本物のカエルの卵でタピオカを作ってみた

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最近、有明海の賢人・小宮さんのご紹介で、鳥取の愉快な学生諸君とのコネクションができました。

残念ながらまだ直接お会いできていないのですが、話を聞くに
・稲作など営農をして自給自足している
・製鉄をしてナイフなどを自作している
・学内で教授相手に七日間戦争している
という実にぼく好みのナイスガイズらしく、ぜひ直接会って語り合いたいものだと思っています。


そして先日、そんな彼らから贈り物が届きました。


いずれも一癖二癖ある食材たちです。いったいどうやれば美味しくなるか、考えるだけで楽しくなってきます。
順次やっていきましょう。

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お前らがタピオカさんのこと「やーいカエルの卵~!」っていじめるから、ほんとにカエルの卵でタピオカ作ってみた

さて、今回届いた食材の中で最も注目すべきなのがこちら。


ウシガエルの卵(卵巣)です。
ご存じウシガエルは「食用ガエル」とも呼ばれるカエル。世界各地で食用にされ、高級食材として愛されています。

白ワインが飲みたくなったのでウシガエルを採ってきた
昔、イングランドの友人とサッカーの話をしていて、フランスの話になると、すぐにfroggy! とキレだすので面白がってよく話を振って遊んでいたのだが、ライミー共英国人がなぜフランス人のことをそんな風に呼ぶのかというと、彼らがカエルを食べるから...

田んぼに水を引くための用水路で確保された個体を解体していたらこの卵巣が出てきて、「茸本が食べたがってるみたいだから送ってやろう」となったそうです。まったくありがたい限りです。

卵巣だけの移送は外来生物法には抵触しないようですが、念のため一度冷凍したものを輸送してもらいました。


さて、カエルの卵といえばやはりあの料理ですよね。


そう、タピオカ
タピオカを見て「カエルの卵じゃん!」という冗談が口をついて出た時代はいまや遠く過去のこととなり(なにせ日本における第1次タピオカブームは1995年のこと)、現代日本人の生物学リテラシーではタピオカを見ても「タピオカまじウェイだわー」としか言えなくなってしまっているかもしれません。しかし現在でも「タピオカはタピオカガエルの卵なんだよー」という質の悪いジョークで若い女の子たちの不興を買うオヂサンはたくさんいると聞きます。


実際、自然環境下で見かけるカエルの卵は半透明の粒がたくさん集まったものであることが多く、見た目がタピオカと似ているといえば似ています。この半透明の部分は卵が産み落とされた後、卵表層のゼラチン様の物質が周囲の水を吸って膨らむことで形成されるため、質感もタピオカに似ています。

したがってあのプルプルした卵を池から掬い取り、ココナッツミルクティーにぶち込めば、それはもうほぼタピオカココナッツミルクティーじゃん! なんて乱暴なことを言うこともできるのですが、しかし池の水を吸ったカエルの卵なんて天地がひっくりかえっても食べたくはありません。


というわけで産み落とされる前の卵巣というのはとてもありがたいのです。

きれいな水を吸わせて安全なカエル卵タピオカを作成すればもう勝ったも同然、そう思いながらカエル卵を水に漬けてみたのですが……


……3日経ってもうんともすんとも言わねぇ。まったく膨らむ気配がありません。
卵が未熟過ぎたのか、一度冷凍したことで膨らむ力を失ったのか、原因はわかりませんがこの卵に水を吸わせることはもうできないみたいです。


だったらもう、力業でタピオカにするしかねぇぢゃんかよ……!


というわけでみんな大好きキョウダイマーケットでタピオカでんぷんを購入し、


ほぐして水洗いしたウシガエルの卵を混ぜ込み


少量の水で溶いてダイラタンシー状態になったものを、鍋に入れて弱火で加熱しながら練り上げ、


葛餅状になったところで火を止め、冷まします。そしてこれを


チネる! チネる!! チネる!!!
偉大なるhamaguche氏よ、我に力を……!


……途中で飽きたので粒が大きくなりました。まあいいや。
これを天日で良く干せば


カエル卵入りタピオカパールの完成です。


鍋に大量の湯を沸かし、そこにパールを入れて柔らかく煮ます。

ココナッツミルクと牛乳を混ぜて温め、砂糖を溶かします。
器にミルクとゆであがったタピオカパールを入れれば

カエル卵タピオカココナッツミルク、完成!


いやーあれですね、粒入ってますね。きもい。
中国の工業廃水がふんだんに流れ込む沼で、汚染に負けず繁殖しているウシガエルの産卵シーンに遭遇したみたいな気持ちになります。なぜこんなもの作ったし。

まあいいや、こうなりゃ自棄だ、いただきまーす

……(´・〰・`)
うーん、不味いか不味くないかで言うと「下の上の下」くらい。
まずね、ウシガエルの卵、予想以上に魚臭いです。生臭いとか沼臭いとかそういうんじゃなくて、純粋に「魚臭い」。予想外に脂をふくんでいるのですが、これがまるで青魚の脂のように強い風味を持っています。
なのでココナッツミルクや牛乳と合わないわけではないのですが、単純に甘い味付けが合いません。


なので、ちょっとひと工夫してみることにしました。
鍋にココナッツミルクと牛乳を入れ、温めたウーロン茶を入れてからさらに鶏がらスープを入れます。

ここに煮たタピオカパールを入れて

ホットココナッツミルクティースープ(タピオカパール入り)完成!
いただきまーす

……(`・〰・´)うむ、まあまあよし
冷たくて甘い汁と根本的に合わないのであれば、逆に「温かくてしょっぱい汁」なら合うかなと思ったのですが、うまくいきました。多少の魚臭さも烏龍茶が上手くカバーリングしてくれています。

でかい卵塊も入ってました


大好きな味! とはなりませんが、まあ中華の珍味でこれが出てきたら許すかな、くらいな味になりました。「タピオカはタピオカガエルの卵だよ派」の皆さんにはこれでご勘弁賜れたら幸いにございます。

味:★★★☆☆
価格:★★☆☆☆


あ、ちなみに無毒で食用種であるウシガエルですが、卵巣まで無毒かどうかは文献が見つかりませんでした
全身無毒でも卵巣だけは有毒という生物はたくさんおり、ウシガエルがそうでないとは限らないです。なのでよい子の皆さんは、あまりむやみにカエルの卵とか食べないほうがいいですよ。


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ブログとはまた違った切り口の文章をお楽しみいただけると思います。ぜひお手にとっていただけると嬉しいです!

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コメント

  1. Xa より:

    魚臭いとなると塩漬け等したらどうなるのかは興味がありますね……

  2. かす より:

    魚臭と油感があるのであれば出汁醤油に漬ければいける可能性が
    卵巣目的で乱獲されて数が激減なんてことが有れば熱い展開ですね

  3. ぼんすけ より:

    代用キャビアになる可能性が微レ存

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