ウツボで作ったイラブー汁が抜群においしい件

先日釣ってきたウツボの尻尾寄りをひものにして保存しておいた。

これは例えば、木槌で叩いてから炙ればとてもおいしいつまみになるし、また小骨を切るように細切りにして揚げ煮にするというのも良い。

しかし、何をするにしても小骨が気になる部位ではある。

ウツボ,干物,骨

白いものは全部骨


まるで網目のように皮下埋没骨が張り巡らされ、普通の料理法では舌に刺さり喉を切り裂く。

この部位を何とかしておいしく食べる方法はないものかと考えていたところ、ふと思いついたのが「イラブー汁」であった。

ウツボ∽ウミヘビ?

イラブーとは南の海に生息する海蛇「エラブウミヘビ」のことで、沖縄ではそれを干物にして出汁を取り、スープに仕立てる。

ウツボとイラブーの間には、魚類と爬虫類という埋めようのない溝が横たわるが、見た目のヘビらしさやコラーゲンたっぷりという共通点がそのギャップを飛び越えてくれるだろうという期待があった。

ウツボのイラブー汁をつくる

ウツボのイラブー汁って言葉自体が自己矛盾だが気にせずやってみた。

用意するのは

・ウツボの干物

ウツボ,干物,イラブー汁

真っ黒で食欲湧かない系


本来はイラブーの燻製を使うらしいのだが、めんどくさいので今回は干物で

・豚足

豚足,足てびち,イラブー汁

居酒屋行くと頼んじゃう


足てびちってやつですな。生だと下茹でが大変なので、加熱済みのレトルトパック

・昆布

イラブー汁,昆布

厚すぎず薄すぎず


煮込んで食べられるぐらいの堅さのもの

・大根

イラブー汁,ダイコン

美しいダイコン脚


三浦大根などあるといいよね

・島豆腐
わしたショップにて購入

・鰹出汁
めんどいから粉末出汁

・うすくちせうゆ

 

ウツボのイラブー汁 調理編

1.ウツボの干物の皮目を炙り、臭みを飛ばす。
この行程はいるのかいらないのかはいまいち不明だが、出汁が臭くなってしまっては元も子もないので念のため。

2.圧力鍋に入れて水から煮る

ウツボ,イラブー汁,調理

後でほぐすのでデカいままでいいと思う


水はやや多めで、ウツボの大きさにもよるが30分も圧をかければ柔らかくなる。
この時点で既に豚骨醤油ラーメンのスープみたいな色の出汁がとれる。ワクワクが止まらない。

3.ウツボを取り出し、小骨を抜く
ぷるぷるの皮を剥ぐと、皮下埋没骨がずらりと並んでいるのが見える。

ウツボ,干物,骨

どっひゃあ


あまりに尾に近い部分は諦めるとしても、ある程度身に厚さがある部分は骨を抜いておいたほうが食べるとき難儀しない。
下半身の小骨は先端が二股に分かれた大変凶悪な形をしているので、面倒かもしれないがこの行程を省いてはいけない。

4.鍋に戻し、豚足、昆布、大根を入れて弱火で煮る
豚足と大根は一度火が通っているものを使うと時短になる。
大根に出汁が染みたかな…と言うくらいまで、灰汁を取りながらよく煮る。

5.鰹出汁と醤油をいれ、島豆腐をいれてさらに煮る。

6.完成!

ウツボ,イラブー汁,完成

ぷるぷるまみれ


色は豚骨醤油だが、香りは魚介の風味が強く、おでんのようだ。

さっそく一口すすってみる。

…(゜~゜)
やってしまいましたなぁ。
これは…ウツボ料理の一つの完成形を見たと言ってしまっていいだろう。

香りは控えめだが、味は鰹出汁より遙かに濃厚で、奥の方に微かに野性味を感じる完成度の高いスープ。
豚のコラーゲンと合わさり重厚感を奏で、そこに加わる昆布の風味が沖縄料理らしさを醸し出す。

出汁を取った後のウツボの身はややパサつくが、それを補って余りある皮目のゼラチン質の強さ

ウツボ,イラブー汁,美味い

皮がホントにおいしい


ウツボ料理にありがちな磯臭さは一切ない

ああ、ウツボって干して出汁を取るものだったんだなぁ…

臭みが全く気にならないので、ウツボ出汁オンリー(ウツボシンジとでも言おうか)で賞味するのもよいかもしれない。
また、味噌味に仕立てても美味しいだろう。
塩気を強くして沖縄そばなんかを入れてもきっとうまいはず。

ウツボ≡ウミヘビ?

シャレでやってみた料理だったが、これほどうまくなるとは驚きだ。
本物のイラブー汁を食べたことが無いので比較ができないのが残念だが、きっと味の濃さやコラーゲンの多さ、そして滋養強壮パワーは見劣りしないものになっただろう。
形も似ているが、味も意外と似ているのかもしれない。

今回は燻製をしていないもので作ってみたが、夏に獲れた個体などで皮の磯臭さが気になる場合は燻製したほうが良いかもしれない。
また、50㎝位の小さい個体がとれたら、イラブーのように丸のまま干しても面白いかもしれない(骨抜きたいへんだけど)

人に自慢できるレシピのレパートリーが増えるのは本当にうれしい。
次回はまたウツボ釣りかなぁ…。寒ウツボの干物を大量生産しておきたいものです。

 
 
 

コメント

  1. upiyama より:

    す、すごい・・・
    冬の寒さに負けて釣行に行く気がしないモヤシだったのですが・・・
    一連のウツボ記を拝見させていただいて、特に手ごわい尻尾の方の有効利用が出来、さらにそれがおいしいとなれば・・・
    行かざるを得ないと思い立ちました(`・ω・´)

    しかし、夏のウツボしか釣ったことが無かったので、冬のウツボの皮膚の厚みに驚きました。
    出刃包丁では無く(とても欲しい)、安物ステンレスのうちの包丁じゃあ5回くらい切らないとダメそうだなあ・・・

    • wacky より:

      どうもー!
      寒ウツボ、ぜひとも食べてみてください!臭みがないだけでこんなに美味しくなるのか…とびっくりすると思いますよ。
      とくに、ダシを取るなら夏の個体は厳しいですね。

      出刃でもぜんぜん切れません(笑)キッチンばさみがあれば大丈夫ですよ!

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