イソギンチャクを和風とスペイン風に食べてみた

 
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先日、九州に住む姪っ子(2歳)がキノコ好きになりつつある、といううれしい知らせがあり、この機を逃してなるものかとキノコ関連書籍を数冊見繕って贈った。

そのお礼に姉が九州の珍しい食べ物を贈ってくれるというので、リクエストしたのが「尻の穴」

ワケノシンノス,イソギンチャク

若衆…?

有明海沿岸では、干潟に生息するいくつかのイソギンチャク類を「ワケノシンノス(若い衆の尻の穴)」という名前で食用にしている。

ワケノシンノス,イソギンチャク

尻…?


僕は高校時代まで福岡に住んでいて、柳川にもよく遊びに行っていたのでその存在は知っていたが、生のままを手に入れたのは初めてだ。
幾つかの個体はまだ活きていた。

生のイソギンチャクを調理する

潮干狩りで見かけるイソギンチャクと近い種類だと思われるが、大きいものは高さ5cmを越えており、これほどに大きなものは磯場でも見たことがない。

イソギンチャク,料理,下処理

底部の吸盤は意外としっかりしている


触ったカンジはナタデココのようで、そのほとんどが水分であることは容易に推測できた。

さっそく調理してみようと思ったのだが、全く初めての食材なので勝手が分からない。

検索してみると、「味噌煮」「唐揚げ」が美味しいとのことだったのだが、揚げ物は間違いなく爆発するだろうと思ったので味噌煮を作ってみることにした。



まず、イソギンチャクの肛門触腕部から包丁を入れ、縦に切って内臓を出す。

イソギンチャク,料理,下処理

開いたところ


参考にした「夜明茶屋」のHPによると、ワタ(内臓)をきれいに取り去ってしまうと風味が薄くなってしまうので、軽く洗うだけで良いとのこと。
この時点ではかなり生臭い。

すべての個体を開いたら、たっぷりの塩をかけて揉み洗いし、ヌメリをある程度落とす。
熱湯に入れてさっと茹でこぼし、軽く水洗いをして下ごしらえが終了。

イソギンチャク,料理

ここで急に貝の匂いに


この時点でようやくヌメリと匂いが気にならなくなった。

別の鍋に酒とみりん、砂糖を入れて煮立たせ、下処理をしたイソギンチャクを入れてアクを取りながら煮て、味噌を溶いたら焦げないように注意しながら煮詰めていく。
最後に片栗粉で汁気を固めて

イソギンチャク,味噌煮

白味噌の方がよかったかな


完成!

…(・~・*)
美味しいね。
二枚貝系の味で、特にワタの味がマテガイに似ているかなぁ。
磯の香りがぷんとして、味噌の風味に全く負けていない。

味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆

イソギンチャクのスペイン風

さて、夜明茶屋のHPに、「スペインでも食べられているイソギンチャク」という非常に気になる一言を発見。

せっかくなので試してみることにした。

イソギンチャク,スペイン,料理

こうなると普通の食材っぽい


たっぷりのバターを溶かし、サラダ油でのばしてイソギンチャクを入れ、90℃に熱して20分ほどぐつぐつ煮て
イソギンチャク,アヒージョ,スペイン
イソギンチャクのアヒージョ、完成!

…(^~^)
これも美味しい。
やっぱりマテガイだわ。オリーブオイルじゃなくてバターにしたのは正解だった。
これならパンと白ワインにも合うはず。

味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆

今ではイソギンチャクを食べる文化は有明海周辺にしか残っていないようだが、かつては三番瀬周辺、浦安や船橋でも食用にされていたのだという。
今年は潮干狩りの時にイソギンチャクを見つけたら、採取して持って帰ってみよう。

ところで磯場に生息するウメボシイソギンチャクなんかも食べられるのかな?
小さいから集めるの大変だけど…

 
 
 

コメント

  1. あね より:

    早速投稿ありがとう(ΦωΦ)じっさいに地元じゃ尻穴と呼ぶ人は少なくてワケって呼ぶ方が多いぞ。
    お店の人も最近はあんまりとらないって言ってたけど、このへんじゃマテガイも時期になればスーパーでもざらざら売ってるから、わざわざ苦労して入手することもないってことなんかなぁ〜
    在熊のうちにヒトデも食べてみたいのう。

  2. wacky より:

    和名もワケイソギンチャクやもんね。意外な歯応えというか、もっとすごいコリコリしてるんかと思った。
    こっちもマテガイ店頭に並ぶようになったけど高いよ!なぜか輸入物やったりするし。
    ヒトデは釣れるんじゃないかな。わざわざ天草まで食べにいくほどのものではない気がする

  3. せつな より:

    それだけまとまった量があるといろいろできていいですね。
    ヤドカリイソギンチャクとウメボシとミドリは食べてみたことありますが、ヤドカリはともかく、ミドリやウメボシは小さすぎて数個体じゃ味わからんです。
    大きいと思っても小指の爪先くらいになっちゃって、料理の味に潰される。
    相当巨大なの見つけるか乱獲しないと意味なさげなのでパス。

    • wacky より:

      あ、やっぱり小さすぎますか…ヤドカリイソギンチャクみたいなデカいのがとれればいいんですけど、今回調理して分かった彼らの縮み具合からして、磯についてるような奴はちょっと難しそうですよね。
      スナギンチャクはテトロドトキシンとか持ってそうだし…

  4. めも より:

    魚の皮のなめし方を調べていてこちらにおじゃましました。在スペインで、イソギンチャク食べたことがあります! こっちではフライでした。特にワタも取らず、水で洗って小麦粉をつけてオリーブオイルで揚げるというのが一番簡単なレシピで、他には小技的に洗う水に酢をたっぷり入れるとか小麦粉の後に卵をつけて揚げるとか、押しつぶして平たくしてから揚げるといいとか色々あります。”ortiguillas de mar” で画像検索すると出てきますのでよろしければ。

    • wacky より:

      コメントありがとございます!

      やはり揚げるんですね!フリッターが合いそうだなという気がしていたのですが、水分の多さから揚げると爆発するんではないかという危惧があって逃げてしまいました。。次手に入れたら今度は揚げてみようと思います。

      ortiguillasという言葉、翻訳しようと思ってもできなかったんですが、特に意味はない言葉なのでしょうか?

  5. めも より:

    あっお返事どうもです (^^)/

    ortiguilla の元々の形は ortiga でして(文法的に言うと縮小辞という、まぁ『金』と言う代わりに『お金』、『寿司』じゃなく『お寿司』と言うような、ちょっと可愛らしく?言うためのものです)

    ortiga だけだと植物のイラクサになるんですが、そこに『海の(de mar)』がつくとクラゲを指すことになります。チクチク来るから海のイラクサというのもここで納得ですネ。 

    …とここまでしかスペイン語王立辞典には書いてないんですが、それが何故イソギンチャクという解釈になるかは… まぁクラゲの幼生が岩にくっついてる姿と似てるからとか、クラゲもイソギンチャクも触手をベラベラ伸ばしてるからとか、そこにちょっと可愛らしく見せかける縮小辞を名前につけて「小さい方のヤツね!」アピールをしたとか… と、推測ですがw 

    ではこれからも寄食チャレンジレポート楽しみにしています!

  6. あるてぃめいと より:

    初めてコメントします、来年から社会人の大学生です。いつも楽しく読ませていただいております。
    ウメボシイソギンチャクですが、他サイトからの引用ですが「味は良いけど、食感がベショベショ、ニチャニチャしていて良くない。腐ったもの食べてるみたい」とありました。その方は、ヨロイイソギンチャクとウメボシイソギンチャクを食べ比べています。ご参考までに。
    末筆ながらこれからのご活躍を応援しています、お体ご自愛下さい。失礼いたします。

    • wacky より:

      コメントありがとうございます!

      むむ、美味しくないイソギンチャクもいるんですね…
      この記事を書いた後、自分で採ってきたイシワケイソギンチャクとタテジマイソギンチャクを食べてみましたが、どちらもあまり違いなく美味しく食べられました。
      磯に生息していると、食感など違ってくるのかもしれませんね。
      今度見かけたらトライしてみようと思います。

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