★☆★☆★茸本朗の新刊が発売されました☆★☆★☆
さまざまなヘンテコ・トンデモ・絶品食材を食べていろいろな目に遭った茸本の体験記が、cakesでの連載を経て単行本になりました。
ブログとはまた違った切り口の文章をお楽しみいただけると思います。ぜひお手にとっていただけると嬉しいです!
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東京野食会やります!
日時:12/15 お昼~
場所:八王子市 スタジオ・ライトハウス
詳しくはこちらから
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連れが「大根葉の味噌汁が飲みたい」と言い出しました。
ご実家の定番メニューだったそうで、いまでも定期的に飲みたくなるそうです。
連れは鹿児島出身なので、味噌汁のお出汁はもちろん鰹節。向こうではかなりグレードの高い鰹節も気軽に手に入れられるそうで、生半可なパック出汁程度じゃご満足を賜れない恐れがあります。
というわけでまずは最高の出汁をゲットしにいきます。
最高の節は深海にあり
いま 目の前に ひとつの海 pic.twitter.com/uvxZ8g1a12
— 茸本 朗(たけもとあきら) 「野食ハンターの七転八倒日記」好評発売中! (@tetsuto_w) November 3, 2019
というわけでやって参りました、相模湾。
狙うのは相模湾を代表する深海魚……そう、
サバの洗礼を受け続けています pic.twitter.com/DkRRhAwhv5
— 茸本 朗(たけもとあきら) 「野食ハンターの七転八倒日記」好評発売中! (@tetsuto_w) November 4, 2019
サバです。
えっサバは深海魚じゃないって? そんなはずあるか、だったら水深280mに群れてるわけないじゃないか!
こっちはアカムツ狙ってるんだ、サバなんていいからアカムツ掛かってこいこのやろう(;ω;)
深海サバにはマサバとゴマサバがいるようですが、この時期は小さいゴマサバが多いようです。
深海サバは基本的に脂のりはよい方ですが、このサイズではやはり期待するべくもなく……
でも、出汁をとるならこっちの方が上等です。
三枚に下ろして弱火で焦げないようにじっくりと焼き、そのまま天日で数日干します。
できた! 見事な焼き鯖節です。
本枯節のようにカビつけはできませんが、それでも叩くとカンカンと乾いた音がします。
出汁の原料ができたので、具材を採りにいきます。
大根葉、最近では八百屋さんでもそんなに見かけなくなりましたね。スーパーなどはもっての他。
しかしそんなところに頼らずとも、うちには頼れる畑があります。
やって来たのは多摩川河川敷。
採るのはもちろん
今が旬のハマダイコンです。
洪水の爪痕が痛々しい多摩川河川敷ですが、洪水が上流から大量の肥沃な土砂をもたらしてくれたお陰で、野草がめちゃくちゃ元気です。
ノビルとギシギシでしょうか。どちらも美味しい~
— 앉다john すわれジョン (@sitdownjohn) November 21, 2019
柔らかく、大きく、緑が濃厚。
新鮮さもあり、市販の大根葉とは全く比べ物にならないほどに美味しそうです。これならご満足いただけるはず。
材料は揃った、やっていきましょう。
まず、焼き鯖節を薄く削ります。
美しい……香りが目に見えそうなほどに強いです。
沸騰したお湯に投入、火を消してそのまま2分静置します。
これをキッチンペーパーで静かに濾すと
美しい……
素晴らしい鯖出汁がとれました。香りは鰹節と比べるとまろやかで、燻香がついていないのでよりナチュラルな感じです。
一方で味は濃厚、焼き鯖をぎゅっと濃縮したようなすばらしい味がします。釣った日の夜には焼き干しにしたから生臭みも皆無ですね。
鍋にいれて温め、沸騰寸前のところで刻んだ大根葉を投入します。
新鮮なハマダイコンの葉はアクが気にならないので、下茹では不要です。
再び沸騰しそうになったところで火を止めて、味噌を溶けば
完成!
さあさ、どうぞどうぞお召し上がりください。。
……(`・ω・´)うん、くるしゅうない
よかった! 合格いただきました。
自分も試食してみます。
……(≧~≦)ウマー
全体的に、予想したより丸く収まってる感じがします。出汁も大根葉も、香りや味はとても濃厚なのに尖っている要素は皆無。いくらでも飲めそうな優しさです。
豆腐とか油揚げとか入れるべきなんじゃないかと思ってたけど、不要ですね。これが完成形です。
二日酔いの朝にこれ飲んだら一発で回復しそう。
味:★★★★☆
価格:★★★☆☆
しかし、味噌汁ってのは大変なスローフードでありますなぁ……まず船出すところから始めなきゃいけないもんなぁ。
本当は味噌も自作したものでやりたいんですけど、それはまたいつか。。
取材協力:makimary船長
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