釣り上げ、持ち帰ってきた稚アユ。
さっそく、調理をしていきたいと思います。
稚アユを調理してみた
アユにはうろこがありませんが、その代わりにぬめりでおおわれています。
なのでまず、全体にたっぷりの塩をまぶし、軽くもみ洗いして水で流します。これによりぬめりがきれいに落ちます。
続いて内臓を処理します。
今回稚アユ釣りをした場所では、全員がシラスやパン粉といった人の食べられるものしかエサに使っていないので、アユの腹の中もおおむねそのようなもので満たされていると思われます。おいちゃんたちは「稚アユは丸ごとから揚げが美味い、内臓? めんどいから出さんわ」と言っていました。
ただ一方で「初めて食べるんやったら腹の中身だしたほうがええかもわからん、苦いからな」というアドバイスももらったので、今回は念のため取り除くことにしました。
と言ってもハラワタごと取り除くのではなく、腸の内容物(つまり糞)だけを取り除きます。
やり方は簡単で、頭部方向からおなかをぐっと押して中身を押し出すだけ。
洗い流して、下処理は完了です。
今回は稚アユらしいものをいくつか作ってみることにしました。
といっても稚アユは「季節を味わう」素材。ごてごて手を加えてアユそのものの味を失ってしまっても意味はありません。
というわけで
薄衣でカリッと揚げた天ぷら
サンショウの葉とともにちょっと甘めのつくだ煮
オリーブオイルでじっくり火を通したアヒージョ
の3点で勝負します。
稚アユ美味すぎ問題
いただきま~す。。
……(≧〰≦)どれもウマヒー!! 最高かよって感じですね!
天ぷらはさっと揚げたのに骨まで柔らかく、頭から丸ごと楽しめる一方で、ハラワタの存在感のある苦みがたまりません。
ぱっと見はカタクチイワシやキビナゴの天ぷらのようにも見えますが、違うのはやっぱり「後口に抜けるさわやかな青い香り」。よく「アユは藻を食べるからスイカのような香りがする」といいますが、藻を食べていない稚アユからも同じ香りがします。まあ実際のところは、アユの属するキュウリウオ科の魚の多くは藻を食べないですがキュウリ香をもっているので、稚アユからスイカ香がしても不思議ではないのですが。。
ビールが∞に消えていきますね。合わせるのは……ここはやっぱりハートランドでしょうな。
そしてこの香りが最も強く楽しめるのが、意外にもアヒージョでした。
オリーブオイル自体にも多少の青臭い香りがあるわけですが、それが稚アユの香りと見事なまでに合わさっていて、一口食べると眠気も吹っ飛びそうなほど。
ハラワタの苦みも、オイルにマスキングされるかと思いきや、最も強く感じられました。なので苦手な人には一番しんどい調理法かもしれない。
逆に食べやすかったのがつくだ煮。
サンショウの葉と一緒に煮たので、全体に山椒香がいきわたっていて、これがアユの香りを抑え込み気味にカバーしています。
みりんを利かせた味付けがハラワタの苦みをカバーしており、最も自然で食べやすいです。
味:★★★★★
入手難易度:★★★★☆ 首都圏だと買うのが早いね、10匹で600円くらいするけどね。
まあ美味しいのがわかってる食材ですから、意外性みたいなもんは全然なかったけど、やっぱり素晴らしいね!
こんな美味しいものが大都会のど真ん中で簡単に釣れるというのは本当にうらやましい。
大阪の人は知らないかもだけど、淀川の水ってきれいなんですよ。前にテレビ番組出たときに、淀川(城北ワンド)の水をろ過して浪速公園のミント入れて飲んだけど、ちゃんと美味しかったもん。あんなの多摩川の水でやったら一日はメンタル回復しないよ。。、
今後も気を見てトライしたいと思います。おいちゃんたち、そして師匠、ありがとうございました!
コメント
書き込みは久しぶりになります。自分は多摩川・秋川・浅川水系それぞれの稚鮎を食べたことがありますが、どれも問題なく美味しかったですよ。
因みにおすすめの食べ方は、腸の内容物を取ってオーブントースターで素焼きです。日本酒が合います。
ご無沙汰しています。
お、美味しかったですか! ありがとうございます、ある程度上流まで行く個体は臭くなくなるのかな。丸子や宿河原付近は水の臭いがひどくて、小魚もしんどい味だったので、アユもそうなんじゃないかと思っていました。
素焼きいいですね! 次回はやってみます!!