ミドリガメの卵を鹹卵(シェンタン、しおたまご)にして食べてみた

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春先~初夏にミドリガメのデカいのを見かけたら、できるだけ採るようにしています。

甲羅長25㎝に迫るような個体は大体がメスで、しかも卵を持っていることが多いから。

2匹分


個体数を減らすのに貢献する……というつもりはないけど、1匹がそのシーズンに産む卵は数十個にも上るというし、多少なりとも意味はあるのかもしれません。


でも、それ以上に、あの卵でいろいろと試したいという思いが強いということがあります。

過去に茹で卵を作ったり、唐揚げの衣にしてみたりプリンにしてみたりしたけど、どれもすげー美味いとは言わずとも「面白いなあこの素材」と思わせるような料理に仕上がりました。
粉っぽいにもかかわらず脂が強く、濃厚でコクがあるという全く未体験の卵(卵黄)。
しかし何分茹でても白身が固まらず、茹で卵にできないので料理の幅が広がらないという困ったやつです。

でも、今回はできるだけ素材の味そのものを味わってみたい。
そこでトライするのが、中華のあの卵レシピです。

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ミドリガメの卵で鹹卵を作ってみた

鹹卵とは簡単にいうと、アヒルの卵を塩漬けにして茹で卵にしたものです。
そのまま食べることもありますが非常にしょっぱく、削って調味料にしたりお菓子に用いられることが多いようです。
中華街に行くと買える、鹹卵の黄身をカスタード餡で包んだパイ、あるいはゴマ餡で包んだ月餅は僕の大好物でもあります。

……正直に言うとピータンを作ってみたかったのですが、あれはアルカリ性の土を作って包んで熟成するというめんどくさい作りなので今回はやめました。
次回はトライしてみたい。


作り方は非常に簡単で、まず飽和食塩水を作り、そこに卵を殻ごと漬けこんで常温でひと月ほど放置します。
今回は未成熟な卵黄も一緒に漬けてみましたが、案の定浸透圧で破裂しました
なかったことにしていきましょう。

でもこれだけだとつまらないので、日本の居酒屋風に「卵のみそ漬け」も作ってみましょう。

味噌をみりんで伸ばして漬け床を作り、卵黄を取り出して漬けこみます。


30日後。


うーん、邪悪な感じですねぇ……
さっそく取り出して茹でていきましょう。


上記の通り、ミドリガメの卵はいっくら茹でても白身が固まらないので茹で卵にはできないのですが、一応1時間ほど茹でてみます。

味噌漬けも、ホントは生で食べたいけど寄生虫が怖いので茹でます。


茹であがりました。
殻をむいてみると……

あれ!? 白身固まってんじゃん!!
塩漬けにすると要らない水分が抜けて固まりやすくなるのかな?


取り出したものがこちら。
右のものは茹でた味噌漬けです。

さっそく食べてみよう


……(`・~・´;)
しょっぺー!!!
本物の鹹卵よりもしょっぱいです。
卵のサイズが小さいから漬け込み時間はもうちょっと短くてもよかったかもしれないなあ。。

でも、堅く締まった黄身の味は濃厚で、強い塩気の中に濃縮された旨味を感じます。
これ、細かく砕いて月餅に入れたら美味いだろなぁ!

味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆




でも、それ以上に味噌漬けが美味しい。
当然といえば当然ですが、味噌の風味と甘みが追加されているので、食材としての完成度はこちらの方が上です。

これこそ、未成熟な卵黄(キンカン)で作ってもよかったかもしれない。
どうせ生食はせずに最後に茹でるわけですからね。

味:★★★★☆
価格:★★★☆☆



食べた人が口をそろえて「どうしたらいいか分からん」というカメの卵ですが、この食べ方は1つの正解といってもよさそうです。
これならピータンも美味しくなりそう……来年トライしてみないとですね。

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コメント

  1. ゆーきうさぎ より:

    あの時のミドリガメが役に立ったようでなによりです!

    • wacky より:

      シェフちゃんの車の中ひどいことになったもんねぇ……(´・ω・`)ご迷惑おかけしました

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