「野食のススメ」第11回の記事が公開されました!!
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星海社Webサイト「ジセダイ」で
「野食のススメ 東京自給自足生活」
を連載しています!!
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「野食のススメ」の単行本、現在鋭意執筆中です!!
以上、お知らせでした! それではまた明日!!
ってのも面白くないので、関連の小ネタをお届けします。。
当単行本には
茸本が野食初心者の皆様に教えたい『捕獲難易度と味のバランスが抜群な食材』のカタログ
というパートが含まれる予定で、まあ当然ながら写真がたくさん必要なわけである。
しかしある程度野食をしていると、自分にとって特段目新しくない食材などについては、写真を撮ることもなく調理してしまうことも多くなる。
なのでここ最近は、執筆をしながら「アレッ○○の写真撮ってなかったっけなぁ……」と頭を抱える日々を送っている。
先日も「磯物のいい写真が全然ねぇ……!!」ということがわかり、あわてて相模湾の某磯に突撃し、撮影会を敢行してきた。
撮影することができたのは
・スガイ(サザエの仲間で小さいが蓋がある)
・イシダタミ(石畳柄)
・エビスガイ(きれい)
・クボガイ(ぼこぼこしている)
・クマノコガイ(黒くてつるりとしている)
・コシダカガンガラ(シッタカに似ているが丸みがある)
・イボニシ(小さくてぼこぼこ)
・カメノテ
などなど。。
曇り空ではあったが潮もよく引き、たくさんの種類と出会うことができてとてもよかった。
で、これらの貝だが当然撮影だけで済ませるつもりはなく、食べるために持ち帰ってきた。
個人的に、こういう磯の小物類を一番美味しく食べる方法は甘めの醤油でさっと煮つけることだと思うのだが、いつもそればかりだと面白くない。
なにかないかなぁと冷蔵庫をあさっていると
しばらく前に仕込んだ醤油の実が出てきた。
今年の冬に熊本に行った際に、道の駅で購入した「醤油の実麹」を用いて作っていたものだ。
ちょうどいいのでこれで「蜷味噌」を作ってみたいと思う。
磯の小貝で蜷味噌を作ってみた
蜷味噌(になみそ)とは、愛媛県と大分県の郷土料理で、磯の小さな巻貝類の身を、醤油の実や味噌で煮詰めたものだ。
ググってみると、大分県のレシピでは名前の通り味噌が、愛媛県のレシピでは醤油の実が用いられている様子。
関サバで有名な豊予海峡を挟み、それぞれの地域で独自のレシピが形作られていったのだろうか。
調べてみたら面白いかもね。
まず、鍋に湯を沸かして塩をひとつまみ入れ、貝類を入れてさっと茹でる。
貝の大きさにもよるが、1分も茹でればだいたいは中身を抜くことができる。
茹でた貝の中身を取りだして集める。
この時、イボニシのわた(中腸腺)は舌を刺すような辛さがあるので、苦手な人は取り除いた方がよいかもしれない。(毒はなく、地域によってはこの辛味を珍重する)
またスガイは身が取り出しやすくわたの先までつるりと抜けるが、砂を噛んでいるものが少なくないので、初めから取り除いておくのも手だ。
取り出した身と醤油の実、酒を鍋に入れて、弱火でことこと煮詰めていく。
水分が飛んだら
完成。
……色合いと中腸腺の渦巻きのせいで見た目がなんだか不穏だな……
まあいいや、大事なのは味。
いただきマース
……(`・〰・´)
うん、悪くないね。
貝の身のコリコリ感と、醤油の実のふにふにした食感の差が面白い。
まだ醤油の実が若いせいか、甘みが少ないので、みりんを加えてもよかったな。
大分風に味噌で作るなら砂糖を入れたほうがいいかもしれない。
ともかく甘みはしっかりしていた方が美味しいです。
手間はかかるけど、これがあれば白飯をおかわり君の通算満塁HR数くらい食べられそう。
味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆
さて、醤油の実の調味料としての能力が高いことが分かったので、明日はそれを使って、久しぶりにあの食材を調理してみよう。。。
コメント
磯の小さな貝、懐かしいです
故郷が兵庫県の日本海に面した町で、子供のころは夏休みになると父や近所のおっさんどもが海からいろいろとってきて、牡蠣やイガイは七輪で焼いて亀の手は塩茹でで、その他の小さな貝はまとめてお澄ましに
まだ漁業権が厳しくなる前の懐かしい思い出です
いい時代ですね(`・ω・´)そういうのが原体験になっている方、素直にうらやましいです。
貝類採集は今でも「漁業権の裏をかく遊び」だと思ってます。。美味しいことがばれて、漁業権が設定されてしまったらもうおしまい。ホンビノスなんか採れないところありますもんね
最後の写真はエラコですか?
食べたことないのですが、どのような料理になるのか楽しみです。
応援してます。