見た目は豚ガツ、味は牛ギアラ、「おしつけのこわた」は魚界最強のモツ

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今週末「野食のススメ」第9回の記事が公開予定です。
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僕が行った日の前日、魚國ではなかなかのサイズのアブラボウズが入荷していたようで、店頭にアブラボウズヘッドや、入っていたと思しきトロ箱が飾られてあった。

アブラボウズは西湘では超高級魚の一つで、ちょっとしたステーキと同じくらいの値段で売られている。
先日あがったサイズは48㎏とのことだったが、いったい1本丸ごと買うといくらになってしまうのだろう。
頭を買って帰ろうかなとも一瞬思ったのだが、おそらく頭だけでも数万円にはなりそうだったので即座に諦めた。


いつも通り、刺身用の切り身を買っていこうかなと思っていた時に、目に入ったのが

この棚。

見てみると、おしつけ(アブラボウズの地方名)の卵、そしてこわたなるものが売られている。(イルカも売られているけど以前試したので今回はスルー)
こわた……ワタだろうか。


お店の人に聞いてみよう。

「それはおしつけのモツだよ。さっとゆでてポン酢が美味しいの。」

ほう、さっとゆでてポン酢……
普通の魚のモツと同じ感じでいいのね。


横のほうには「まんぼうのこわた」も売られていたので、とりあえず魚のモツならば何でもこわたと呼んでいいようだ。
マンボウと比べると、おしつけのこわたは量を考えてもかなり安い。
買って行って、試してみることにした。

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おしつけのこわた、魚離れした美味さ

改めて観察。

層になっている構造や、表と裏の色味の差、これはおそらく胃袋ではないだろうか。
カサゴ目の魚はだいたい内臓のゼラチン質が厚いが、カサゴ目最大の魚であるとされるアブラボウズでもそれは共通するようだ。


よく洗って表面のぬめりを落とし、沸かした3%塩水に入れて湯通しする。
お店の人は「さっと」と言っていたものの、これだけの厚さのゼラチン質組織、しっかり火を通さないと噛み切れないだろう。
ということで5分くらいしっかり加熱。


熱できゅっとしまったこわたは、大きさも相まって魚の内臓とは思えない。
まるで豚のガツ(胃袋)だ。

内壁がサンドイッチ状になっていて、内部の白い部分はどうも脂肪のようだ。


予想通り強い弾力があったので、包丁で薄めにスライスし、


ポン酢をたっぷりかけ、もみじおろしを添えて食べてみた。

……(≧~≦)
わーなにこれ、魚じゃないww
表面はサクサク、中心はムチムチで、かみしめるごとに上品な脂がじゅわっとしみだしてくる。
僕のフェイバリットモツこと牛のギアラ(赤センマイ)にそっくりだ!

でも、ギアラと違うのは、脂が魚のそれなので冷めても固まらず、サラサラしてとても滑らかだという点。
さらには牛モツ特有の臭みも(当然ながら)皆無なので、モツが苦手だという人にも非常におすすめできる。
安いし。


このモツ、魚界では最強の味といっていいかもしれない。(あんまりライバルがいないという点は置いといて)

味:★★★★☆
価格:★★★☆☆

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魚介その1(魚系)
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野食ハンマープライス

コメント

  1. NTM より:

    この間、初めてたどり着きました。
    楽しいブログで、過去記事毎日読んでます。
    楽しみにしています。

    • wacky より:

      ありがとうございます! 頑張ってたくさん更新してますので、よろしければどうぞ御贔屓に

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