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cakesにて茸本朗の連載
「野食ハンターの七転八倒日記」
が始まりました!
野食失敗体験を中心に、ブログとはちょっと違った切り口の記事を公開していく予定です。
合わせてお楽しみいただけると嬉しいです。
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「僕は君を太らせたい」
先日、グンマーに行ってまいりまして。。
最近入境規定が緩和されビザが要らなくなったと聞いたので、気軽な気持ちで訪れたのですが、経済首都タカサーキのドン・キホーテに入ったとたん、己の甘さを呪いました。
こ、これが……グンマー……
恐ろしい場所に来てしまった…… pic.twitter.com/Nm1UsVGxQi— 茸本朗(野食ハンマープライス) (@tetsuto_w) 2018年6月20日
油断したら、命はない……
それはそれとして、ドン・キホーテのところに併設されていた農産物直売所で、ちょっと面白いものを発見しました。
フレッシュなフクロタケ!
これまでは缶詰の水煮しか食べたことがなかったので、嬉しくなって即購入をキメました。
生フクロタケ、味が濃すぎる
フクロタケはテングタケ類に近い仲間のキノコで、主に幼菌を食用とします。
われわれ日本人にとっては「タイカレーとかトムヤムクンに入ってるあれ?」くらいの印象ですが、東南アジア諸国では最も重要な食用キノコ。
栽培も盛んにおこなわれており、マッシュルーム・シイタケとならび世界三大栽培キノコにもカウントされています。
それほどのキノコながら、われわれにはちっともなじみがないのはなぜか。
それは「鮮度落ちがめっちゃ早い」ため。
日本の山林に、フクロタケと近縁の「ウラベニガサ」というキノコがみられるのですが、これを触るとべちょっとした質感が感じられるほど水分を含んでいます。
フクロタケも同様に水分含有量が多く、温かいところに発生するキノコということもあり成長速度・分解速度ともに非常に速いそうなのです。
そのため流通させるには水煮などの加工を行う必要があり、あまり出回ってこなかったといいます。
今回売られていたものは、真空パッキングした冷凍品。
加熱処理がされていないので、本来の味を知ることができるはず。
高崎の「日本ふくろ茸ファーム」というところで栽培されているものだそうです。日本唯一のフクロタケ栽培業者さんということでよろしいのでしょうか。
大粒のものを購入してきました。
ハムスターのようなかわいらしさ。
半分に切ってみましょう。
袋に収まったキノコ、名前そのままですね。
成長するとこの袋を破ってかさが伸びていきます。タマゴタケが含まれるテングタケ科と近縁と言われますが、さもありなん。。
味を見るべく、シンプルにバターでソテーしてみました。
いただきマース
……(≧〰≦)💦💦
あ、味が、濃ゆい!!
その水っぽい質感からは想像ができないほど、濃厚な旨味が感じられます。
キノコの旨味って強すぎると舌に貼りつき、ときに苦みに近いものにすら感じられることがありますが、フクロタケもそんな感じです。
スープにしても、その濃厚さは魅力的。
出汁がめちゃめちゃ出ます。
トムヤムクンに欠かせない具として知られていますが、水煮フクロタケを使うか生フクロタケを使うかでスープの出来が全く別のものになりそう。
最後に、天ぷらにしてみましたが…
旨味たっぷりの熱々スープが口の中にぶちゅっと広がって大惨事になりました。
揚げたては危険、しかし冷めるとすぐに衣が湿ってしまいます。
ジレンマ。
味:★★★★☆
価格:★★★☆☆
世界に冠たるキノコ好き民族・日本人としては、この美味しいフクロタケがあまり栽培されていないというのはとてもつまらないように思われます。
需要もきっと少なくないと思うし、もっといろいろなところで栽培してほしいなぁ。
あと、近縁種で日本にも産する「オオフクロタケ」も探して食べてみたい。
コメント
グンマー国民ですがフクロタケの栽培が行われているとは知りませんでした。
キノコ栽培自体は盛んな地域だと思うので他にも珍しいキノコを栽培しているところもあるかもしれませんね。
グンマー民ですがまだ食べたこと無いんですよねぇ、これ。
ドンキの物産で売り出してたとはw
収穫してからも成長続ける上に一日でふくろが開いちゃうこともあるし二日で腐り始めるそうで流通に乗っけるのが難しいってTVで言ってましたね。