★☆★5/3(水祝)野食会 in 焼津 を開催します!!☆★☆
アミガサタケ、ヤマドリタケモドキ、鶏肉、はちみつ、バナナ、イチジク等で作った「欧風味噌」。
大豆を使わず、麹菌を使わず、発酵をおこなわないこの“味噌”は、コウジカビを利用した食品の流入が規制されているヨーロッパの国々でも作ることができる「代用品」として、和食シェフの村田吉弘氏によって提唱されたものだ。
我が家でも昨日実際に作ってみたのだが、大豆とは全く違う食材たちが行程が進むにつれて徐々に味噌の要素を持ち始めていき、最終的に「C’est le miso!」と叫びたくなるようなものができあがったのはまるで錬金術師にでもなった気分がした。
面白いのでぜひみんなもやってみるといいよ!
とはいえ、見た目と雰囲気が似ているだけじゃ代用になりはしない。
できた時にちょっと舐めてみた際には「ちょっと甘めの味噌の味」がして美味しかったのだが、ちゃんとした料理に使っても問題ないだろうか。
試してみないといけないよね!
欧風味噌でいろいろやってみた
味噌という調味料のいいところは、味を付けるだけでなく食材としても利用できるという点。
そのまま食べても美味しいし、みそ汁のように湯に溶かす、あるいはしっかりと煮込む料理にも用いられ、それぞれ異なった役割をこなしているのは考えればすごいことではないだろうか。
なので欧風味噌も「生・ちょっと加熱・しっかり加熱」の3パターンを試してみれば、味噌としてのポテンシャルを測ることができるのではないだろうか。
そのまま
まずはそのまま、野菜スティックにつけてみる。
野菜はたまたまうちに転がっていたヤーコン。
スティック状に切り、
普通の味噌と欧風味噌、それぞれつけて食べ比べてみる。
……(`・~・´)
うん、欧風味噌、やっぱりちゃんとみそみそしてるなぁ。
味噌との最大の違いはやはり発酵臭の有無。
味噌のあの、ちょっとアルコールっぽいような香りが欧風味噌にはほとんど感じられない。(天然キノコ、特にトリュフのおかげか若干の菌香があるけど)
ただそれは決して物足りないということではなく、味噌をそのまま食べるのが苦手という人にとっては逆に良いかもしれない。
味噌よりは甘みが強く感じられ、香ばしさ、それにイチジクの種のプチプチが心地よくて非常に美味しい。
野菜スティックにつけて食べるなら、欧風味噌のほうが好みかもなぁ……
類似度:★★★★☆
評価(普通の味噌が★★★☆☆):★★★★☆
お湯に溶く
昨日採ってきて、砂抜きを済ませた東京湾産のアサリ。
これで味噌汁を作って比較してみよう。
アサリを水に入れて沸かし、それぞれの味噌を溶いて
これで良し。
……(`・~・´)
これも味噌ポイント高いですねぇ。
口当たりは完全に味噌で、そのあとフワって漂ってくる風味も味噌なんだけど、後口が甘くて「あれ、甘味噌使ってる?」ってなる。
味噌汁に使うなら、塩の量を多目にした方が良さそうだ。
ただ、欧風味噌は比重が大きいようですぐに椀の底に沈んでしまうので、常にかき混ぜながら飲まないといけない。
類似度:★★★☆☆
評価:★★★☆☆
煮込み
味噌で煮込んだ料理は、発酵臭が飛ぶ一方で味噌そのものの風味が強くなり、外国人には食べづらいものも多いと聞く。
欧風味噌で作ったらいったいどうなるだろうか。
普通の味噌と比較する代わりに、「ヨーロッパでもつの味噌煮を再現してみた」という体で、向こうでも手に入る食材で作ってみようと思う。
まず、牛筋を下ゆでし適当な大きさに切る。
ニンジン、タマネギも刻んでおく。
圧力鍋に欧風味噌、砂糖、欧風醤油、カルヴァドス、水を入れて煮立て、圧をかけて1時間ほどくつくつ煮る。
圧が抜けたらふたを開け、少し煮詰めたら完成!
いただきマース
……(≧~≦*)
これは美味い!
見た目と香りは完全に味噌煮だ。
後口に甘味が残るのが逆にアクセントになっていて良い。
リンゴの風味もちょうどいい隠し味に思えてくる。
類似度:★★☆☆☆
評価:★★★☆☆
というわけで、欧風味噌、本家を十二分に代替できるということがわかりました。
簡単な材料で自作できるし(アミガサタケなければ別のキノコでも問題ない)塩分や甘みなどは好みで調整できる。
何よりこの錬金術、めっちゃ楽しい!
ぜひ野食会でも振る舞いたいところですな。
コメント
すごい・・
化学と料理知識の合わせ技ですね。
こういうのを見ると、確かに料理も
進歩していると思えますね。
進歩……につながると面白いんですけどね。これはまだ「いち学説」に過ぎないかなと思います。これが工業生産化、あるいは製品化など行われるとまた面白いことになりそうですが
これ、大豆アレルギーの救世主になれるんじゃないですか?
なりうると思いますね(`・ω・´)どなたか製品化されないかしら