姉一家が両親を連れて沖縄旅行に行ってくるというので、ブログのネタになりそうなものを買ってきてほしいとお願いした。
数日後にクール便で送られてきたのは
宮古ぜんまいなるシダ植物と、アロエの若芽。
良いですねぇ…!
早速食べてみませう。
シダ植物なのに生でも美味しい!?
まずは宮古ぜんまいから。
一見してぜんまいやワラビとは異なっているが、こんな感じのシダは関東でも照葉樹林の林床などでよく見かける。
しかし調べてみると、このシダは和名をホウビカンジュと言い、トカラ列島以南の南西諸島および世界の熱帯地方に分布するとのことで、関東の山野に生えることはまず無さそうだ。
伸びている葉を見れば、特異的な種であることを実感できる。
ホウビとは鳳尾で、この長い葉が垂れるようすを鳳凰の尾に例えたのだという。(カンジュは中国におけるシダ植物の呼び名)
和名ってときどきこういうシャレオツな奴あるよね。
有名どころだとリュウグウノツカイとか、正式和名じゃないけどリュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシとか。
命名した学者さんが文系方面の見識があるとこうなるのかしら?(後者はネタだろうけど)
このホウビカンジュも、ガチガチの理系学者さんが名付け親なら「ミナミナガバノヤブソテツ」みたいになりそう。
このホウビカンジュ、当地では何と生やそれに近い料理で食べられているそうだ。
シダには、ゼンマイやワラビをはじめ強烈なアクをもつものが多い。
一般的なシダの山菜であり、今や野菜として栽培もされるコゴミ(クサソテツ)ですら湯がいてアクを抜く必要があるのに、ホントに生で食べられるのだろうか?
しかし姉からも「サラダで食べるか、さっとしゃぶしゃぶにする程度で、決して火を通しすぎないように」と念を押された。
面白い、そこまで言うなら生で食べてやろうじゃないですか。
ホウビカンジュを食べてみた
いただきマース
…(`・~・´)
おお、全く苦くない!
でもちょっと青臭いので、
さっと湯通しして
マヨネーズで食べてみよう。
…(`・~・´*)
歯応えが非常にサクサクしていて心地いい。
苦みエグみは全くないが香りはしっかりとあって、野菜と山菜の中間のような味わいで、ちょっとだけヌメリがあって美味しい!
一口ごとにパリッサクッヌルッという感じで食べていて楽しい。
これはいいね!
味:★★★★☆
価格:★★★☆☆
普通の山菜らしく、天ぷらにもしてみた。
…(・~・)
うーん、パリパリ感やヌメリは多少は残ってるけど、なんかすごい平凡になっちゃった…
軸や葉が細めで小さいので、食感が弱くなってしまうのだ。
あまり天ぷらには向いていないのかも。
せっかく生で食べてこれだけ美味しいんだから天ぷらにする必要はないな、という感想。
味:★★☆☆☆
価格:★★☆☆☆
アロエの若芽はまた次回。。
コメント
これまた美味しそうですね!
沖縄でこっちであまり見ないものだと野菜系ならオオタニワタリ、苦菜などが
思い浮かびます。あとは南国フルーツ系とか。・・・ふつうですねw
海だとウミヘビ、肉だと山羊ってとこでしょうか・・・ヤシガニなんかもありました。
シレナシジミとかいう大シジミも気にはなるのですが、どこに売ってるんだろって感じでした。
昔、宮古島で生活している方のブログにしょっちゅう登場していましたが、和名が分からずに長い間謎でした。
ワラビゼンマイコゴミ以外の食べられるシダって知名度低いですよね・・・・。
沖縄本島と宮古島にそれぞれ2回合計8年勤務しましたが、宮古ゼンマイを知ったのは
最後の宮古島勤務の時でした。採取直後を1本食べるくらいならほとんどアクは感じられません。さっと湯がいて上げる前にほんの少し塩を振れば緑色が鮮やかで食感も良く、これとイザリでとった海老(これも同じ要領で湯がけば殻ごと食べられます。ただし、宮古島の人はこの海老を釣りの餌にしていますので、決して勧めないこと。)を一緒に食べると、これこそ宮古島の山海の珍味ではないかと本土出身には思えます。
ぜひ、冬の宮古島で宮古ゼンマイ採りとイザリを経験して下さい。ただし、必ず慣れた人との同行で。