セリ科にはドクゼリなど致死的な毒成分を持つ種類もあるため、むやみやたらに食べるのは良くないですが、このセントウソウに関していうと、図鑑を見ても特に有毒という記載はなく、またネット上に食べられるという記述もいくつか見つかります。いけるじゃろう。

ということで、まずはお手並み拝見、若い葉をさっとゆでておひたしにしてみました。
いただきマース

……(´・〰・`)
なんかもさもさしてますね……味もパセリみたいで大したことないし、香りもあんまりない。
あれー? あんなに強いアニス香あったのに、どういうこと……?

不思議に思い、葉をちぎって揉んで匂いを嗅いでみましたが……
……! よく嗅ぐと、アニス香のほとんどは葉柄、とくに根際の太い部分から発せられています。

セロリと同じで、葉柄が強く香るタイプなんですね。揉んでみると目が覚めるようなさわやかなアニス香が漂います。


というわけで、葉柄を砂糖で煮て乾燥させ、さらに砂糖をまぶして

セントウソウのアンゼリカを作ってみました。

日本においてはアンゼリカはフキの茎で作ることが多いですが、本来はセリ科のアンゼリカという草で作るもの。
フキの香りもさわやかではありますが、あれはキク科であってセリ科ではないため、やはりさわやかさではちょっと弱いです。というかフキのアンゼリカ嫌いなんよね……

セントウソウ版アンゼリカはどうでしょう。いただきまーす……
……(≧〰≦)キター‼‼
いやはやこれは見事な香り! 
砂糖の甘さを引き立て清涼感をもたらすアニスの香りと、適度な繊維質のシャキッという歯ごたえが実によく、完成度が高いです。
これ、ケーキやお菓子に焼き込んだらすごいイイ感じになると思います。誰かやってみてほしい。


さて、アニスの香りといえば忘れてはいけないものがそう、リキュール。
ゴッホに破滅をもたらしたことで知られるアブサンや、南仏を代表する銘酒パスティスなど、アニスで香りづけされた甘いリキュールはたくさんあります。
いずれもさわやかな香りとアルコールの高さ、そしてさわやかな緑色をしているのが特徴。

これをセントウソウで作ってみたらどうなるのか、気になったのでやってみました。

使うのは抽出力のお化け、世界最高のアルコール度数を誇るウォッカ「スピリタス」。


こちらにセントウソウと砂糖を漬けこみ、数日置いてみます。

できたのがこちら。

うん、やや淡いけど、いい緑色が出ていますね……
このままだと強すぎて飲めないので、水で薄めて飲んでみましょう。


……(´・ω・`)あれー?
アニス香、あんまりしないなぁ……スピリタスと言えども、漬け込み時間短かったかな?
数カ月ぐらいつけた方がいいのかもしれないですね。あるいはもうちょっとセントウソウをたくさん使うか。
全く香りがないということはなかったので、もうちょっと工夫すれば美味しくできると思います。


正直、セントウソウがハーブとして認識されていないことが非常に不思議です。
日本の野草でここまでアニス香するやつってほかにないんじゃないでしょうか? あれかな、生育地によって香りの強さが変わるんだろうか。
何にしても今後はどんどん利用していきたいと思っています。
あと、本家アニスみたいに種子は香るのかどうか、これも気になるところですね。見つけたら試してみます。

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コメント

  1. ケアレスみすゞ より:

    初コメです、いつもブログ拝見してます。
    セントウソウ、何となく何処かで
    見かけた気がします。
    目に入ったらリキュールで香酒を
    試してみます、有難や。

    フキノトウ可愛いっスねー、
    食べちまいたいくらい可愛い。
    海の近くにも生えるのは知りませんでした。
    生育条件から考えると、
    海風があると思うので不思議です。
    とか言って、三浦に訪れた事がないので
    地形を知らないだけですが。
    「裏の崖下」には風があまり吹き込まないのでしょうか。