有明海のインベーダー「ヒラタヌマコダキガイ」は美味いのでどんどん食うべし

「野食のススメ」第9回の記事が公開されました。
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有明海での釣りは最終的にエイリアンことWRSBたんが釣れたので大団円だったのだが、彼が顔を出すまでは正直、その場にいた全員が諦めモードに入っていた。

わーいひがたがいっぱい(痙攣)


なにせこのド干潮。
かろうじて魚っ気のありそうな水路も、爆走するノリ漁船のサーキットとなりとても釣りができる状態ではない。
やむを得ず、水路の手前、波打ち際のかけ上がりに仕掛けを入れたが、流されてきたゴミが引っかかってしまい釣りにならない。

ウボァー! などと奇声を発しつつ釣り針に絡んだごみをとっていると、その中に二枚貝が紛れ込んでいることに気づいた。


シジミぐらいのサイズで強く偏平になっており、地の色は白色のようだが、泥がこびりついているのか膜なのか、周縁が黒くなっている。
大きくとも2㎝強位の貝だ。

これ、もしかして有明海の賢人Kさんこと小宮春平氏が言ってた「なんとかコダキガイ」ってやつじゃね……?

 

有明海の新顔「ヒラタヌマコダキガイ」をゲットした

確認してみるとやはりこの貝はヒラタヌマコダキガイで合っているようだ。

ヒラタヌマコダキガイ Google画像検索

近年、有明海湾奥部、特に河口部などの粒子の細かい泥が堆積しているところを中心に生息が確認されている外来種の貝だという。
原産地は中国または韓国で、一説によると養殖用のアサリを輸入した際にこの稚貝が混ざっていたとも、あるいは海流に乗ってやってきたとも言われている。

本来はシジミが生息していそうな場所がこの貝に完全に占拠されている様子を見ると、よくないタイプの外来種(インベーダー)なんじゃないかという気もするが、どうなんだろう。

呼んだ?


なお見た目的にはWRSBのほうが完全にインベーダーであるが、彼らは由緒正しい日本の生物であり、決して異星からのアレというわけではない。


ヒラタヌマコダキガイは漢字で書くと「平沼子抱貝」、お察しの通り在来種としてのヌマコダキガイが存在する。
こちらは汽水域という生息環境の減少により、生息数の減少が危惧されているという。

一方でこのヒラタヌマコダキガイであるが、どれくらい生息しているのだろう。

ためしに波打ち際、何にもいなさそうなゾーンにイカリ針を投入して引きずってみたところ



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各針に2~3個ずつ、最大で1回に16個もの貝が採れてしまった。
ものすごい生息密度である。
小宮さんいわく、このサイズにもかかわらず「投網でも採れてしまう」とのことで、今や有明海湾奥は完全に侵略され切っていると言わざるを得ない。

生息域の様子の写真を小宮さんが送ってくれたのだが


……絶句。


時間いっぱいまでトライし、一掴みほどの量を得たので終了して持ち帰ってみることにした。

ヒラタヌマコダキガイを食べてみた

さて、このヒラタヌマコダキガイ、調べてみると食用として流通することがあるらしい。
おなじみぼうずコンニャク氏のところでもそれなりの評価を得ている。
これはぜひ食べてみなくては。


一方で、以前タイワンシジミを食べた時の記事にも書いたのだが、外来種の貝はその輸送に配信の注意が払われなければならない。
(記事内に、外来種に関する僕の見解が書いてあるので、お暇な方はぜひご一読いただきたい)
ヒラタヌマコダキガイにタイワンシジミほどのど根性があるかは不明だが、もし何かスキがあって自然環境下に稚貝が放たれてしまったりすると、特に環境の似た東京湾の干潟に定着させてしまう可能性も0ではない。



ということで流水ではなく溜めた水の中で洗浄を行い、排水は貯めておいて後ほどひと沸かししてから流して捨てることにした。

今回は時間と道具の都合上現地での泥抜きができず、持ち帰ってから人工海水につけたものの、口を開いている様子はあまり見られなかった。

不安が残るが、それどころではないくらい表面に大量の泥がこびりついており、それを洗い流しているうちに、中にかんでいる(かもしれない)泥について考えるのをやめた。


ざるにこすり付けてよーく洗い、ようやくボウルに溜めた水が濁らなくなった。
これでようやく料理に進める。


今回は量もそれほど多くないので、とりあえずシンプルにみそ汁にしてみることにした。


フライパンに水とヒラタヌマコダキガイを入れて沸かし、味噌を溶く。


完成!
いただきマース

……Σ(`・~・´)
出汁、うめえ!!

なんだろう、アサリよりももうちょっと深く、シジミほどではないがシジミのような独特のクセは全くない。
わーずかに舌の上にざらっとしたものが残るので、やはり泥抜きは必要だったのだと思うが、それを勘案してもこの出汁は見事なものだ。

これだけ小さければ、シジミのように身は出汁がらになってしまっているのではないだろうか。


……(≧~≦)
もっと美味しいやん!!

シジミのように柔らかく、それでいてアサリのような甘みがあり、とてもユニークだ。
連れにも感想を聞くが、やはりアサリとシジミの中間っぽくて美味しいとのこと。

サイズこそ小さいものの、十分に漁獲するだけの価値があるなぁ。

味:★★★★☆
価格:★★★☆☆



ヒラタヌマコダキガイについては今のところ「無限の資源」という印象を受ける。
わざわざ潟スキーで繰り出して獲るほどのものだとは言いづらいが、何かの機会で採れちゃうことは多いと思うので、ぜひどんどん利用していってもらいたいものだ。

 
 
 

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