三重のフェモとかフナとかコイを森枝シェフがプロの技で美味しくしてくれるというので渋谷パルコに食べに行ってきた

野食

長いタイトルのイベントに行ってきたので長いタイトルのブログ記事を書きます。





昨日上げた記事の通り、先日三重でフェモラータオオモモブトハムシをとり、フナとコイを釣り、ついでにニゴイをキャッチして帰ってきたわけですが、このうち前者の3つについては一緒に行った森枝シェフに託してきました。


森枝シェフは野食材を積極的に用いていることで有名で、メディアでもたびたび活躍されています。(こちらのインタビュー記事を読むとシェフの哲学がわかります)
昨年とある番組で共演させてもらったことでご縁ができまして、食材を紹介させてもらったりしてきたのですが、今回は念願かなって一緒に採取しに行くことができたのです。


シェフ自身で選んだものを調理して食べさせてくれるだけでも贅沢なのに、シェフが手ずから採取したものを食べさせてもらえるなんて最&高としか言いようがないです。
いつも素人料理の技術と発想力の貧困さに悩まされてる身としてはとてもありがたい機会で、勉強させてもらおうと思い参加させてもらいました。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

三重の野食材、こんな感じになりました

前菜ではのっけからフェモのご登場。

その杏仁豆腐のような甘い香りでデザート勢から絶大な人気を誇るフェモラータオオモモブトハムシですが、一方で通常の料理ではなかなか使い道が思い付かないという難点もあります。
この一皿では豚挽き肉や野菜と共に香辛料で味付けされ、フェモの香りがエスニックの風味に昇華されています。虫自体はクリーミーでたんぱく質の塊、という味がするので、薄目の味付けでも素材が立って美味しいです。タイ料理だからできること、という感じがします。(会場のCHOMPOOはタイ料理屋さんなのです)



ゆぞくさんのシカが、ヤム(和え物)になって登場。火の通し方が難しいシカ肉ですが、柔らかさとジューシーさ抜群で本当に美味しい。
そして何より香りが柔らかい。ぼくは正直シカ肉はかなり苦手なのですが、この味付けでここまで美味しく食べさせてくれる森枝シェフほんとすごいです。もちろん肉の質のよさが前提としてあるわけですが。。



フナの登場はメインパートにて。

バーヌンシーユ(フナの醤油蒸し)。
これがね、もう本当に美味しかった。ビックリした。
ぼくはこれまで「淡水魚でいちばん美味しいのはフナ」と言ってきたのですが、そんなもんじゃない。ベストコンディションのフナなら世界を狙えます。

とにかく身の味が濃い。ゼラチン感のあるプリプリとした皮をはぐと、骨離れの良い身がまるでカプセルのように旨味を含んでいて、噛み締めるとじゅわっと噴出します。これを食べたあとではマダイもヒラメも味が薄く感じるでしょう。
一般的なフナであれば、ここでコイ科淡水魚特有の水草のような香りが出てくるのですが、さすがは選ばれし汽水域のフナ、不快な香りが全くありません。
小骨はさすがに多いけど、30cm超えというサイズのわりには細くて注意していれば全く問題ないと思われます。(ぼくの注意力は30000なので歯周ポケットにどすっと刺さり難儀しました)。


んでね、ここで最終兵器の卵が出てくるわけですよ。
この美味さの表現が本当に難しいんだけど、数の子の歯ごたえとマダラの真子のコクを合わせたような感じでウマすぎワロタ。
魔性の味をもつ魚卵という食材のなかでもとりわけ強さがある。全国にこんな魚が普遍的に居てくれることを神仏に感謝せざるを得ない。守りたい、この環境。


そしてそのあとに出てきたのが

イノシシのカレーと、

コイのカレー。
ゆぞくさんの獲るイノシシが本当に旨いのは界隈なら常識ですが、森枝シェフもやはり魅力を感じた様子で、定期仕入れの相談をしたそうです。(個人的に森枝さんとゆぞくさんが繋がってくれるといいなぁとずっと思っていたので嬉しいです)

ゆぞくさんのイノシシは今まで食べてきたイノシシのなかでも「ワイルド感」がジャストで、獣肉臭が苦手なぼくでも「美味しいジビエ」として食べられるのがありがたいです。もちろんシェフの味付けも、その魅力を毀損しないちょうどいい感じのもの。

コイの方も、魚の旨味が強く出ていて美味しいです。知らない人が食べたら「このめちゃくちゃ美味いフィッシュカレーはいったいなに?」となるでしょう。海水魚よりも風味が強いのでカレーに入っても身の味が負けないし、コブミカンの葉の香りとコイ科淡水魚の香りがとてもよく合います。
今回釣ったポイントのコイはサイズを問わずヒレピンの綺麗な個体で、都心の川のような病気の個体は一匹もいませんでした。大きくても美味しいんだろうなーと思っていましたが、予想通りです。

別皿のタイ米がツルッとなくなっていきます。連れはここでお腹が限界に到達。



最後を締めたのもやっぱりフェモでした。杏仁豆腐風味のパンナコッタ、本当に美味しい。
しかし櫛田川のフェモ、去年相当やっつけたつもりが今年は数、サイズともにパワーアップしてやがりました。本気で駆除するならクズを全部かっ切る必要があり、正直現実的ではなさそうです。
我々素人レベルで「フェモを駆除」なんて言ってもおこがましさマックスなので、今後はただ「無限に採れる美味い野食材」ということでアピールしていきたいなと思います。


これらのメニューのほかにも、森枝シェフの素晴らしい料理が楽しめました。


タイの昆虫食材としてトップクラスの知名度を誇るメンダー(タガメ)の辛い炒め物。野菜につけていただきます。予想の10倍辛くて難儀したけど、そのなかに漂うタガメの青リンゴ香が清涼感すごくてよかったです。ビールが秒で消える。


この謎のスープ……見た目は薄味のコンソメなんだけど飲むと鶏ガラスープのラーメンくらいこゆいという不思議なのみものでした。シークーのスープらしいけどシークーってなんだろう……?
真ん中に浮いてるのはキクイモです。甘くて柔らかい。



たいへん美味しいコースでした。三重の皆さんはぜひこの食材たちとそのすべてを知るスーパーハンターゆぞくさんの存在を誇ってください。
そして森枝シェフ、ありがとうございました! ごちそうさまでした(≧ω≦)


今後も、森枝シェフと野食ハンマープライスのコラボをやっていきたいという話をしています。すべてはぼくがシェフのお眼鏡にかなう食材を紹介できるかにかかっているのですが……がんばりますので期待してお待ちください。

画像提供:えむっちさん

スポンサーリンク
スポンサーリンク
野食 魚介その1(魚系)
スポンサーリンク
スポンサーリンク
茸本 朗をフォローする
野食ハンマープライス

コメント

  1. えむっち より:

    料理の味香りのバランスや素材の良さを浮き彫りにする感じが、和食みたいだな・・・と思いながらいただきましたので、リンク先を読んで得心しました。

    タイ料理って「ハーブや香味野菜が辛味酸味と旨味調味料とせめぎ合ってるけど個性的な食材がまた負けてなくて、全員で脳を直接殴ってくる」みたいな存在と思ってましたので、口に入れて「ん?ん・・・ん??タイ料理かなこれ」って。

    名料理人さんをこの素材に引き合わせる、素晴らしいお仕事をされましたね。お陰さまで美味しい体験ができました( *´艸`)

  2. 豊川稲荷 より:

    いいこと聞いた。うちの近所のラバーダムの下は汽水なんだけど網入れても鮎以外捨ててたわ。そろそろ網の手入れをしなくては。

タイトルとURLをコピーしました