最近優しい読者の方から「近所のマッカチンポイント」という素晴らしい情報をリーク頂きまして、ありがたく利用させていただいています。
多摩川水系ですが水もキレイで、モクズガニやナマズなんかも楽しげに泳いでいる素晴らしいポイントです。まさかこんなところがあるとはね……
んでそんな良きポイントで捕獲したマッカチン(デカいアメリカザリガニ)を、よろずのことに活用(ジャニーズの皆様に無理やり食べさせたりとか)しておるわけですが、ふと思うところがあり、ミソだけを集めておくことにしました。
ザリガニのミソが美味しいことは界隈では常識なのですが、しかしテレビのロケなどだとなかなかそこまでいかないというか「身をキャッチーに食べること」に全力投球してしまってなかなかミソまでたどり着けないのです。かといって捨てるのももったいないし……
塩でもしておけば保つとは思うので、何かいいアイディアが思いつくまで放置しておくことにしたのです。
ザリガニミソの塩辛ができた
そして例によってそのまま忘れて3か月がたちました。強めに塩をしていたので腐敗はしていないと思うのですが……
取り出して様子を見てみると
ものすごい塩辛臭。どうやらうまく発酵してくれているようですね。
このまま味を見てみたいですが、腐っても(発酵だけど)ザリガニ、肺吸虫などの寄生虫が怖いので一度―30℃で完全に凍結させて殺虫してから、ちょっと舐めてみることにしました。
いただきまーす
……(´・ω・`)ショボショボ
あれだよね、ザリガニのミソって美味しいっちゃ美味しいけど、魅力は油っぽさであって旨味自体は全然少ないよね。
ロブスターの味がする身と比べると味もインパクトも弱い。香りばっかりとがってて味が追い付いてないです。
塩辛にして熟成させたところで、もともとのポテンシャルが低ければ旨味が大きく跳ねるということはないのですね。残念。
ザリガニミソは卵と合わせるといいカンジ
とはいえこのアンチョビみたいな熟成香はなかなか捨てがたい。
ので、なんか作ってみましょうかね。
甲殻類のミソと考えればバターとの相性は最高にいいはずなので
たっぷりのバターで炒めてから
溶き卵を入れて
オムレツにしてみました。
……(`・〰・´)うん、これはいいかも
甲殻類の発酵香はバターと合わせるととても食欲のわく香りになりますが、そこに卵のまったりした味わいが合わさるとより食べやすくなります。
大葉を刻んだものを合わせるととてもよく合いますね。
油を足さず、ザリガニミソだけで勝負したらどうなるだろう。
溶き卵と混ぜて蒸し
カニミソ豆腐ならぬザリガニミソ豆腐をつくります。
……(´・〰・`)うーんいまいち
やっぱり香りがとがりすぎていますね。ご飯に合う味になるかなと思ったけど、ここまで強いと日本酒に合わせるのもしんどいかも。
ともかく旨味が追い付いてこないのが致命的です。ザリガニはカニとエビを合わせたような味がするけど、ミソに関してはヤドカリみたいに脂っぽくて旨味があまりないカンジなのかもしれません。
味:★★☆☆☆
価格:★★☆☆☆
ザリガニのミソは、身と合わせてこそ輝く。
無理に引き離してはいけない、ということが分かりました。
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