憎めない悪役顔「エドアブラザメ」はサメと思えないくらい美味い

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※※※福岡野食会、引き続き募集中です※※※
1/25 12:00~ 福岡市 樋井川テラスにて開催
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先日、新年一発目の深海釣りに行ってきまして。。

ユメカサゴ、カゴカマスetc……紅白そろっておめでたい感じに獲物がゲットできました。まあ自分が釣ったのはカゴカマスくらいであとはいただきものなんですけどね。
makimary船長、Iさん、ありがとうございます!


いつもの深海釣りではサメはリリースするのですが、今回は初釣りということで持ち帰りを希望しました。
我々がいつも釣る水深300m前後では、最も多く掛かってくるのはフトツノザメ。取り立てて味のいいサメというわけではないのですが、上質なすり身の材料となります。蒲鉾にでもして雑煮に入れてやろうというくらいの目論見でキープしたのですが……

あれ、1匹なんか違う子がいるね。
よく見ると背びれがないし、顔つきも違う。

魚のくせにまばたきもできるし、何より歯の付き方が違う。


かわいらしいですね。この子なんていう種類だろう。味はどんなかな?
ワクワクしながら持ち帰ってみました。

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エドアブラザメ、すっごく美味しい

帰りの電車の中で調べてみると「エドアブラザメ」とのこと。
え、こいつがエドアブラザメなのか! 肉は食べたことあるけど顔見るのは初めてです。

「野食のススメ」第11回の記事が公開されました!! ↓↓ ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ 星海社Webサイト「ジセダ...

最大でも1.5m程度にしかならない小型のサメですが、美味しいことが(深海ザメに詳しい界隈では)知られています。
↑の記事にも書いていますが、沼津の深海魚レストランで食べられる「深海ザメバーガー」の材料に使われているのもこの子達です。
まさか実物と出会えるとは感激。早速試してみることにしましょう。


頭、鰭を切り落とし、皮をペンチでつかんで引っ張ると

ベロりんちょと剥けます。


透過率0%、真っ白な筋肉が目を引きます。見た目だけならアブラソコムツそっくりw

2015.4.23写真追加 昨日の記事で「ドクヤマドリは2切れまでなら食べても大丈夫らしい」といった旨のことを書いたが(試すなら自己責...

今回はせっかく活けで手に入ったので、まずは生のままカルパッチョにしてみました。

左がエドアブラザメ、右はフトツノザメ



いただきまーす

……Σ(・〰・*)ウマッ
いい意味で全くサメらしさがない! 
臭みがないのはもちろん、軟骨魚類にありがちな苦みもなく、くにゅくにゅとした歯切れの悪さもありません。
その代わりに、トロっとした舌ざわりとうま味があり、そして噛みしめるとジュわっと脂が染み出してきます。……いや、脂なのかな? 軟骨魚類って筋肉中に脂をため込んだりできるのでしょうか、ちょっとわかりませんが、まるでビンナガマグロの中トロを食べているような感覚に陥ります。これが「エドアブラザメ」の名前の由来かな?
味の比較用に並べてみたフトツノザメが踏み台にすらならないレベルで可哀そうです。フトツノザメもそんなに不味いサメじゃないんだけど、エドアブラザメと比べると気の毒だわ。。


加熱時の味の比較もしようと思い、ポワレにしてみました。


加熱しても、エドアブラザメの脂? はしっかりと仕事をして、上質なしっとり感をもたらしています。個人的に軟骨魚類を加熱した時のにがじょっぱさ(塩化アンモニウム?)がとても苦手なのですが、このサメには全くそれがありません。なんだろう、タラとメカジキのいいとこどりって感じですね。こりゃあ美味い。
フトツノちゃんは……ふわふわした身質は悪くないんだけどねぇ。。レモンバターをたっぷり絡めないと駄目な感じ。

味:★★★★☆
価格:★★★☆☆


エドアブラザメ、スーパーでよく売られるモウカザメムキサメでした、亮さんご指摘ありがとうございます!(アブラツノザメ)と身質が似ていますが、味はこちらのほうが上だと思います。もちろん鮮度の問題もあるかもしれないけどね。
今後、このサメは深海釣りのメインターゲットのひとつになりそうです。フトツノザメは……海にお帰り。。
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ブログとはまた違った切り口の文章をお楽しみいただけると思います。ぜひお手にとっていただけると嬉しいです!

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コメント

  1. flayer より:

    アブラソコムツの名前が出たので不意に思い出してしまったのですが(かつ大変食欲を失う話で申し訳ありませんが)、当方三重県出身ですのでこの正月は親戚からお歳暮に頂いた松阪で焼肉をモリモリ堪能しておりましたら、休み明けに「失格」してしまいまして……
    過去記事にあったような事前の腹痛も出た時の異物感も全くなく、気付いたらベタベタになっててたいそう仰天しました……

    考えうるところとしては松阪はじめ良き和牛は脂の融点が低くサラサラと流動性が高いと聞くのでワックス的な挙動をした(かつ食べ過ぎた)のかなと思うのですが、ここまで何も自覚できずに漏出するものかと驚愕しました。
    茸本様も最近松阪とご縁があるようで記事を見るたびニヤニヤしていますが、ほんのりお気をつけ下さいと社会の草派の陰で思っておる次第です(´・ω・`)
    (ちなみに当家は丸中本店派です)

  2. より:

    新潟で『むきさめ』として流通してるのはアブラツノザメだと思っていたのですが、写真のフトツノザメとはまるで肉質が違い(ツノザメ類が肉質共通かは分かりませんが)、エドアブラの方と見た目そっくりです。なお、モウカザメは基本的にはネズミザメだと思われますムキサメは柔らかいので煮付け、モウカザメは締まっているのでバター焼きで頂くのがお気に入りです(*´∀`)