過去最強のオオナ(イカナゴ)がやってきたので塩煎りにした

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先週末、超久しぶりに翔さん(最近転職された)からLINEが入り
「至急、住所を教えてほしい」
と言われました。

これ、もしや……!


やっぱりキター(≧ω≦)


瀬戸内の春のシンボル・イカナゴ、しかもとびっきりの オオナ だー!!


「小女子のくぎ煮」で知られるイカナゴですが、あれに使われているのはいわゆる新子
大きくなると15㎝~20㎝ほどのサイズにまで成長します。
このサイズのものは首都圏ではまず流通しないようで、築地含め各地の市場や魚屋を巡りましたが出会ったことはありません。

売られていなければ味が知られることもないわけですが、ぼくはロリ小女子より断然オオナのほうが好きです。
大きくなっても骨は柔らかく、内臓も苦味やクセは皆無、そして脂がメタくそに乗っています。
正直、デカいのがあれば新子はなくても大丈夫、ぼくはそう思っています。

こんなに美味い魚はそうそうなく、春先になると瀬戸内のあらゆる魚がイカナゴしか食べなくなるという事象もやむなしだと思います。

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イカナゴと漁獲制限

そんなオオナですが、去年は過去最悪の不漁となり、漁の存続すら危ぶまれました。

春の海に異変?大阪湾のイカナゴ漁早くも終漁 資源減、価格高騰の恐れ

水深の浅い冷水域と豊富なプランクトンがないと生息できないイカナゴは、国内では瀬戸内海、伊勢・三河湾、三陸海岸、陸奥湾など産地が限られています。
このうち、陸奥湾では漁獲制限がうまくいかず、漁獲量が1/30までに激減し、現在は完全禁漁となっています。

イカナゴは相模湾や駿河湾におけるシラス(カタクチイワシ)同様、食物連鎖ピラミッドの下位にあり、その資源量が上位の魚たちの資源量にモロに響きます。
相模湾ではシラスの採りすぎでサワラなど上位の魚たちの漁獲量も減っている、という話もあり、これらの魚を乱獲することは「市場価格がどう」とか「食文化の保全がどう」などというレベルの話ではないわけです。


でも、シラスやシラスウナギとイカナゴで大きく異なるのは、漁業者に「瀬戸内の食文化を守るためには、サステイナブルなイカナゴ漁を行わないといけない」という強い意識があるということ。

上記のリンク先記事でも、最後に
「このまま高値が続けば消費者のイカナゴ離れが進みかねない。早めの終漁で資源回復につなげたい
という県の水産担当者の方のコメントがあります。

2018年、大阪湾でイカナゴ漁が行われたのはたったの12日でした。
しかも春先は荒天で漁に出られない日も多く、実際はほんの数回しか漁が行われなかったのではないかと思います。
その影響で昨年のイカナゴは相当な高値をつけました。

でもそれが功を奏し、今年のイカナゴの初セリでは去年の半値となったそうです。
今年も決して好漁ではなく、翔さんは「今年は今回(3/5入荷分)でもうおしまいになると思う」と予測していますが、それでも回復傾向になるのは嬉しい。


漁獲制限の話となれば、今最もホットなのはやはりウナギだと思います。
「絶滅危惧種だ、今すぐにシラスウナギ漁をやめろ!」「そんなことしたらウナギ屋がおまんまの食い上げだ、ウナギの食文化だって守れなくなる」などなど様々な意見があるのはすでに周知のことでしょう。

ぼくは解決策として、まず現在の資源量は素人目に見ても即絶滅レベルなので、2~3年間きっちりと禁漁し、販売も禁止する。(無期限にすると禁酒法下の密造酒みたいになるので、期間は区切る)

そしてその後は、養殖ウナギを天然ウナギと同じ相場(10000円/kgくらい?)で販売すればいいんじゃないかと思っています。
それでも買う人は買うし、ウナギ養殖業者やウナギ屋も市場規模に応じてやっていけるでしょう(やっていけない人の廃業はやむなし)が、需要は確実に縮小するし、その結果わざわざ密漁者からシラスウナギを買い入れる必要はなくなるのではないかと思います。


真の価値を知っている人間なら、ちょっと高くったって無理してでも買うんです。
ぼくは今回のオオナを3000円/kgという「高級魚価格」で購入していますが、現状とその味を鑑みれば全く高いとは思いません。
ましてやイカナゴはウナギと違い、イリーガルなものは販売されていない。この安心感はデカいです。


ぜひイカナゴ漁師の皆様には、これからもきっちりと漁獲制限をして、資源回復にご尽力いただきたい。
ぼくはイカナゴを「適正価格で」買い続けてサポートさせていただきます。

オオナ、脂乗りすぎ問題

今年のオオナは翔さんいわく「過去最強」とのことなので、期待が高まります。

捌いてみると

いきなりお腹からドロッと内臓脂肪が漏れ出しました。もうこちらを殺す気満々ですね。

刺身にしてみましょう。

……(`・~・´;)
あ、脂だ……!
脂が強すぎて、舌の上にぴったりと膜ができるので旨味がいまいち感じられません。こんなの初めての経験です。
脂トロトロ好きで知られ、バラムツですら絶賛するあのぼうずコンニャク氏すら、オオナの刺身は「脂が強すぎてたくさんは食べられない」とおっしゃっているのですが、さもありなんという感じです。


これは絶対、加熱したほうがうまい。
ということで、今回はシンプルに 塩煎り にしてみることにしました。


鍋に海水程度の塩水を作って沸かし、丸のままのオオナを投入。
そのまま茹でて、水分が半量程度に減ったら水気を切り、

そのまま煎り付けて水分を飛ばします。

ダイコンおろしを添え、ポン酢をかけて

いただきマース

……(;~;*)
あうう……美味い、ノックアウトです。
ふわふわとほぐれる身は、その柔らかさからは想像ができないくらい強い脂と旨味を持っており、口の中で容赦なく炸裂させてきます。
ダイコンおろしとポン酢がまたいい仕事してる……
油断すると一気に100匹くらい食べちゃいそうです。

味:★★★★★
価格:★★★★☆

いちいち評価しなくても、オオナの料理なんて全部★5つに決まってるんだけど、ルールなんでいちおう記載していきます。
今回もイカナゴを楽しみつくす!!

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コメント

  1. デスデス君 より:

    ぼうずコンニャクさんとこの最新アクセスランキングが、1位ボラ、2位イカナゴと、どうみてもこちらのサイトの影響です。ありがとうございました。

  2. たく より:

    はじめまして

    小売店の水産部門に従事している者です
    資源管理の話は正論です
    実際、入荷状況や相場を見ても数年前ではあり得ない価格となり、今までは加工品のみで流通に乗らなかった魚種も片っ端から販売しなければならないような状況になっています

    ですが、お客さんの反応や考えをみる限り
    「安いのが当たり前」「美味しいのが当たり前」「高いものは買わない」
    大多数はこのように思えます

    自分自身、漁師町の生まれであり廃業をせざるを得なかった漁師さんもたくさん見てきているので資源管理の重要性は認識しているつもりです

    ですが、漁獲や流通、販売といったたくさんの人の生活があるのも事実です
    水産庁や大手の繋がりや闇も深い話です

    国レベルで動かなければならない話、なんですが現状はこんな状態では解決も難しいでしょう

    自分も周りに意見できる立場を目指して勉強中の身、何ができるわけではありませんがいずれは少しでも変えていきたいと思っております

    長々と申し訳ありませんでした

  3. ニョ~ボさん より:

    以前関西に住んでいた頃は、季節になると
    オオナは普通に魚屋で買って食べてました。
    オオナは足が早いので、釜揚げで売られて
    いるのが普通で、さっとあぶって醤油つけて。
    ああしばらく食べてないなあ……。