どこにでもいるミドリガメと高級食材スッポンをしっかり調理して食べ比べてみた①カメの捌き方

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先日、アメリカザリガニとともに「特定外来生物指定の俎上にあげられた」ことで注目を浴びたミドリガメことミシシッピアカミミガメ

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当ブログでは何度かネタにしており、動画でも「丸焼き」を紹介させていただきましたが、それはそれとして「ちゃんと料理するところも見たい」「捌き方や味が知りたい」という声も絶えず頂いてきました。
ちょうど、過日多摩川にて釣り上げたミドリガメ&スッポンが冷凍庫に眠っているのもありましたので、それを解凍してしっかり調理した上で、せっかくなので「食べ比べ」をしてみました。

その様子は動画にまとめられておりますので、ぜひこちらを御覧くださいませ!!↓↓


自分で言うのもアレですが、大変わかりやすくなっているかと思います。これであなたもカメ博士!(料理的な意味で)

……うん、わかるよ。「興味はあるけど動画なんか見てられない」って思ったでしょ?
こっちは忙しいんだから25分も見てらんないよ、読みたいとこだけ読むから文章でまとめて、って人も多いと思いますので、動画内のキーポイントだけスクショしました。簡単に説明してまいりますので、必要な部分だけスキミングして情報お持ち帰りくださいませ。

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ミドリガメとスッポンをそれぞれ捌いてみた

ミドリガメとスッポンはいずれも「カメ」という動物ではありますが、生体も形状も可食部も何もかもが大きく異なっています。当然ながら捌き方、そして調理法も大きく異なるものであり、それぞれについて実際に捌きながら説明しました(捌き方がいくぶん我流なのはお許しください)。

ミドリガメはともかくスッポンはれっきとした高級食材であり、専門店で食べるとフグと同じくらいの値段はします。しかし捌き方さえ知っていれば、お店でまるごと購入して自分で調理をすることが可能になるので、かなり庶民的な価格で楽しむことができます。作業自体は軍手、出刃包丁、キッチンバサミ(とミドリガメは100均のノコギリ)があれば誰でも可能で、難しいことはありません。

ミドリガメ(手前)とスッポン(奥)の比較です。

スッポンの甲羅はカメのそれとは思えないほどに柔らかく、骨の上に膜が張り付いているような感じです。周縁部と後部の方は骨もなく、膜だけのような感じになっています。そのため甲羅ごと食べることが可能です。むしろ甲羅がごちそう。

ミドリガメの甲羅は骨そのものという感じで、叩くと乾いた音がします。

腹甲(裏側の甲羅)にも特徴の差があります。ミドリガメは尾の付け根まで円盤状に伸びているので、後ろ足を動かすための隙間が小さいです。

スッポンの腹甲は中央部にしか存在せず、後ろ足としっぽが丸出しです。スッポンはカメとは思えぬほど非常に素早いのですが、これを見ればさもありなんです。カミツキガメなんかもこんな感じなので意外と早い。

それでは解体していきましょう。ミドリガメから行きます。
手にしたのは100均のノコギリ。これを

腹甲と背甲の接続部に当てて、そこに鋸を入れていきます。


木よりもやや硬いくらいの硬さで、時間はかかりますがじっくり切っていけば必ず切れます。


こんなこと言ってますが、結構疲れるので途中でバトンタッチするのもアリです。


このように腹甲と背甲が切り離せたら、その隙間から出刃を入れて、腹甲についている身や内蔵、皮膚を切り離していきます。


きれいに切れたら、腹甲をとって腹腔をあらわにしましょう。
赤いのが手足の筋肉、黄色いのは脂肪、中央の青いのは胆嚢です。


手、足、頭部、尾、背筋を切り離します。


リアル亀の手。


ついで内臓を引き剥がします。カメの内臓は膀胱意外はすべて食用になると言われますが、今回はあまり水質の良くないところで採ったので、卵巣以外は食べるのを止めておきました。


背筋は白筋(速筋)。手足は赤筋(遅筋)。なので動きは鈍重ですが、噛み付く動きは非常に早いです。


続けてスッポンです。本当はまず逆さまにしてまな板に置き、伸ばした首を勢いよく掴み、切り落として締めるという工程があるのですが、今回は冷凍していたので省いています。

腹甲と足の境目に出刃包丁を入れ、甲羅のラインに沿って切り進めていきます。


こんな感じ。


腹甲はサイドの部分で一応背甲とくっついていますが、柔らかいのでノコギリは必要なく、出刃包丁で切り離せます。


腹甲を取り除いたもの。ほかのところがご覧の通り膜になっています。


続けてひっくり返し、背甲と胴の間を包丁で切り開いていきます。スッポンはミドリガメと違い、甲羅が胴と一体化していて手足を甲羅の下に引っ込めることが苦手です。


背甲と内臓の間に包丁を入れ、切り離します。


後部の膜状の部分を切り離します。キッチンばさみが楽です。


両側の甲羅をはがしたら、手足と頭、尾を切り離していきます。手足に付属した筋肉が巨大なので食べ出があります。歩留まりはミドリガメより大分良いです。


甲羅後部の柔らかいところはイカ同様「えんぺら」と呼ばれます。多分縁のペラペラしたところという意味。煮込むとゼラチンプルプルになります。


切り出していきます。こちらも今回は内臓は精巣以外は破棄しました。スッポンの肝臓は非常に美味しくて知られているんだけど、まあしょうがない。


はい、こちらが解体したものです。ここまでやるのにミドリガメ30分、スッポン15分くらいかかりました。慣れればもっと早くできます。あと包丁は研いでおくのが大事!

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ということで解体は完了!
長くなってしまいましたので調理・試食はまた次回とさせていただきます(^_^;)

ミドリガメとスッポン、釣行編はこちら↓↓

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コメント

  1. 木津健介 より:

    待ってました!
    取り敢えず
    「外来種だから成敗」って言うと角を立ててマウントしたがる人が居るので
    「美味しいから食べる」って言えばイワシや秋刀魚と同じになる可能性がワンチャン、、、

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