アラが刺毒を持ってないなんて誰が言ったの!?:野食ハンマープライス的 危険生物のリスクプロファイル③

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さて、そんな美味しいアラですが、一方で全身凶器ともいえるほどのギザギザハートの持ち主でもあります。

改めてこの写真を見ていただきたいんですけども、ご覧の通り鰓ぶたの周辺が「あなたコレちょっとやりすぎちゃいまんのん」といったレベルで武装されています。
さらには鰭も、背鰭、腹鰭がナイフみたいにとがっては触れる釣り人をみな傷つけます。


そういえばアラって昔スズキ科に分類されていたような気がするんですけど(現在は通常ハタ科に分類される)、やっぱりこの背鰭と鰓ぶた、そして細長いシェイプからの形態分類だったんでしょうかね。
スズキさんもじみーに危険度高いからなぁ……

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そんなアラさんに刺されてしまった

さて、刺毒魚が大好きな野食ハンマープライス、これまでもあまたの剣呑な魚たちを捌き、食してきました。

これな


その中で、しばしば刺され、咬まれ、突かれ、ときに苦痛に涙を流して大人の尊厳を失うなどしてきましたが、実はこれ全部わざとじゃないんです。
友人のひろしくんがたびたび刺されに行っているので、茸本もそうなんだろうと思ってらっしゃる方もいるようですが、僕は彼みたいな体の張り方はしてない(つもり)

そんなわけがない、本当ならよっぽどのマヌケだろと思われるかもしれませんが、どうもそうくさい。
注意してるんですけどね、ひょっとすると無意識の片隅に「刺されてもネタになるしいいや」くらいの油断があるのかもしれません。
ぜんっぜんよかあないんだけどね!! ウツボとか大ごとだったしね!!


で、今回のアラにも当然のごとくぶっすりといかれました。

マリーナに戻り、釣果をクーラーから取り出して並べて撮影し、それを再びクーラーに戻そうとしていた時のこと。
クーラーはべーやん船長のものを間借りしていたため、ぼくが自宅に持ち帰る分はビニール袋に分けてから収納することになりました。

山分けが完了し、自分の取り分をビニールに入れて、それをクーラーにしまおうとしたとき。
予想以上の重量に持ち上げた右手が悲鳴を上げ、とっさに左手で下から支えようとしたところ

ドスッ。
鈍い衝撃とともに「あっ(察し)」という諦観の念が噴出します。
しょうがねーなーちょっとどうなったの?


クッソ血ィ出とるやんけ。

今回、ビニール袋の中にはカワハギ(角)シロムツ(鰭)ウスメバル(鰭)などの危険部位も存在していましたが、この傷口のデカさ、出血量、間違いなくこれはアラです。
ちゃんと確認しませんでしたが、ビニール袋の形状と傷口への力のかかり具合から考えるに、背鰭の第1~2条が刺さったのかなと思われます


幸か不幸かこういう状況には大変慣れているので、すぐに同船者のたまさんにお願いし、カセットコンロでお湯を沸かしてもらいました。

これは自分の経験則によるものですが、フサカサゴ科、スズキ科、ハタ科魚の鰭に刺されたときは、刺毒があるといわれているかどうかにかかわらず、可能な限りお湯にぶち込むのがいいです。これらの科以外の魚でも、可能ならばそうしましょう。
この科に属する魚たちは多かれ少なかれ、刺毒や粘液毒など何らかの毒を持っているような気がします。
とくにカサゴとか、非常に身近な釣魚であるにもかかわらず、鰭が刺さるとめちゃくちゃ痛くなります。

お湯は50℃くらい、イメージとしては東北地方の温泉街にある公衆浴場の一番熱い湯船ですね。
遠刈田温泉の神の湯とか、あんなん浸かって果たして人体は変質しないのでしょうか。
刺毒タンパク質は温度により変性するので、痛みが弱まります。

鍋を血だらけにしてごめんよべーやん。。


刺されて1分ほどすると、傷口をワイヤーで激烈に縛り上げられるような疼痛に襲われますが、お湯につけると徐々に治まってきます。
でも今度はお湯が熱すぎて耐えられなくなるので
熱い→痛い→熱い→痛い
を交互に繰り返しながら、30分ほど耐え続けます。

初動さえ間違えなければ、これくらいでほかの作業ができるくらいまで治まってきます。
もちろん体質や毒性の個体差などもあるので、痛みが治まらなかったり腫れが酷くなってきたりしたらすぐにお医者様にかかる必要が出てきますが……
お湯での処置ができない場合、ひどいと数時間ほど痛むこともあります。
コンロがあってよかった。

アラ、完全に有毒


さて、傷口ですが、その日の夜にはやや青黒く


翌日にはさらに紫色に変色しました。
動かすとひきつるような痛みがあります。

調べてみると、アラが刺毒を持つのかどうかについてははっきりとは分かっていないようですが、漁師さんや釣り人の中では「鰭や鰓ぶたに毒がある」というのがほぼシュアな情報になっています。
個人的には、これまでいろいろ刺されてきた経験の中でも、ここまで変色したことはなかったので、これはやはり強い毒を持っているのではないかと思われます。

ただ気になるのは「鰓ぶたの毒」の存在。

確かにアラの鰓ぶたの棘は唯一無二の剣呑さですが、魚って構造上鰓ぶたに毒腺を持つことはできるのでしょうか。
それとも毒腺タイプではなく、粘液毒を傷口に塗り込むタイプなのか。
気になりますね……ぜひだれか試してみてください。自己責任でお願いね!


さて、翌日はキノコ狩りだったのですが、ちょうど同じような色のキノコが採れました。


ぼくの大好きなムラサキシメジです。
アラに刺されたことで運がついてきたのでしょうか。

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コメント

  1. 愛知県の釣り馬鹿 より:

    はじめましてマブナ釣りで検索してたらたどり着いてしまいました(笑)
    何でも食べてみる…楽しいですね
    ところで私の住まい(愛知県西部)では、鮒味噌といって、処理した鮒の腹に大豆を詰めて豆味噌で甘辛く炊いて食べますスーパーでもたまに売ってます。
    骨までやわらかく炊きます。圧力鍋なら簡単です
    鯉は刺身にして唐辛子で真っ赤な酢味噌(韓国のチョコチュジャンにネギと胡麻とワサビを入れた感じ)で食べます!
    これからもたまに読み逃げしますねOoo
    長文失礼しました

  2. ウピスコ より:

    これは……これからも積極的に刺されに行くお!!(^ω^)
    的なフリ……( ・ิω・ิ)

    いやいや、大事にならずよかったですね……お疲れさまでした。

  3. はれー より:

    初めまして。ウツボで大ごとになった少し前頃から拝見させてもらっています。
    遠刈田温泉の神の湯というワードにビビっと来てコメントしちゃいました!
    私も冬になると福島からスノーボード帰りに寄るんですがあそこの温度ヤバいですよねww
    我慢しても1分も浸かれない軟弱者なのであそこに普通に浸かる地元のじいちゃん達が心配になってしまいます!

  4. 与太郎 より:

    昭和49年発行の図鑑見るとハタ科でしたよ。