ヘラブナが美味しいと聞いたので洗いにしてみた

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2018年1月6日(土)
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前売り券はイープラスにて12/20(水)12時〜発売開始!

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有明海の小宮さんは淡水魚にもかなり食指がのびのびなタイプで、今回せっかく上京してきてくれたので、九州ではまず出会えない淡水魚たちに合わせてあげたいと感じた茸本おじさんは、霞ヶ浦方面に詳しいNさん・N兄さんにガイドをお願いすることにしました。

究極の目標はダントウボウですが、まあとりあえずはこっちでしか見られない魚が見られたらいいなあというくらいのノリで稲敷へと向かいます。


当日、我々が現地へ向かうと、そこにはすでに

ハクレン氏が。
さすがのN兄さん、朝一番で仕留めておいてくれました。

90㎝弱と前回よりははるかに小さいものの、それでも抜群の存在感を発揮。
厳密にいうと九州にも筑後川などで生息が確認されているそうですが、自然繁殖個体(日本で繁殖できるのは利根川だけだとされている)を手に取るのはきっと初めてでしょう。
よかったよかった……ってよくないんだけどね! ハクレン外来魚なんだから!!


しかし、その後も我々の前に登場する魚たちは

ブルーギル(北アメリカから食料とされるために輸入され、帰化)


オオタナゴ(淡水真珠養殖用の貝に混ざって中国より帰化)

アメリカナマズ(北アメリカから食料とされるために輸入され、帰化)
など、利根水系を嫌な意味で彩る外来魚ばかり。
この水域にはもはや日本の魚はいないのではないか……そんな風にすら感じさせます。


そんな中、小宮さんの網に入ったのは

じゃじゃーん! ヘラブナ!!
やっぱー国産魚だー! いやーよかったよかった。

……よくない。

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ヘラブナの正式和名はゲンゴロウブナといい、本来は琵琶湖と淀川水系にしか生息していない魚です。
それが今や全国に分布域を広げ、各地の湖沼で釣りのターゲットとなっています。
いわゆる「国内外来種」ってやつね。

ゲンゴロウブナのなかで体高が高いものを選択飼育したものがヘラブナ、植物プランクトンを好んで食べることによる釣り味や、その体高から繰り出される引きの強さが釣り人を魅了し、そのためこぞって放流されました。
簡単にいえばブラックバスとおんなじなんですね。
ほかの魚を直接食害しないとはいえ、各地の在来フナやタナゴのような小型コイ目魚の生息域を圧迫しているのは間違いなく、これが全国にいるというのも言ってしまえばひとつの環境破壊です。


ちょっと下流に行くとヘラブナ釣り師のおじさんたちが釣り台(不法建築)に腰かけて釣っていますが、そんなの関係ねぇ! とばかりの強い気持ちで持ち帰ることにします。
食べてみたかったんだ、ヘラブナ。

ヘラブナを洗いで食べてみた


先日、ハクレンの洗いを作って食べてみた際に、玉置さんから「ヘラブナの洗いが美味しい」という旨の本のいちページを見せていただきました。
一瞬ぎょっとしましたが、まあ確かにヘラブナのような湖沼魚はどうしても川臭さが出やすく、一番気にならない食べ方が洗いなのです。
ハクレンはいろいろ料理し倒しましたが、結局一番美味しかったのは洗いでした。霞ヶ浦の独特なかほりも、やはり加熱するとしんどく、生に近いほど感じにくい。
というわけで今回のヘラブナも、同じ水域で採れたということもあり、洗いで食べてみることにしました。


淡水魚の生食に関しては、寄生虫問題が避けては通れないのですが、これはもう「リスクを認識する、食べすぎない、調理器具を常時消毒して二次汚染を防ぐ、それはそれとしてやらかした時のことも考えておく」というあたりしか対応の使用がないと考えています。
基本は自己責任、ひとに食べさせるのはよほどのことがない限り避けたほうがいいでしょう。

こういうこと言うと寄生虫ポリスが湧き出してくるので嫌なんですけどね……
そもそもキノコポリスといい、人はなぜ善意をこじらせてポリスになってしまうのか、不穏な問題です。


というわけで洗い、やっていきましょう。

前提として、生かしたまま持ち帰ってきます。じゃないと洗ったとき身がうまくはぜてくれないからね。

鱗は大きく、ほかのフナやコイと比べ落としやすいです。

頭を落とし、内臓を除去します。
胆嚢を割らないように注意! 今回は身しか使わないのであんまり気にしませんが。

オッ卵巣ですね。これは後で使いましょう。



3枚におろし、


腹骨をそぎ取って


皮を引きます。
ヘラブナは体高が高いのですが、増えた分の体高はほとんど内臓のスペースにあてられます。
なのでそんなに採れる肉量は多くありません。

草食性が強くなるためか内臓が長くて大きく、そして体高が高い。これはやはり連動しているのでしょうか。
ちなみに本来のゲンゴロウブナはミミズでよく釣れるようです。


薄くそぎ切りにして、


半分は熱湯で一瞬、
もう半分は流水でざっくりと洗い、


氷水で締めます。
水気を取って盛り付ければ完成。

左のマットなほうが水洗い、右が湯洗い


いただきマース
……(`・〰・´)
ん、まあ、なかなかええんとちゃいます?
氷水で洗ったもののほうが川臭さがよく落ちていて食べやすいです。
一方でお湯洗いのほうはぷりぷり感が非常に強くジューシーで歯ごたえがあります。
からし酢味噌が美味しいですが、醤油でも十分楽しめますね。


ただ、抱卵していたせいかちょっと身の脂の乗りが悪い。
なので、子まぶしをやってみましょう。


卵巣は飽和食塩水で茹で、


ざるにあげて水気をきります。
あんまり形容したくない黄土色だった卵巣が、ここで突然美しいオレンジ色に変わります。

これを洗いにまぶして完成。

本来は刺身にまぶすのかな? まあこまけぇことはいいんだよ。

……(≧〰≦)
よい。
フナの卵ってなんでこんなに美味しいんでしょうね。小さいのに粒も味もしっかりしていて、身の味の弱さを補ってくれます。
この卵だけ塩漬けにしてもいいんじゃないかなぁ。

味:★★★★☆
価格:★★★☆☆



やっぱりヘラブナもフナなので、コイよりも味はよいです。
でもギンブナのほうが身の味が濃くてもっと美味しいけどね。ヘラは大きくなるのも食材としての魅力の一つでしょうか。

ヘラ師の皆さん申し訳ないんですが、ワイは今後も自然水域で採れたらバンバン食べていきますのでよろしくお願いします。
みなさまにおかれましてはできれば自然環境下への放流はやめて、閉鎖水域とか釣り堀で我慢してくれないですかね。どうぞよしなに。。

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コメント

  1. STORM より:

    鮒は旨いですよね!
    私は岡山産なので、鮒飯でなじみ深いです。苦手な方もいますが、私は大好きです。
    塩焼きも美味しいし、正直、鯉より旨いですよね!

  2. 豆戦車 より:

    こんにちは。ヘラブナも美味しそうですね。私も食べてみたいと思っているのですが、なかなか機会がなくて……

  3. 野肉は美味い より:

    皮さえ剥げば美味しそうに見えてしまう