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まもなく11月だというのに関わらず台風がポンポンと来ますね。。
肌寒くなるころに来る台風というのは、何とも風情に欠けるものです。
野分(台風)は秋の季語とは申しますものの、晩秋ではないよなぁ……という思いが一層強くなっております。
なんか台風って感じがしなくて、それなのに威力と被害は普通の台風より大きくなりがちというのでは何ともイライラするものです。
さて、台風へのやりきれなさを乗り切るために、我が国のインターネッツでは「台風が来たらコロッケを買い込んで備える」というミームが存在しております。
すばらしいアイディアですね。
コロッケという揚げ物界では中堅どころ、大卒後ドラフト5位で入団し5年目にレギュラー獲得、おもに7番ライトで.262 12 49 の成績を残した選手のような料理を敢えて買い込むことで、日常から生まれる非日常感、いわばポスト日常ともいえるワクワクを生み出す。
ワイもやってみようと思いましたが、せっかくの晩秋台風なので、季節感を感じられるようなレシピでやっていきたい。
やっていきましょう。
サトイモとキノコの秋台風コロッケ
用意したのはサトイモ。
最近、ジャガイモをサトイモに置き換えたレシピが流行っているようですね。
サトイモポテサラ、サトイモグラタン、フライドサトイモ……
ジャガイモのようにほくほくしつつねっとり感もあり、食物繊維豊富で腹もちもよい。
確かに面白いのかなと思います。
何より、秋のイモと言えばサトイモ(サツマイモもあるけど)。
これを使わない手はないです。
しかし、サトイモはジャガイモと比べて旨味成分に劣るという欠点があります。
タマネギやひき肉で補うのもよいですが、それだと秋らしさがないですね。当サイトのコンセプトにも合わない。
やはりここは、キノコをぶっこむのがよいでしょう。
選ばれたのはシモフリシメジ。
まず名前がいいですね。季節感を表しています。
季語に使えばこれ以上ないくらい季節を伝えてくれるだろうけど、7文字だから中の句にしか使えないのが玉にキズ。
そして旨味が強い。
前に至高の金銀茸鶏鍋でも紹介しましたが、心地よい歯ごたえと深い旨味が魅力のキノコです。
あとは見た目も良いですね。
ロマンスグレーの綺麗なかさにはシックな黒の差し色が入り、
ひだは周囲だけがさわやかな黄色に色づいています。
何より柔らかさのあるうねりの入ったシェイプがかわいらしい。
まるでダリの絵の「溶けた時計」が如くです。
まず、シモフリシメジを細かく裂き、フライパンでたっぷりの油とともにしっかりと炒めていきます。
汁気が出てきたらみじん切りのタマネギ、ひき肉を少量入れて汁気を飛ばすように炒めていきます。
サトイモは皮を剥き、スライスしてラップをかけ、レンチンします。
柔らかくなったらつぶし、ペーストに。
これを先ほどのフライパンに入れて混ぜながら加熱し、練り上げます。
きのこが足りない気がしたので、追いシモフリシメジをしましょう。
塩コショウで味を調えたらタネはOK。
タネを小判状にし、小麦粉を混ぜた溶き卵にくぐらせ、パン粉をつけてからりと揚げれば
秋台風コロッケ完成!
うちではキャベツを千切りにすると祟られるので、ざく切りにして添えます。(千切りにすると苦み立つし)
ウスターソースをたっぷりかけていただきましょう。
……(`・〰・´)
うむ、よいですね。
普通のコロッケのホクホクを期待している人に食べさせたらブチギレそうですが、分かっていればこれはこれで美味しいです。
ネトッとしてシンプルな味ですが、その分ジューシーさがあります。
シモフリシメジのコリッシャキッとした食感はよいアクセントになります。
いかにもキノコらしい香りと濃厚な旨味がサトイモに絡みます。
味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆
○○シメジとつく天然キノコは、そのほとんどが秋にしか出ず、また保存がきかないことが多いです。
なので「最も秋らしさを感じられる食材」と言っても過言ではないと思います。
今年の秋は短くなりそうですが、できる限り秋らしさを搾り取っていきたいところですね。
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