20kgオーバーのオオクチイシナギは「身は鶏肉」だけど「白子はフグ」だった

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以前より深海エビやアブラボウズの胃袋などの珍味を送ってくださる、小田原のあきおさんから「21kgのイシナギ入荷したんですけどいかがですか?」という連絡がありました。

21kgで18,000円なのか安いな……とおもいつつ、しかし2人でその量はとても食いきれないぞ……と悩んでいると「バラシでも大丈夫ですよ」とのありがたいお申し出が。
ということで予算をお伝えし、おまかせで送っていただくことに。

そして届いたのがこちら。

……デカない?
3枚おろしの上半分を送ってくださったとのこと。いいのかなこんなにもらっちゃって、本当にありがとうございます。
これは全力で楽しむしかない……!

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イシナギは「深海の鶏肉」?

イシナギというのは通称で、標準和名はオオクチイシナギといいます。名前の通り口がでかく、また体もでかいです。今回の21kgというのは別に大物というほどでもないようで、100kgを超えることも珍しくはないようです。

やや深い場所に生息している深海魚で、見た目はハタ類のようにも見えますが「イシナギ科」という独立したグループに属します。肉質もハタとはちょっと違っており、とくに大物は加熱すると「チキンのような味」がするというのですが、これまで20cmそこらの小物しか食べたことがなく判断ができませんでした。今回のサイズならそこのところも分かるでしょう。


また、今回送っていただいたなかに

白子(精巣)も入っていました。

これがまためちゃくちゃでかくて、片方だけで1.5kgくらいあります。形や色もよく美味しそう。

試しにさっと湯引きしてみたところ

……(≧~≦)超旨い
これ、こんなでかいのに普通に美味しい白子です。臭みがなく、コクがあって非常にクリーミー。方向性としてはフグの白子に近いですね。なんて不思議な魚……
これも身と一緒に調理していきましょう。

イシナギを食べてみた

とりあえず、解体します。


……疲れた。でもでかい魚を捌くのは本当に楽しいですね。
サクに切り出したところでタイムアップ。翌日から出張だったので、キッチンペーパーにくるんで冷蔵庫で熟成させることにしました。
白子は冷凍庫へ。


4日後。

とりあえず、身を刺身と



天ぷらに。

白子は天ぷらと


ダシで煮て裏ごししたものを片栗粉で固めて

白子豆腐にしてみました。わさびを乗せ、ポン酢を掛けていただきます。


早速味を見てみましょう まずはお刺身から。

……(`・~・´)はーなるほどなるほど。
これはなんというか、例えにくい刺身ですわ。ハタのようにゼラチン豊富なモチモチ感はなく、どちらかというとサクサクしてます。食べてると旨味と脂の甘味が穏やかに広がる感じ。
腹身のような脂の強い部位はちょっとシマアジにも似ていますね。
これまで食べたことのある魚に例えると……秋口のイナダとか、小さめのカンパチに似てる。青魚から青魚独特の風味を抜いたような感じ。あ、あとハクレンにも似てるな

加熱したものはどうでしょう。いただきまーす

……チキンだ!🍗 これは、予想以上にチキンですね。
ケン○ッキーフライドチキンのサイの部分を彷彿とさせます。水分を抜いてから、スパイスを効かせて揚げたら相当近いものになるでしょう。

白子の天ぷらは……
……(~~~*)ジューシーでクリーミー
抹茶塩で食べると1.5kgくらいぺろりといけそうです。このサイズでこんなに上質なのスゴいなぁ。。

白子豆腐は……
ちょっとしょっぱくなっちゃった。ダシが多すぎたせいか個性が消えてしまったな。
こんなでかいけど風味は繊細なようです。普通に湯引きポン酢と天ぷらで食べるのが多分一番うまいな。

味:★★★★☆
入手難易度:★★★★☆ 大物はそこまで水揚げ多くはないみたい

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