三重県のご当地アイドルキノコ「杉茸」ちゃんは実は二人いた!?

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岡山で野食会やります!

日時:11/9 お昼~
場所:岡山県笠岡市 庄屋屋敷とくら

詳しくはこちらから
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先日、櫛田川野食会が行われた翌週もまた松阪に行っていました。
その主目的はなにかというと「杉茸に出会う」こと。

実は野食会の前の日にも、ゆぞくさんに杉茸ポイントに案内してもらったのですが、今年の天候不順のせいか空振り。
野食会の翌日に「出始めたよ」という連絡があり、慌てて翌週も見に行くことになった、という流れです。たまたま京都でお仕事があったので良かった。関西から松阪って意外に近いのね。。


「杉茸」については以前からゆぞくさんにその存在を聞いていて、要はオオイチョウタケのことであると言われていました。

オオイチョウタケはキノコのなかではレアといえる「スギ林に多産するキノコ」で、かつて高い人気を誇ったスギを代表するキノコ「スギヒラタケ」が猛毒キノコと判明して以降は唯一といっていい、スギ林のターゲットキノコです(野生キノコは、ときに「人気の食用キノコが実は死亡例もある猛毒菌だった」という恐ろしいことが起こります)。

このキノコ、全国的にはどちらかというとマイナーな存在ですが、スギ材の生産が盛んな三重県では昔からマツタケに次いで人気のキノコだったそうです。
どれくらい人気かというと、県農林事務所が本気で栽培技術を研究するほど。なんていうか、微笑ましいよね。

特定の地域でとある野生キノコが偏愛されるということはよくあり、栃木におけるチチタケ、群馬(桐生?)におけるウラベニホテイシメジ、田代家におけるハタケシメジなどが例として知られています。


そんな三重のアイドル杉タケ子ちゃんですが、しかしゆぞくさんは最近、彼女の存在にとある疑念を抱いていました。

「おれは杉茸って二種類あるんやないかなと思っとるんよ……」

なんと! トップアイドル杉タケ子ちゃんに、替え玉疑惑……?

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杉茸には二種類あった

話を聞いてみると、三重のなかでも特に杉茸人気が高い松阪では、多くの人たちが「杉茸は大きさの差が激しい」と考えているそうです。
しかしゆぞくさんは長らくこれを採りながら「おっきいのとちっちゃいのは、そもそも種類か違うんじゃないか……?」と思っていたとのこと。

もっというと周りの人たちも「小さい杉茸のほうが香りが高い」といったようなほんわりとした違いを感じているみたいなのですが、特に区別することなく杉茸と呼んでいるそう。


いろいろ推測できますが、とりあえずは現物を拝見しないことには。
松阪入りした日の夕方、さっそくゆぞくさんの軽トラに乗り込んでポイントに向かいます。


ゆぞくさんのめっちゃ興味深いトークをBGMに、紀伊半島名物ともいえる蠢く酷道を走り、見通し皆無の険道でスギ山の峠道を越えていると、突然左手の斜面に白い塊が現れました。


ねえ、ゆぞくさんこれってもしや

「杉茸やね。小さいほう」

キター(゚∀゚)今年全くダメぽなキノコ運ですがここで無事に鬼ヅモです。
昨日今日出たと思われる新鮮な個体がもじゃもじゃ出ています。



さっそく採取しようとカッターナイフを当てると、フワッとキノコの香りが漂いました。なかなか香りの強いキノコのようです。
しかしこの香り、どこかで嗅いだことのある……

…Σ(゚∀゚)ハイイロシメジ!

ヨーロッパで致死的な毒キノコが見つかりました ↓ 日本のキノコと同種の可能性を一部学者が指摘しています ↓ だからみんな長らく食べて...

ハイイロシメジはかつてカヤタケ類というグループにまとめられていたキノコで、喫食時に注意が必要なものの美味しいキノコです。
これととてもそっくりな香り、もしやこの子もカヤタケの類いなのかな?


そう思って観察してみると

シームレスに垂生するひだ、かさの表面の毛羽立ち。これ……シロゲカヤタケというやつではなかろうか。


シロゲカヤタケ(仮)は最近新種として確認されたキノコで、和名がまだ確定していません。前はシロケシメジモドキとも呼ばれていました。
しかし松阪では前々から食べられてきたそうなので、学名すら定められていなかった時期から「杉茸」として利用されていたということになります。

真っ白なので夜でも探せる


落ち葉を栄養に育つタイプのキノコのようで、林床に降り積もったスギの葉を茶色の菌糸で覆い尽くして大きな菌輪を描いています。1ヶ所見つけたら超大漁!
状態のいいものだけ持ち帰ることにしましたがそれでもかご一杯、ホクホクしながら帰路につきました。


翌日、また別の場所に「大きい杉茸」を採りに行きます。
険しい林道を登り、見晴らしのよい急斜面を見上げていると、遥か上のほうに白い塊を発見。

きたきた


キター!!


20cmを超える大きなかさ、表面の絹糸のような光沢、間違いない、これはオオイチョウタケ
個人的に会いたいと思っていたキノコなので大変嬉しいです。

薄暗いスギ林のなかで浮かび上がるように白い


柄は長くしっかり


状態もよく、味への期待も膨らみます。


しかし、最大でかさ径30cmを超えるオオイチョウタケと、5cm前後のシロゲカヤタケが混同されているというのもなんだかかわいらしい話です。まあ後者はまだキノコ図鑑にも載ってないような新種だからしょうがないのかな。

そんなことより何より大事なのは味。
ふたりの杉タケ子ちゃんの違いを完全に把握すべく、実際に食べ比べて見ることにしましょう。

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