「野食のススメ」第9回の記事が公開されました。
↓↓
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
星海社Webサイト「ジセダイ」で
「野食のススメ 東京自給自足生活」
を連載しています!!
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
美味しんぼの単行本3巻に掲載されている「接待の妙」という話で、「百尋」という食べ物が登場する。
クジラの腸のことで、博多名物なのだそうだ。
「だそうだ」なんて他人事のように言うけど、お前福岡に居たんじゃないんか? とおっしゃるかたがいるかもしれない。
ごもっともなことです。
でも、大変遺憾ながら僕は福岡にいたときに、このような食材は見たことも聞いたこともなかった。
念のため僕の周囲の福岡出身者に確認してみたが、知っているという人間は居なかった。
調べてみると、博多というよりもむしろ長崎で良く食べられてきた食材のようだ。
クジラの腸を湯引きして薄くスライスしたもので、ポン酢や酢味噌などで食べられるという。
仮に長崎名物だというのなら、捕鯨基地が生月島にあったことを考えても妥当と言える。
いかにして福岡名物となったのか(そもそも本当にそうなのか)その経緯を調べてみたいところだ。
百尋を食べてみた
先日の福岡釣行では、僕のなかのリトル茸本が「室見川で釣りがしたい」とおっしゃったのでそれにしたがったのだが、結果的に良いポイントが見つからず、川沿いをさんざんさ迷うはめになった。
その際に、僕がかつて住んでいたマンションの近くで見慣れないスーパーを見かけたので入店してみたのだが、そこで偶然にも件のブツに出会った。
おお、こんな見た目なのか……
この柔毛のサイズからも、持ち主がいかにデカいかがわかろうと言うものだ。
そのすぐ横に「マメパック」なるものも売られていたので反射的に買い物かごに入れてしまった。
これも同じくクジラの内臓らしい。
どちらも珍味としては高くもなく安くもなくといった部類なので、取り立てて珍しいものというわけではないのだろうか。
ホテルに戻り、早速食べてみることに。
付属のつけダレは予想通り、ポン酢だ。
福岡ではその種類に関わらず、モツはポン酢で食べるということになっている。
というか肉類にはなんでもポン酢を使いたがる傾向があるのかもしれない。
コンビニで肉まん買うとポン酢つけてくれるし。早く東京のセブンイレブンも真似してほしい。
いただきマース
……Σ(;´д`)
うおぉぉぉ! 獣臭が、つ……強い……!
果敢にトライしておきながらこんなこと言うのもアレだけど、僕は海獣系の香りが実に苦手で、保存状態の悪い鯨肉とかイルカの脂肪などがダメなのだ。
この百尋は内臓、しかも腸ということもありなかなかに厳しい。
でも、モツらしいくにゅくにゅとした歯ごたえはとても心地いいし、大きいので食べごたえも十二分だ。
クジラだけあって旨味も強い。
匂いが気にならない人なら美味しくいただけるだろう。
僕もたぶん酢味噌があったら戦えたのだが、こんなこといっては博多っ子失格である(川崎っ子だからいいんですが)
味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆
マメパックの方は、もうちょっとパサパサしていて普通の肉っぽさがある。
組織の様子や「マメパック」という名前から、恐らくはクジラの腎臓なんじゃないかと思うが、アンモニア臭はほぼ感じなかった。
こちらはポン酢でも問題なくやっていけるが、とはいえパサつくのでやっぱり酢味噌がほしい。
味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆
結論としては酢味噌欲しいな畜生と言うところです。
コメント
獣臭で苦しんでいる茸本さんを見ると、つい頬が緩んでしまいます(ゲス
私獣臭は割と行けるのですが、アンモニアがきついっすね…。
先日忘れてたエイヒレを、こちらのアンモニアサメ刺身の記事を思い出して食べてみたのですが、ちょっと…いやかなりきつかったです。
アンモニアって、メントール成分あるんですかね…かなり鮮烈なお味で…泣いてゴメンナサイする勢いでした。