利根水郷の怪物「ハクレン」を食べ倒す②:つまり皮が問題なのだ

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いろいろな点で日本の淡水魚離れしているハクレンですが(中国原産だから当たり前だけど)、個人的に一番驚いているのはやはりその


身質。
だってこんなん完全にブリとかカンパチやん……?
皮下脂肪はきれいな層になってるし、皮目は銀色だし、筋肉の断面なんかラメっぽくキラキラしてるし……
コイ目らしいのは川っぽい匂いと顔面のゼラチンっぽさ、


卵巣、くらいかな。
ハクレンの卵は川を浮遊しながら成長し、2日ほどして孵化するそうで、この一粒が孵化直前には直径5㎜程度にまで膨らむそうです。
どういう仕組みで膨らむのかはよくわからず、とりあえず水に浸けておきましたが大きくなる気配はありませんでした。
まあ、この一粒一粒が5mmまで膨らもうものならうちの台所は破滅なので、そうならなくてよかったなというのが本音ですが。


さて、これらの点を踏まえていくと「ハクレンは『ブリっぽさのあるコイ』なのではないか」という仮説を得ることになります。
この仮説を立証していくためには「コイの料理」と「ブリの料理」の両側から試していく必要があり、そうしてみました。
まずはコイサイド、「コイこく」です。

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コイこくならぬ「ハクレンこく」を作ってみた

コイ料理の代表といえばやはり「洗い」と「コイこく」。
洗いはよかったので、コイこく、もといハクレンこくにも期待がかかります。


何せこのゼラチン質。
コクのあるいいスープが取れるのではないでしょうか。



まず頭を2つに割ります。
大きさの割に骨が柔らかいのはコイと同様ですね。
しっかり研いだ出刃ならさくっと行けます。


鰓を取り去りますが、せっかくなので観察をしましょう。
プランクトン食魚だけあって、鰓の前方にある鰓耙(といっていいのだろうか、櫛状じゃないけど)が非常に発達しています。
また、その内側には謎のぷるぷる器官が。

……これは何となく、別にしておこう。


熱湯をさっとかけ、流水でよく洗ってヌメリを落とします。
さらに割ることも考えましたが、鰓ぶた周辺の骨が大変硬そうなのであきらめました。


マグロで言う砂ずり部分の肉も、鍋に入れちゃいましょう。
コイにならって、ヌメリはとるけど鱗はそのままに。

卵は一部切り取り、開いて50度くらいの湯でよく洗ってから投入。


小さいわけではない鍋ですが、顔を半分にしてもみっちり敷き詰まることになりました。
ここに日本酒をひと瓶ブチ込み、煮ていきます。


沸騰したらアクをよくとり、みりんを入れて煮詰めていき、


鰓ぶたの骨が分離してくるので取り出していきます。


なんだこのデカさ……たまげたなぁ……

汁に色がついてきたら、味噌を多めに溶きます。
「野食のススメ」刊行記念でヒト秋さん・銅蟲さんご兄弟に頂いた味噌がちょうどいいしょっぱさなので重宝しています。ありがとうね(`・ω・´)


煮詰まったら器に盛り、ねぎを散らせば完成。


いただきマース!

うまい(≧〰≦)やっぱり濃醤は美味いなーウン美味い美味い……あ、れ……?

……

……旨味の奥からブワッと(ブワット)霞ヶ浦のオーラがご登場!!
あちゃー……やっぱり来ちゃったか……

霞ヶ浦の魚、コイでもシラウオでもアメナマでもなんでも、このオーラを纏ってます。
気にならない人は全く気にならないレベルですが(じゃないと霞ヶ浦の魚があんなに漁獲されるわけがない)ぼくはなんでかひじょーうに気になってしまう質で、これ出てくるともうダメです。たぶん円を鍛えすぎたんだ。


頑張ってパーツごとにつついてみると、目の周辺のゼラチン質(脂瞼的なやつ)が非常に強い念を持っているようです。
ただそれ以外にも、やはり皮は全体的に鍛えられてる感があります。
ゼラチン質は旨味の元なんだけど、諸刃の剣だなぁ……

でも、ほかの部位、卵巣とか

浮き袋はいい感じです。
特にこの浮き袋! 20㎝以上あり、肉厚で純粋なゼラチンという感があり、もしかするとトトアバより美味いんじゃないのこれといった感があります。


それから汁も臭くない。
ちょっとみりん強めに仕立ててあるので、ここに山ほどのねぎと山椒粉をブチ込んですすると大変美味にございます。
駒形どぜうのどぜうみそ汁のもっとすごいバージョンみたいな。
あったまるぅー♡

味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆


結論としてはやっぱり「ハクレンの皮は剥がせ、迅速にだ」ということになるでしょうか。
大したゼラチンなんだけどなぁ……(´・ω・`)ざんねん。。

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