絶対、青酸化合物なんかに負けたりしない! という強い意志のもとビワ種杏仁豆腐を作って食べてみた

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千葉県にお住いの高校の先輩・Mさんからすんばらしいビワをいただきました。

一個ずつ紙袋に入っとる


はえーすっごい……こげん高そうなビワ食べたことなかよ……
めっちゃ丸いやん……もうビワの形してないやん……しかもデカいし……そして笑えるくらい甘いし……
ビワ大国房総の面目躍如という感じです。ありがとうございます!


で、なんでこのビワを送っていただいたかというと、それは「種を使ってみたかった」から。

ビワの種には強い杏仁香があり、かつては料理の香りづけなどに普通に使われていました。しかし数年前に農林水産省から「ビワの種は危険だから食べたらいかんぜよ」というお触れが出て、大手レシピサイトからビワの種を使ったレシピは排除されてしまいました。そしてそれ以降、今までの栄華はなかったかのように、食材としては全く顧みられなくなってしまっているのです。

ビワの種がなぜ危険なのかというと「アミグダリン」という成分が含まれているから。
このアミグダリン自体は毒はないのですが、これがエムルシンという酵素によって加水分解されるとグルコースとマンデロニトリルという物質になり、さらにこのマンデロニトリルが分解されると猛毒の青酸化合物(シアン化水素)が発生するのです。生のビワの種を摂取すると、体内で青酸が発生しちゃうから危険だってわけですね。あなこわやこわや。

このマンデロニトリルが分解されるときに同時に発生する「ベンズアルデヒド」という物質が杏仁の香りを持っているため、ビワの種はフレーバーとして使われてきたわけですが、青酸が一緒に発生するってんじゃ農水省も摂取を止めざるを得ない……そう考えるのは自然な気がします。

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ビワの種は悪者なのか

しかし、実際のところアミグダリンは、杏仁香を持つ食材の多くに含まれています。

そもそも本家であるアンズの種(杏仁)にも高濃度に含まれており、それを用いたデザートには当然アミグダリンが含まれています。アーモンドの香りがするものにも多かれ少なかれ含まれています。お菓子の香りづけに使うアーモンドリキュール「アマレット」はアミグダリンを高濃度に含む種類のアーモンドから作られており、当然この酒の中にもある程度含まれていると考えるべきでしょう。

上記の通り、杏仁香がした時点ですなわちベンズアルデヒドが発生しているわけだから、当然同時に青酸も発生していることになるはず。もしかすると先日紹介したカラスノエンドウの種や、さらにはみんなのアイドルことフェモラータオモモブトハムシの幼虫も、あれだけの杏仁香を放っているということは、青酸もある程度含んでいるかもしれない。

カラスノエンドウで豆腐を作ろうとするも、いろいろあって杏仁豆腐的な羊羹になった
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ビワの種のアミグダリン含有量が多い、というのはあるかもしれませんが、それにしたってビワ種だけを狙い撃ちにするのもどうなんだ、それだったらアメリカみたいにあらゆるアミグダリン高含有物を摂取禁止にしないと整合性がとれないんじゃないか、とも思うわけです。


前置きが長くなりましたが、個人的にビワ種の杏仁香はとても好きで、これを使ったお菓子を食べちゃダメと言われてもなんか反発したくなっちゃうわけですよ。摂取しすぎはいけないだろうけど、用法容量を守れば事故はまず起こらないよ、というようなものの摂取は、各人の裁量に任せてもいいんじゃないのか。
そういう思いを胸に、ビワ種でアレを作ってみようと思います。

ビワ種で杏仁豆腐を作ってみた

杏仁の香りのするお菓子といえばやっぱり杏仁豆腐。
杏仁には薬効があり薬として用いられていましたが、アミグダリン由来の強い苦味があり、摂取はなかなか大変だったそうです。なのでその苦みをごまかすために、牛乳と甘味を入れて作られた薬膳料理が杏仁豆腐の始まりだと言われています。

ただちょっと引っかかるのが、中国って牛乳飲む文化そんなになかったよねぇ。。本当に初めから牛乳が使われていたんでしょうか、本当はアーモンドミルクとか使ってたんじゃないでしょうか。わからんけども。


まあいいや、実際に作ってみることにしましょう。

まず、ビワの種をすりつぶし、牛乳に溶いていきます。牛乳100㏄につき種1粒ぐらいが目安らしいけど、今回は農水省への反骨心からその5倍入れてみました。おれは絶対青酸なんかに負けない、そういう強い自信を持ちつつやっていきます。



牛乳に溶いて少し置き、香りとアミグダリンが十分に移ったところで濾します。


うん、いい杏仁香ですね。きっと青酸もたっぷり出ているでしょう。


これを加熱し、固めていくのですが、中国では北部で寒天を、南部ではデンプンを使って固めるというレシピの違いがあるそうです。
というわけで2種類作ってみました。



どちらもしっかりと加熱し、練り上げていきます。
加熱すると、酵素であるエムルシンが不活化するためアミグダリンの分解が止まる、つまり余計な青酸が発生するのを防ぐことができるわけです。なのでしっかり加熱しました。余計じゃない青酸ってあるの? という疑問には答えません。


冷やして固め、切ったビワの果肉を乗せれば

ビワ種杏仁豆腐(5倍界王拳ver.)完成!
いただきまーす

ちょっと寒天ダマっちゃった


……(≧〰≦)うまーい
やっぱりビワの種の杏仁香は強くていい香りですね! ここまで種を入れたせいか少し苦みも感じますが、これがまたかつての「薬膳料理感」を偲ばせてよきです。


個人的にはコーンスターチで練り上げたものの質感が、ビワ種の華やかな杏仁香との相性がいい気がします。しかしこれは杏仁豆腐というよりブランマンジェですな。

味:★★★★☆
価格:★★☆☆☆


一晩経ちましたが体調に異常は全くなく、口から青酸ガスを吐いて周囲の人を殺すようなこともありませんでした。5倍量の種入れて大丈夫だったんだから、やっぱりビワ種の毒性なんてそこまで気にせんでええんちゃうのん、という気がしています。
まあもちろん個人の感受性とか体調には大きな差があるので、ぼくが大丈夫だったからみんな安全だよなんて言うつもりはありません。摂取は自己責任でね。ぼくは自己責任のもと今後も使うと思います。


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