浜にはいない「ハマダイ」 サバとまったく無関係の「アカサバ」 血の色じゃない「チビキ」 アカムツがJAROに訴えそうな「ハチジョウアカムツ」

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先日、べーやん先生が築地で買い物をするというので「なんか面白いものがあったら買っといて」とお使いをお願いしました。

すると朝方、着信が。

オナガ1800/kgだって、クソ安いし買う?」
ハチビキと、ハチジョウアカムツもある。全部同じ価格」

へー何それ面白そうじゃん、食べ比べしたいから全部買ってよ。

全部キロオーバーだけど

……ぜっ、全然気にしねぇし! 魚には金を惜しまない質だし!(白目)

結局全部で4キロ近くあり、想定外の出費となりましたがやむを得ない。野食会参加者の皆さんも美味い魚食べたいでしょ?(会の前日でした)


そしてうちに届いたのがこちら。

上からハチビキ(アカサバ)、ハマダイ(オナガ)、ハチジョウアカムツとなります。
いずれも黒潮の当たる海域に棲むちょっと深場の魚たち。
深海性らしいvividな色合いと、鎧のように強固な鱗が特徴です。

それではトリビアを交えつつ捌いていきましょうかね。

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景品表示法違反の魚たち

いずれも鱗が硬くて落とすのが大変


これらのうちハマダイとハチジョウアカムツはフエダイ科ハマダイ属ですが、ハチビキはハチビキ科ハチビキ属となります。
外見が似てるんで近縁種だと思っていましたが、どうもそんなに近くなさそうです。
流線型のシルエットやタペータムの発達した大きな目、堅固な鱗などはかなり似ていると思うんですけどね~

鱗を落とす前に鰭の棘を切っておかないと、爪の間に刺さりこんでセルフ拷問をかまします


ただそれよりも、問題はそれぞれの名称ですよ。


まずハマダイ。
いわゆる「あやかりタイ」のひとつにもかかわらず全く鯛に似ていないというのもさることながら、上記のとおり深海魚なので「浜」にいることは全くありません。
ぼうずコンニャクさんによると“不明だが、推測で「はま」は実は「幅」の変化で、大きいことを現すという説があり、これをとると「大きい」”とのことですが、なんじゃそら。

なんかさー、和名ってヘンに穿ちすぎたもの多いよね。。
魚類学者の皆さん、今後新種の和名を決める際はどうか、周知活動を行う方の身になってできるだけわかりやすいものにしてくださいね。
いいですね、おねがいしましたよ。



つづいてハチビキ。
チビキという名称グループがあるのですが、これに含まれる魚はいくつかの科にわたり存在しています。
漢字で書くと「血引」なので、色に由来するものなのかと思いましたが、ハマダイと同じフエダイ科に「アオチビキ」という魚がいるのでここでもパニックが起こります。
なんだよ青い血引って。ヘモシアニンかよ?

さらにこのハチビキ、アカサバなる異名を持ちます。
理由はその身色から。

スズキ目に属するハチビキは分類上はまごうことなき「白身」なのですが、見た目はぐうの音も出ないほどの赤身。
血液量が多く、捌くときに青魚もびっくりなほどまな板が血で染まるので、「血の気の多い白身魚」ということになるんでしょうけど、初見でこれは驚きます。

だから「紡錘形で赤身だしサバみたいなやつらだな」ということでアカサバと付けたんでしょうけど、でもさ、冷静に見るとちっともサバじゃないよねぇ。
これ見て「サバっぽいな」って思う人は魚のこと全く知らない人でしょ。。。



最後、ハチジョウアカムツ。
八丈島周辺で良く獲れたアカムツっぽい魚、ということなんでしょう。

確かにほかの2種よりも寸詰まりで顔もムツっぽいし、似てないとは言えない。

でもアカムツといえば泣く子も黙る超・超高級魚「のどぐろ」。

たとえ悪気がなくても「八丈のアカムツ」なんて名前で販売し「あらアカムツなのね!」という無邪気な気持ちで購入した人がいたら大変なことです。誇大広告です。JAROに訴えなきゃ(使命感)


とかなんとかくだらない話してるうちに捌き終わりました。
長くなったので調理・実食篇は明日にしたいと思います。。

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コメント

  1. 肥満体(第三形態) より:

    ハチジョウアカムツ「訴状が届いていないのでコメントは差し控えさせて頂きます」