“山の煮干し”ことチチタケは栃木県民以外も採るべきですよ

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福岡で野食会やります!
2019年8月17日 13:00~ @小倉
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ようやく梅雨明けが見えてきましたね。これでまともな洗濯ができる……

しかし、それはそれとして梅雨が明けてクソ暑い夏本番が来ると、野食におけるいくつかの局面で支障が出ます。
例えば食べられる野草が著しく減る(みんな暑さに耐えるために堅くなっちゃうんだよね)とか、昼間に魚が釣れなくなるとか。
でも、一番困るのはキノコ。夏の暑さと乾燥のダブルパンチで夏枯れが起こり、1日散策してもまともなキノコに出会えないなんてこともあります。

しかし、そんな中でもある程度収穫が見込め、かつ「他のキノコにはない」楽しみを見せてくれるものがあります。
その代表がこの

ちたけ、です。

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チチタケの出汁は煮干しの味がする

ちたけというのは栃木県における地方名で、正式にはチチタケと言います。
漢字で書くと「乳茸」、触ったり齧られたりして傷がつくと、その部分から白い乳液を分泌するのでこのように呼ばれています。
夏に元気なキノコ「ベニタケ類」の一種で、コナラの樹の多い森なら全国どこでもよく見られます。

なんですけど、このキノコ、基本的には「栃木県」以外ではそこまで愛されていないキノコです。
というか栃木県の人が異常に愛してる。
日光とか中禅寺湖とか行くと、ご飯やさんの前にごく当たり前のように「ちたけあります」って紙が貼られてたりして、他県からの観光客が「?」となっているのもしばしば見かけます。

なぜこのキノコが栃木県民にこれほどまでに愛されているかは、キノコ界の七不思議のひとつに数えられていますが、個人的にはむしろ「なんでみんな食べないんだろ?」と思うキノコです。
ぼくはこのキノコめちゃくちゃ好きで、採れると聞けば遠隔地にも足を伸ばします。最近家の近所で採れる場所を見つけてめちゃくちゃテンション上がっているところです。


なぜこのキノコが好きか、それは出汁がめっちゃ美味いから。
この出汁を活かすため、ほとんどの場合はうどんの具材にされます。栃木名物ちたけうどんです。


作り方は簡単。


たっぷりのチチタケをたっぷりの油で炒め、

乱切りにしたナスと水を加え、中火でぐつぐつ煮たてていきます
長ければ長いほどいい出汁が出ます。20分は煮たい。できればそのあと冷蔵庫で一晩寝かせるとなおよいです。

基本的に具材はこのふたつですが、豚肉もしくは鶏肉を加えるのもよいです。

醤油、みりん、昆布だしで好みの味に仕上げます。
うどんをゆでてざるに盛れば、完成。

いただきマース


……(≧〰≦)ウンマァー‼‼
いやー美味いよやっぱり。
どう美味いかっていうと、煮干しスープの香りがするんだよねこれ……!

実はチチタケ、採取しているときからもう「強い煮干し臭」を放っているんですよね。
臭すぎて不快に思う人もいるくらい。
でもマツタケと一緒で、これが料理に加わると非常にかぐわしく、食欲の出る香りになるんです。
また、出汁そのものも非常に強いコクがあり、動物性のそれを感じます。
内陸である栃木でこのキノコが愛されたのも、そこに理由があるんじゃないかって気がするんだよなぁ…

味:★★★★☆
価格:★★★☆☆

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野食ハンマープライス

コメント

  1. 趣味園芸家 より:

    チチタケ美味しいですよね(出汁が)。
    本体は酷い食感なので私は出汁を取ったら捨ててしまいます。
    始めて調理した際は独特の魚介っぽい香りと濃厚な旨味に驚きました。

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