冬のでかハモが手に入ったので、ハモの旬について考えてみたい

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マルヨシ商店さんでは生け簀以外にデカい水槽があり(広義ではこれも生け簀なんでしょうかね)、その中の魚介類も購入することが可能です。
結構見逃されがちなんですが、ここにも面白い魚が入っているので行くたびにチェックするのがおススメです。


年末の大食材調達大会の際には、この中に巨大ハモが鎮座ましましていて、直前に手に入ったバラムツでハイになっていたぼくはこれを見て完全に「気持ちになって」(銅蟲さん発のネットスラングで、英語で言うところのbe touchedとかbe moved、resonate、be shockedなど様々な語彙が内包された大変便利な言葉)しまい、即座に購入を決めてしまいました。
だって3.5㎏で3500円だよ? ちょー安いじゃん。……安いんですよ、わかってね。

専務さんめっちゃ忙しそうだったのに活け締めまでしてくださいました




もちろん、いわゆる祭りハモとは正反対の時期になるので価格が安いというのはあるでしょうけども、そもそも夏のハモって抱卵期じゃないですか。
ウツボなんかは明らかに抱卵しない冬のほうが美味だし、ハモも冬のほうがうまいんじゃないかという疑惑がぼくの中にありました。

夏のでかハモは食べたことがあるので、今回冬のでかハモを食べることで、そのへんはっきりさせることができるでしょう。


ちなみに、ぼくが言うところの「魚の旬」は一番筋肉が充実し、脂がのっている時期のことです。
日本だとどうも「旬=抱卵しているもの」だと思っている人が多いので、誤解のないよう先にお伝えしておきます。

ぼうずコンニャクさんなんかこの辺柔軟というか「一番市場価値がある時期」を旬と定めていらっしゃるようなので、ずれを感じることもありますね。
これについては、どちらが正しいというようなことはないと思っています。

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でかハモを捌いてみた

酢でヌメリをしっかり取る


前回食べたときは、骨のないところをすき取って刺身に、それから身をこそいでつみれに、さらに骨切りにして落としに……と、ハモの食べ方としてポピュラーなものをひと通り試しました。
今回もそれを踏襲しましょう。

まず、骨のない部分の身を、遊離骨に沿って切り出します。

人差し指と親指の位置に骨の列があるので、それに沿って包丁を入れ、骨の方向を確認しながらゆっくり切り出していけば骨のないところが分かります。

白く透けているのが遊離骨。これ以外に皮下埋没骨もあり大変しんどい

このサイズのハモでも、親指くらいの太さにしか切り出せないのが残念だけど……
刺身に切ります。

……(・〰・)
淡白ぅー!
じっくり噛みしめると後口にほんわりと脂の風味を感じて、悪くはないですが……
あれ、もしや脂乗ってないのかな? 結構期待したんだけど……


まあいいや、夏のでかハモもつみれ汁が一番美味かったしね。
やっていきましょう。

開いた身をスプーンでこそいで身を取り、

塩を入れてよく練ります。
こないだはこれを、ハモのアラでとったスープで似たんだけど、今回は年末だったので少し趣向を変えてみました。


中骨と皮は、まずグリルでじっくりと焼いて……


そばつゆで煮ます。
途中、長ネギも追加。
煮たたせないようにして、出汁が取れたらアラを取りだし、つみれを入れてまた煮ます。

併せて、腹身よりの部分を骨切りしてぼたんハモにしておきましょう。

頃合いを見て、そばをゆで、どんぶりにそばを盛り、つゆを張ってねぎ、つみれ、ぼたんハモを盛り付ければ

鴨南蛮……ではなく、ハモ南蛮そばの完成!
年越しそばってやつですね。

ではまずそばつゆから。
……(≧〰≦)
ウマーイ!
シンプルながら奥深いコク、只のつゆではないのが一口で分かります。


つゆの表面にはきれいな玉脂が浮いています。
これは間違いなくハモ由来のもの。

捌いた身の、皮ぎしの部分を見てみると……

どうも、皮下脂肪がとんでもないことになっているようです。


夏のハモは、ここまではなかったような気がします。
やっぱりハモも、脂の乗り自体は冬のほうがよいんじゃないかという気がします。


つみれは適度にむっちりとしながらも、噛みしめるとほろっとほぐれるような食感でまるでポルボローネのよう。

ぼたんハモは……うーん、やっぱりちょっと骨が硬いなぁ。。。
身はとても美味しいし、この食べ方なら皮下脂肪も楽しめてとても良いんですけども。
細かく骨切りしようにも、骨が硬すぎて厳しい。
話題の骨切りマシーンでもこれは難しいんじゃないかなぁ……


温そばなんで白ネギにしたけど(あと「ハモ南蛮」って言いたかったから)、個人的には生の小口青ネギをたっぷりかけたほうが好きかな。

味:★★★★☆
価格:★★★☆☆


ハモの脂はウナギやアナゴと異なり、皮下に集中するようですね。
それを味わうには、やっぱり伝統にのっとって骨切りして落としに……というのが最良なんでしょうけども、このサイズじゃそれは難しい。

となれば……ついにあれ、試すしかないか。。

将太の寿司(寺沢大介作、週刊少年マガジンKC、講談社)より

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コメント

  1. デミ より:

    旬は「一番美味い時期」以外認めない。

    • wacky より:

      その「一番美味い」の定義が人によって異なるんですよね……たとえばカレイを煮つけで食べたい人が、「一番美味いのは抱卵したカレイ」というんだったら、是非はともかく気持ちは分かりますよ。ぼくは刺身で食べるのを基本としているので、旬はやはり脂ののりで決めたいですね~

  2. 西洋呑み屋 より:

    まあ、鱧の旬は、冷房のない時代の京都で、真夏に茹だるような暑さの中であっさり食べれるからと言うか…。w
    昔は、お江戸でも、マグロは赤身でトロは捨てたり煮られた時代….
    鱧に脂が乗り始めるのは、松茸の出る頃からかなぁ…

    • wacky より:

      「鱧に脂が乗り始めるのは、松茸の出る頃」ですか……また風流な歳時記ですこと。。関西の方はやはりグルメでございますね……

      • 西洋呑み屋 より:

        まあ、鱧は、京都が愛してやまないので、風流ですな。

        夏の旬も、鱧は、梅雨の水をのんで旨くなるとも言われてますから。