レバ刺し代替品最右翼・ホシエイの肝はフォアグラの代用品にはなるのか

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レバ刺し代替品としてのポテンシャルを存分に見せつけてくれたホシエイの肝。

しかし、その見た目は色合いも加わり、健常なレバーというよりはむしろ脂肪肝に近い印象を受けます。

フォアグラとか、白レバーとかね。
哺乳類の場合は肝臓まで脂肪がたまると相当不健康な肥満体と言わざるを得ませんが、体脂肪が非常に少ない軟骨魚類の場合は、エネルギーは肝臓に蓄積されるのがふつうなので、決して不健康な個体というわけではありません。
それでも、刺身で食べると脂が舌の上でトロットロにとろけるので、感覚的にはフォアグラですよこれ。

……フォアグラみたいに食べたら、別の美味しさがあるんじゃないかしら……

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ホシエイ肝をフォアグラ風にやってみた

フォアグラといえばパテ、パテといえばフォアグラ。
というわけで本場のレシピに準じ、ホシエイの肝でパテを作ってみることにします。


用意するのはホシエイの肝

ポルトとマディラ

……と思ったけどどっちもなかったので、おなじフォーティファイドということでシェリーを使います。
辛口なので蜂蜜をちょっと入れて甘味調整。
あとは塩と胡椒、ローリエの葉など好みのハーブ。


刻んだホシエイ肝を耐熱皿に入れて、


シェリーと塩コショウを回しかけ、ローリエの葉を乗せて、90℃のオーブンで30分ぐらい加熱します。


……すんげー油。

スプーンで少し取り去っておきましょう。
粗熱を取り、冷蔵庫で冷やし固めます。


その間に、レバーペーストも作ってみよう。


スライスした玉ねぎとセロリをたっぷりのバターでよーく炒めて、塩コショウ、蜂蜜、ハーブミックスを適当にぶち込み、


ホシエイ肝を入れて一緒に加熱します。


……こっちもめっちゃ油浮いてくるな……

これをミキサーにかけてペーストにしたら、型に入れて冷やします。


数時間後。
まずはパテのほうを、切り出してみましょう……って、あれ?


全然固まってないじゃん……
どうやらたんぱく質に対して脂の成分が多すぎて、うまく固まってくれなかったようです。
これじゃペーストと一緒じゃん、困ったな……

と、ここで目に入ったのが作りかけのホシエイの煮凝り。

これを少し入れたら、ゼラチンの力で固まるんじゃないかしら。

ということで再加熱し、煮凝りを混ぜて、冷蔵庫で再凝固。

切り出せるかな……


……何とか!
味はどうでしょうね。

……(`・〰・´;)
ううむ、決して不味くはないけど、なんだろう、シェリー酒の風味のついた脂を食べているような気分……
材料が肝とシェリーに調味料だけなので、味がドストレートすぎます。
そして脂がしんどい。加熱して抽出することで、以前作った肝油のような独特な香りが出てきてしまったようです。

バゲットに乗せても、ちょっと食べるの辛そう。。

味:★★☆☆☆
価格:★★☆☆☆



ペーストのほうはどうだろうか。


こっちも油が多すぎて固まってはいませんが……


……(`・〰・´*)
ウン、これは美味しい。
こっちも脂がかなり強いですが、ほかの素材のおかげでそこまでしつこさは感じません。
焼いたバゲットに乗せて食べればなかなかに乙なのでは。

でも、フォアグラペーストじゃあないな、これは……

味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆



粉砕したり伸ばしたりする系の料理だと、浮き上がってくる液体油の扱いに困るということが分かりました。
だったら、固形のままフォアグラ風に使えばいいんじゃないだろうか。


ということで、まずホシエイ肝を厚めにスライスし、


粉をはたいてソテーします。

一方で適当なステーキ肉を用意し、じゅっと焼いて、ソテーしたホシエイ肝を乗せます。

肉汁にシェリーを足してソースを作り、全体に回しかけ、どこの家の冷蔵庫にもあるフツーの黒トリュフをスライスしてかければ

ホシエイのロッシーニ風ステーキ、完成!
いただきマース


……(´・〰・`)
うわ、微妙……
まずね、肉のセレクトを間違った。ヒレ肉使うだろフツー……リブロース使ったら脂がしつこいだろ……

そして、ホシエイ肝。
見た目、食感、完全にフォアグラをトレースしてくれてます。
でもね、フォアグラの魅力って、加熱した時に出てくるスイートコーンのような香りですよね……
仮にフォアグラを加熱した結果、サラダ油が出てきたら魅力は1/100くらいになると思います。それが肝油でも同様。

ごめんな、ホシエイちゃんはなんも悪くないんや……ワイが生かしてあげられんかっただけや……

味:★★☆☆☆
価格:★★☆☆☆



ということで、ホシエイ肝は生で食べるのが圧倒的によい、フォアグラっぽいのは見かけだけ、ということが分かりました。
でもレバ刺しとしてのポテンシャルはマジやべーやつなので、皆さんぜひホシエイ肝は刺身で食べてください。
幸い、冷凍保存後も生で食べられるので、利便性は高いと思います。


次回はほかの部位の食レポです。。

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コメント

  1. はむぱん より:

    失礼ですが、記事タイトルの最右翼って最有力の誤字では?
    意図的なものならいいのですが

  2. はむぱん より:

    そうでしたか。失礼しました

  3. 野肉は美味い より:

    鮫系統だから肝油が豊富ですね。
    肝油ドロップとか作れそう

  4. くそコロネ(夢の天秤) より:

    なるほど
    フォアグラのあの乾いたコーンの香りって
    大事だったんですね

    同じく高レベル肝のスルメイカのように
    干したり塩辛にしてみたらどうなのか・・
    なんて・・

  5. ギンコ より:

    食べた事ないので予想ですが、肝を焼く時にハーブの香りを移して、合わせるのは油分の少ない魚であれば、海鮮版って事ででマッチしそうです。
    以前食べた真夏のカジキに乗せてやりたいです。
    旨味はあってもパッサパサだったので。

  6. 壊王 より:

    獣脂と魚脂の違うが如実に出たというか、逆に言うと細菌や寄生虫の心配なしに楽しめるレバ刺し一択ということでしょうなぁ・・・

  7. 鹿食いてー。 より:

    レバカツとかどうでしょうか。
    レバーに完全に火が通らない、衣だけサクッとした状態食うと、
    なんとなく美味そう。

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