超高級魚アコウダイを、ウォッシュチーズ的に熟成させてみた

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そういうわけで、アラは美味しく食べつくされたアコウダイ、いよいよ真打である身肉を食べていこうと思います……


が、ここでちょっと立ち止まりましょう。
カサゴ目の身はゼラチン質が多くて締まっており、捌いてすぐに食べてもあまり旨味がありません。
そのため大きさによりますが、少し寝かせて熟成させた方が旨味が出て美味しくなります。
とくにアコウダイのようなサイズの大きいものはなおさら。

ということで、サクにしたのちにクレイジーソルトをまぶし、ペーパータオルにくるみ、パーシャル室で熟成させていきます。
このサイズなら2~3日熟成させてからが食べごろでしょうか。


しかし時は大熟成時代。
せっかくなんで2,3日などとにケチケチせず、ドーンと熟成させてみるのも面白そうです。というかおれがやってみたい。
ということでスミヤキと同様、どこまで行けるか試してみることにしました。

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熟成失敗を「ウォッシュ」でリカバリーしてみた

様子を見ながら熟成を進めていきます。

身から水分がどんどんと出ていきますが、1週間ほどするとあまりペーパータオルが湿らなくなってきました。
これはうまくいきそうだ……

……しかし、4週間目に事態は急転します。
パックを開けてみると、表皮が良からぬ感じにしっとり濡れてしまっていました。

マズイと思って匂いを嗅ぐと……ウウプス、これは良くないかほり。
腐敗臭……とは言いたくありませんが、なんだか納豆のような、タンパク質が分解するときの匂いがしてしまっています。

やってもうた……貴重なアコウダイ……
年に1匹釣れたらラッキーの、キロ10000円する高級魚を……ダメにしてしまった……


……いやまて! 諦めたらダメだ!
おまえは何のためにサラリーマンをやめたんだ茸本! 腹壊しても社会に迷惑をかけないようにするためだろ!! それを食わないでどうする!!!


ということで、リカバリーの方法を考えます。
まずはシンプルに、表面をトリミングして、中身だけ切り出してみることに。

アルコール消毒し、内部がコンタミされないよう注意しながら切り出し、皮も引いて刺身にしてみます。

恐る恐る食べてみます……

……(`・〰・´)
悪くない、ですね……
これだけ身が締まった魚なので、発酵(腐敗とは言いたくない)が起こったのはやはり表面だけの様子。
内部はむしろ熟成が進み、脂がしっとりとして旨味も強く出ています。なんだ美味いじゃん!


で、ここでとあるひらめきが降臨します。
表面はもう発酵してしまっているんだから、むしろこのまま発酵を進めていけば、中身はより美味しくなっていくんじゃないか。
大事なことは表面の細菌活動をコントロールすること、そして熟成を進めていくこと。
それができる方法がただひとつある……それは、こうだァーッ!!

ふきふき


表面にブランデーをかけて、ペーパータオルでふき取ります。
それを再びペーパータオルでくるみ、冷蔵庫の野菜室にしまいます。

これはフランスが誇る世界一臭いチーズ「エポワス」の製法に倣ったもの。
エポワスをはじめとしたいわゆる「ウォッシュチーズ」は、熟成の際表皮に「リネンス菌」というたんぱく質を分解する菌を吹き付けます。
熟成が進むと表面がべとべとして悪臭を放つようになるので、それをアルコール(あるいは塩水)でふき取り、発酵をコントロールします。
その結果、表面がしっとりして強い悪臭を放ちながらも、内部は熟成が進んでとてもコクのあるチーズができ上るのです。

それを、アコウダイでやってみました。
熟成期間は2週間。

できたのがこちら!
ドーン!!

……うーん、匂いはむしろ落ち着いた感じがするな。ブランデーの香りが強いですね。
身はやや柔らかくなっているかもしれない。

薄造りにしてみましょう。

……ワオ、美しい。


透き通った身には脂がにじみキラキラと光っています。
匂いはここに及んで一切の不快さもなく、むしろハムのような熟成感が出ていますね。

いただきましょう。
……(≧〰≦)アッなにこれうまっ!

なんでしょう、普通の熟成刺身よりも、身質が内部まで均一にこなれているといいますか。
歯切れが良いのに、噛んでいると歯を押し戻すような弾力もあり、脂とともにしみだしてくるエキスがとても濃厚です。
やや塩気が強く、そのまま食べるよりもサラダに使ったりカルパッチョにすると美味しくなるかもしれません。
なんにしてもこれは、美味いです。ちゃんと腐敗せずに熟成してくれている。
ケガの功名というか、意地汚さの勝利というか……

味:★★★★★
価格:★★★★★



言うまでもないですけど、腹壊してもいいよって人以外はマネしないでね(;´∀`)今回がホント運良かっただけかもしれないし。
ただまあ、可能性は感じました。ぼくらはもっと細菌とか発酵の力を信じていいのかもしれないなぁ……

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