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cakesにて茸本朗の連載
「野食ハンターの七転八倒日記」
が始まりました!
野食失敗体験を中心に、ブログとはちょっと違った切り口の記事を公開していく予定です。
合わせてお楽しみいただけると嬉しいです。
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「僕は君を太らせたい」
ぼくはあらゆる魚たちのなかでも、イカナゴという魚が本当に大好きで、毎年春先になるたびに「今年はまとまった量の水揚げはあるのだろうか……」と鷺よりも首を長くして待ち望んでいます。
プロ目利きの翔さんが見繕ってくれるコウナゴやオオナは質・鮮度いずれも抜群で、届くたびに「ああ、おれはきっと関東ちほーで一番うまいイカナゴを食べとる男や……」と多幸感に浸ることができます。
ああ、早く初春にならないかな……まだ初夏だけど……
というくらいイカナゴを愛しているぼくですが、これまで長らく出会えずにいたイカナゴがいます。
それはタイワンイカナゴ。
イカナゴ科に属する魚ですが、イカナゴは瀬戸内海や陸奥湾などやや冷たい水域の浅い海に多く生息しているのに対し、タイワンイカナゴは名前の通り温かい外海に分布しています。
徳島では「アカナゴ」と呼ばれているそうなので、ある程度まとまった漁獲があるのかもしれません。
あのぼうずコンニャク氏もまだ未食というほどで、一般人が手に入れるのは至難の業なのでは……と半ばあきらめていたある日、「手に入ったんですけど食べてみますか?」という素晴らしい連絡が舞い込んだのです。
憧れのタイワンイカナゴを食べてみた
連絡をくれたのは、野食会に参加いただいたことのある、魚類の骨格標本制作家のいぞらどさん。
骨格標本にするため、日々レアな魚を探してアンテナを伸ばしていらっしゃるそうなのですが、小田原の魚市場に入荷があったというニュースをとらえ、見事ゲットされたそうなのです。
そんな貴重な魚を分けてくれるなんて……感動でお尻が二つに割れそう。
こちらがそのタイワンイカナゴです。
イカナゴと比べて、明らかに違うのが表面の質感。
タイワンイカナゴは小さいながらも鱗がはっきりしており、つるっとして光沢のあるイカナゴよりもカマスに近い見た目の印象を受けます。
また、本家と比べやや寸詰まりで太く見えるという点も特徴的です。
鮮度の関係上、刺身はできないということで
煮つけと
塩焼きに。
いただきマース
……(`・〰・´)フムフム……
なるほど。
イカナゴと比べると、脂の乗りは弱いですが、そのぶん身がポクポクとして食感がいいですね。
柔らかく細雪のような口どけの本家とはだいぶ異なりますが、これはこれで美味。
旨味もしっかりとあるし、骨も柔らかくて丸ごと食べられます。
やっぱり、イカナゴとカマスの合いの子みたいな感じだなー。
味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆
ぜひ次回は自力で手に入れて、お刺身にトライしてみたいですねぇ。
いぞらどさん本当にありがとうございました!
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