深海珍魚カナダダラを見て深海の過酷さに思いをはせる

深海シリーズの大トリは

いちばん下の

いちばん下の


この謎の深海タラ、改め
カナダダラ


静岡人A「おい、伊豆市と姉妹都市っていうこのネルソンってどこの国の都市だら?」
静岡人B「カナダだら~」

どアタマからスベったところで、場も温まってきたので行ってみよー。

 

超深海のレア魚?カナダダラが釣れた

5本針の一番上につけたイカ短に食ってきたカナダダラ。
釣れ上がってきたときは一瞬「小さいイバラヒゲかな?」と思ったのだが、よく見たら尾鰭がある。
チゴダラ科に属するらしいが、チゴダラよりもはっきりと2叉になっており、大きい。

また、表皮が真っ黒な粘液で覆われており、ぬるっとして鱗の存在は感じられなかった。
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この表皮は容易に剥がれて落ち、船のデッキや仕掛けにベタベタとついて難儀した。


また、異様なほどに全身がボコボコしていて、水疱のようになっている部分もあった。
これは水圧変化のせいか、それとも寄生虫でも居るのだろうか。


このカナダダラ、船長も初めて見たとのことで、多少なりともレアなのかもしれない。
ぼうずコンニャクさんのところにも載っておらず、プロ深海フィッシャーマン・テル岡本氏の書籍を見てようやく同定することができた。

カナダダラ爆弾の恐怖

持ち帰ってきたカナダダラ。
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流水で洗うと粘液はほぼ流出し、薄汚れた灰色になった。
ペーパータオルできれいに拭き取り、調理を開始。

まず頭を落とし、3枚に下ろそうとして包丁を入れたのだが…
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腫瘍みたいに膨れていた部分に刃を入れた途端、パンという破裂音と共に弾け、中身の黒い汁が台所じゅうに飛び散った。

専門用語でコンタミという(by動物のお医者さん)

専門用語でコンタミという(by動物のお医者さん)


なんじゃこりゃー!

慌ててその部分を切り開いてみると、墨汁のように真っ黒な液体と共に、膜に包まれた物体Xが現れた。
KIMG3224
これは…寄生虫か!
KIMG3225

中身グロイ

中身グロイ


しかも1匹じゃない…!

魚体のサイズに対してやたらと大きいものが5匹も取りついていた。
場所も表皮のすぐ下から、背骨に沿ってくっついているものまで様々。

背骨が損壊している

背骨が損壊している


深海では、寄生虫が宿主に出会える確率もそこまで高くないのだろう。
そのため、一度寄生されて遊泳力の落ちた個体は次々と寄生されてしまうのかもしれない。

カナダダラを刺身で食べてみた

なんとか3枚に下ろし、寄生虫のいない部分だけを掻き出してみた。
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寄生虫の姿を思い出すと、加熱調理をしたくなるが、初めてなのでここはやはり刺身で。

左の3枚

左の3枚

…(`・~・´)
おお、これはなかなか。

ごく新鮮なタラの刺身って、水分が多いながら身が締まっていてぷりぷり感があるんだけど、それに近いカンジ。

一番近いのはエゾイソアイナメの刺身かな。
あちらは水深3m、こちらは1,000mで棲息域は全く違うけど、同じチゴダラ科で味もそっくり。
不思議なものだなぁ…

味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆

エゾイソアイナメは肝も大きくてとろっとしていて美味しいんだけど、カナダダラはそうでもなかった。
そういうものなのか、それとも寄生虫のせいか…

次はぜひ健康体を釣り上げてみたいものだ。

 
 
 

コメント

  1. いし より:

    いつも楽しく読ませてもらっています。

    今回の寄生虫は同定されなかったのでしょうか?
    深海の歪な寄生虫って、まさか新種?だったりすると面白いなあと思いながら。

    • wacky より:

      コメントありがとうございます!

      寄生虫については非常に疎いうえ、ただでさえ文献の少ないカナダダラについている寄生虫ということで素性から毒性からさっぱりわからないんですよね。
      同定してくれる人がいると助かるんですけど。。

  2. えむっち より:

    むむっ、さすがに正体不明の寄生虫は食べないんですね。
    安心しました。

    • wacky より:

      なんか鼻水とか痰みたいな見た目で…ちょっと食欲が…w
      毒性もわからないですしね。せめてグループくらいまではわかってくれると嬉しいんですが。。

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