アコウダイの「魚類中最強の出汁」で豆腐を煮る

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※マンガ新刊発売&イベントが近くなっているため、宣伝が多くなっております。何卒ご容赦ください。

3/29(菌曜)「僕は君を太らせたい!第2集」発売日です! 予約は↓のリンクからどうぞ!!

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しかも2日連続!!!

『僕は君を太らせたい!』第2巻刊行記念トーク!~野食のハナシ2~
3/29(金)19:30~  @阿佐ヶ谷ロフトA


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トークでヒモ解く、グルメマンガの創作レシピ
3/30(土)15:00~ @株式会社ピースオブケイク(東京都港区北青山3-1-2 青山セント・シオンビル4階)

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記念すべき初回ゲストは「ミスター味っ子」「将太の寿司」の寺沢大介先生にお越しいただきます!!


アミガサタケ捜索や山菜採り等多忙な時期とは存じますが、ぜひぜひお越しください! 両日とものご参加ももちろん大歓迎(≧ω≦)


↓↓ここから本文です↓↓


スミヤキハムの記事でも少し触れましたが、先日、今年初の深海釣りにて見事に本命・アコウダイをゲットしました。



この日はおなじみmakimary船長の船で「ベニアコウ狙おうぜ!」と意気込んで出港したのですが、午後から止むはずの北風が落ち着かず、1000mポイントまでは行けず。
やむなく中深海から始め、うねりと北風に苦労しながらもカゴカマスやギス、深海サバをゲット。

その後、400m前後の水深をねちねちと攻めていると、明快なアタリが竿先に出ました。

船長は「外道だろう」というのですが、しかしその割には巻き上げ中の引き込みが少なく、一方で竿には謎の負荷がかかったまま。
クロシビカマスやアブラソコムツのような黒い外道たちは、水圧の変化に強く遊泳力もあるため、巻き上げからしばらくは断続的に竿先を引き込みます。
しかしアコウダイやユメカサゴのようなカサゴ類は水圧変化に弱く、持久力や遊泳力もないので巻き上げ後すぐにやる気をなくします。その後はその巨大な口をがばっと開けて、水の抵抗を受けながらあがってくるため、常に竿先が引っ張られたような状態になります。


もし、半分の水深に到達したところで、思い出したようにグイグイと引き込むことがあれば、本命の可能性は限りなく上がるのですが……

ややあって、リールの水深メーターが220mを表示した瞬間。
竿先が突然命を吹き込まれたかのようにグイっと引き込まれました。キタっ!
ここまでくれば逃げられることはなく、またサメなどに襲われるリスクを減らす必要もあるので、少し巻き上げのスピードを上げます。

10分後……

やたー!(≧ω≦)
45㎝ほどと小ぶりではありますが、本命のアコウダイです。
1年に1匹獲れればいい魚のうえ、どうやって食べても美味しい、全魚類の中でもトップクラスの味わいなので嬉しさも極まれます。
どうやって食べようか……心躍らせながら帰路につきます。

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豆腐を通じてアコウダイの力を実感した

帰宅すると、我が家のポンコツエアコンがガタガタと威勢の良い音を立てながら、暖かくもない風を垂れ流していました。
外気温0度近いというのにこれはいただけない。

ため息をつきながらエアコンを見上げた時、ふと頭に「アコウダイのアラで湯豆腐作る」というイメージが浮かんだのでした。
寒い体を温め、心もぽかぽかにしてくれる湯豆腐。これをあのアコウダイのアラで作った日には全人類が涙する味になるに違いない。

ありがとうエアコン、君のおかげで素晴らしいアイディアが出てきたよ。
夏までに絶対廃品にしてやる。



アコウダイはきれいに捌き、兜、中骨、砂摺り、カマ、胃袋、肝臓に薄い塩を当てておきます。
また砂摺りの内側の黒い腹膜はきれいに洗い流しておきます。せっかくの汁が濁ったら最悪なので。。


鍋に水を入れ、板コンブを入れて弱火で加熱していきます。


沸騰しそうになったら取り出し、そこに一連のアラを入れて、弱火でじっくりと熱していきます。

すぐに上品な玉脂が浮かび上がりました。カサゴ目のくせに、まったくどこにこれだけの脂を隠し持っていたのか……!

アクを丁寧にとりながら出汁をとり、良い色になってきたところで薄口しょうゆとみりんをほんの少々。
さっと沸かしてすぐ止めます。


ここに豆腐を入れて煮ていけば完成……

……あれっ、間違えて旬の黄色白菜とすげえいいブナシメジも投入しちゃった!
あちゃーやっちゃったなー、アコウダイとコンブ、豆腐の味だけを楽しもうと思ってたのに、キノコのグアニル産が加わって3大旨味の相乗効果が起こっちゃうじゃないか。しかも白菜からたっぷりの甘みがでてスープにコクがついちゃう。
これはひどい大失態です。でもしょうがないから食べましょう。


いただきマース
(≧〰≦*)うまーい‼‼ なんだこの旨味、ギャグか畜生!!


なんだろう、カサゴ目の出汁って、ゼラチン質が多くてコクがあるのが旨味の秘訣ってよく言われるけど、絶対それだけじゃないよね。
まるでショウガ湯のように体の芯から暖まってきて汗すら出てきたり、味見だけのつもりがずるずると何倍もおかわりしちゃう中毒性の高さがあったり、絶対にアッパー系ドラッグの類だと思うわ。法で規制した方がいいかも。

あらゆるタイプの旨味と甘みがぎゅっと集まって豆腐にダイブしている状態で、その豆腐を食べたらトリップしちゃうのも当然。
銀平飯科帳でやってた「湯豆腐のタイミング」にも留意して、ちょびっとポン酢をかけて口に放り込むと……

贅沢に、アコウダイの身を乗せて


何も言えねえ……(恍惚)

味:★★★★★
価格:★★★★★



身の方はどうしようかな、せっかくだしクロシビカマスと一緒に熟成させてみるか……

……そして、それから6週間の日々が経った……(続きは明日)

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魚介その1(魚系)
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野食ハンマープライス

コメント

  1. 名無しのゴンベ より:

    これ、豆腐を高野豆腐に変えたら、どうなるんだろう…。

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