先日、青山のファーマーズマーケットに遊びに行きました。目当てはこちらの
トウガラシ屋さん。
世界中のありとあらゆるトウガラシを取り揃えていて、見てるだけでも発汗作用がすごいです。
1個からの購入が可能で、POPに辛さのレベルも表記してあるので、「これはくりふじさんに食べさせてリアクション貰う用だな」などと用途に合わせて購入することが可能です。
かわいらしいスパイスから護身用スプレーの原料まで、トウガラシに関して言えばこのお店ですべて賄えるでしょう。
Peppers.jp
さてこちらのお店、トウガラシに混じってひとつだけ、トウガラシではないものが売られていました。
それがこちら
トマティージョ。
tomatoに接尾辞illo(小さな)がついてるので「小さいトマト」みたいな意味だと思うのですが、和名は「オオブドウホオズキ」、つまり食用ほおずきだそう。
確かにトマトのような星形のヘタではなく、袋状のガクに包まれているところはほおずきそのものです。
日本のほおずきは毒があり、とくに妊婦さんは絶対に禁忌の怖い植物ですが、世界的には食用種もいくつかあるようですね。しかし野食家には「ナス科植物の青い果実=毒」という常識があるので、見た目にはあんまり食指は動きません。
それでもこのトマティージョは、メキシコなど中南米ではとてもポピュラーな食材だというので、試しに買ってみることにしました。
グリーンサルサを作ってみた
まずはそのまま食べて味を見てみます。
……なるほど、酸味が利いてる。ちょっと青臭さもあります。
未熟なミニトマトを食べたらこんな味がするんじゃないか、という味です。口さがなく言うと毒のありそうな味。食べられるって知らなかったら食べる気にはならないですね。
しかし見方を変えてみれば、清涼感のある風味とも言えます。これを生かさない手はないでしょう。
メキシコではこのトマティージョとハラペーニョを使って「グリーンサルサ」というものを作るそうです。
今回「ハラペーニョが勝手に別のトウガラシと交配しちゃってできた」という謎の青トウガラシを安く買うことができたので、作ってみることにしました。
材料はトマティージョとハラペーニョ、玉ねぎ、にんにく、サラダ油と塩です。
まずは多めのサラダ油にみじん切りのにんにくを入れて炒め、香りを油に出します。
ほかの材料を刻み、サラダ油とにんにくも入れて、水少量と塩を入れてミキサーで粗みじんにします。
これを鍋で5分ほど煮て火を通せば
完成。
いろんな料理のソースに使えるらしいのですが、今回はメキシコ料理らしく焼いた牛肉にぶちまけて食べてみることにしました。
いただきま~す
……(≧〰≦)ウマッ
一度火を通しているからか、酸味や青臭さ(と青トウガラシの辛さ)の角が取れていてとても美味しいです。肉の油っぽさを抑え、さわやかな味付けが合わさってとても食べやすくしてくれます。
これ、脂っぽい刺身とか青魚にかけてもめっちゃ美味しいんじゃないかなぁ。
味:★★★★☆
価格:★★★☆☆
このトマティージョに近い仲間の「ブドウホオズキ」は日本でも時々野生化しているそうです。
外来のナス科野草ということでたぶん生命力が強くて厄介な奴らだとは思うのですが、ぜひ一度見つけて食べてみたいものです。
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コメント
メキシコのサルサ・ベルデは、ここにシラントロとニンニクを加えてミキサーにかけます
加熱はせずに生で。酸味と青臭さが強いですが、1日冷蔵庫で寝かせるといい感じに
シラントロを入れないと緑色の発色も悪くなるので、必須だと思います
岡山の道の駅にも売ってたな緑色の食用ホオズキ
辛めのスープに入れたら妙に酸味が出て疑似トムヤムクンになった経験が
熟すとフルーツみたいになるらしいが生食したことはない
小さなビン詰めが業務スーパーに売ってたのは見たことあるけど