アメフラシを食べてみよう:野外で採集!おいしい食材

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ご存知のアメフラシ

先々月の美味しんぼに掲載されているのを見て「あぁ、アメフラシもついに一般食材デビューかぁ」と思っていた。

だが、周囲の人たちに「アメフラシくらい普通に食べるよね?」と聞いても「ついに頭おかしくなっちゃったんじゃないですか」的な視線しか返ってこなかったので、どうやらまだメジャーにはなりきれていないらしい。美味しんぼもまだまだだね。

とは言いつつ、実は自分も恥ずかしいことに未挑戦であった。
いいわけをさせてもらうと、実は今年の春にヒザラガイ料理に挑戦したのだが、その際これまでに体験したことがないほどの強烈なアレルギー反応が出たのだ。
運悪く、翌日は初めての取引先への挨拶の日で、試合後のボクサーのように瞼をパンパンに腫らしながら出勤したのはトラウマになっている。

同じ貝類で、同様の海藻を食べていると考えられるアメフラシを食べて、同じようにアレルギーが出る可能性は決して低くはないはず。
すこぶる迷ったが、今回採取した海域で採れた貝類で毒素の検出とアレルギーの報告がないこと、一切れ食べてから様子を見ることを条件に、トライしてみた。

あ、ここを見ているお母様、僕はまだ元気です。すこぶる調子がいいです。
死にかけたらまた連絡します

 

食材としてのアメフラシ

調理にあたって、おなじみぼうずコンニャクさんのページを参考にしたことをここに記しておく。美味しんぼでも同じ島根県隠岐地方の料理を特集していたが、隠岐ではかなりメジャーな日常食らしい。

なお、当地では通称ウミソウメンと呼ばれる卵塊も食用にするらしいが、これは地域によってはかなり強い毒を持つらしいので食用にするのはお勧めしない。
食べた人がいたらぜひ連絡ください。
もしおなかを壊さなかったら、ついでに海の公園産のヒザラガイも試してみてください。

アメフラシを調理する

佐島産高級アメフラシ

葉山産高級アメフラシ

今回犠牲になったのは、三浦半島でも相模湾側の比較的きれいな海域で採れたアメフラシ。
発見時、赤ナマコと見違えてしまったほどに赤茶色の個体だ。
体色の地域変異が大きいらしいのだが、ここまでのものは初めてで、正直本当にアメフラシなのか半信半疑だった。

包丁を入れる前は大体1キロくらい。

刃を入れた瞬間、ものすごい勢いで体液を吹き出し、一気に縮みだしたので焦った。

めっちゃきれいなコバルトブルー

名前の由来ともなった紫の体液。つついたりすると噴出するのだが、今回の個体はその色も薄く、きれいなターコイズブルーだった。
まな板も紫色になってしまった。

切ったとたんに縮み出す

半割にした個体の内臓をきれいに掻き出し、大量の湯で塩ゆでする。
湯が紫色に染まり、魔女の薬の調合としか思えない。

強固な泡がたくさん出る

そしてものすごい泡を出しながらすごい勢いで縮み、10分の1ほどの大きさになってしまった。

まぁ、バカみたいにたくさん可食部があっても逆に困るんだけど…
縮んだ分、ゴムのように固くなってしまった、歯が立つのか心配だ。

さて、今回参考とさせていただいている、隠岐地方におけるもっともポピュラーな食べ方は、煮つけだという。
これは、作り方からいうと炒り煮に近い。つまり、炒めてから煮るのだ。
なぜそのようなレシピになったのかはわからないが、おそらくクセが強いのではないだろうか。なんせアメフラシやし。

というわけでスライスし、クセを消すべくごま油で炒めると、ごま油が粘性を持ち、泡立ってきた。

調理初めからここまで、食欲を高める要素が一つもないことに驚きを隠せない。
いまさらながら、これって本当に食べれるのか…?

だんだん投げやりになってきて、コンロにあった煮魚の残り汁をぶっかけて適当に煮てしまった。
冷めるとドロドロ感がより強くなってしまったが、一応これで完成なのだろう。

照りだけはおいしそう。

アメフラシの味は…

アレルギーが怖いので、とりあえず一切れだけ。

すっげぇ砂噛んでる
あんなに洗いまくったのに…

さらに味はというと…正直生臭い
酢味噌で匂いを消して食べるというのも、さもありなんというか…

味:★★☆☆☆
価格:★☆☆☆☆

この砂をなんとかしない限り、食材としては成り立たないと思うのだが…
今回は砂浜の横の磯で採ったからいけなかったのだろうか?

残念ながら、一切れだけでギブアップ。
そしてこの判断がのちに僕の命を救った。

やっぱり危険な食材だった

そうです、アレルギーです。盛大に出ました。
食べて1時間ほどすると耳の中がかゆくなり、やがてまぶたが腫れて涙が止まらなくなった。鼻も詰まってきた。
ただ、ヒザラガイの時と違って一切れで済ませていたため、症状も比較的軽く、落ち着いて対処できた。(寝るだけ)
もちろん翌日は試合後のボクサーのような顔で出勤したわけですが。

これではっきりしたのは、僕はどうやら原始的な腹足目の動物を食べると強いアレルギー症状を発するということだ。つまりヒザラガイとかアメフラシ、ウミウシ、クリオネなんかを食べると危ないということである。為になったね~!

ということで僕は二度とこれらの生き物を食べません。もし北海道で現地の人にクリオネの踊り食いをすすめられても「いや~自分アレルギーなんで」といって固く拒否したいと思います。

これを読んでいる知人のみなさん、どうか僕に上記の生き物を食べさせないようにお願いします。なお、アワビ・サザエ・カキ・ハマグリ等はアレルギー検査の結果陰性でしたのでいくら食べても大丈夫です。じゃんじゃん食べさせてください。よろしくお願いします。

 
 
 

コメント

  1. capelito より:

    DPZで拝見して以来、更新を楽しみにしています!
    が、お体だけはお気をつけて…。

    • wacky より:

      capelitoさま コメントありがとうございます。
      このサイトもある意味身体が資本なので、日々の体調管理には気を付けています…が、貴ホームページを見てしまったので今晩はラーメンです。酒をしこたま飲んだ後に食べるとんこつラーメンは絶品ですね!

  2. 井川洋介 より:

    アメフラシ、ウミウシが食べられるということは知っていましたが、人によってアレルギー反応が出るということも初めて知りました。どんな海藻を食べているのか調べてみたいんぽのです.海藻は種類によっては毒性の強いものがあることも知っていますが。アワビハマグリ,牡蠣には毒z性がないとは良い勉強になりました。有り難うございました

  3. wacky より:

    井川さま コメントありがとうございます。
    毒性…という意味ではあまり自信はありません。自分の症状は明らかにアレルギーによるものなので、おなじところで採れたアメフラシやヒザラガイを食べても症状が出ない人のほうが一般的だと思うのです。アワビやハマグリでも本当はアレルギーが出るのかもしれませんが、根性と食い意地で打ち消してるだけなのかもしれません(笑)

  4. 夢の天秤 より:

    初めて知りました
    アメフラシアレルギー・・
    軟体にもあるんですね。
    応援してますが、無理しないで、
    なんなら俺が食いますから。

  5. totthi より:

    はじめまして。いつも楽しく拝見させてもらってます。これはアメフラシではなく、タツナミガイのように見えます。私は島根県出身で磯遊びが趣味でもちろんアメフラシも食べたことがあるのですが、画像の個体の体表のぶつぶつの感じや色がアメフラシよりタツナミガイに似ています。もちろん、地域や生息環境によって外観は多少変化するのはわかりますので100%タツナミガイだとはいいきれませんが。もしこれがアメフラシではなかった場合、アメフラシを食べる地域はありますが、タツナミガイを食べる地域は聞いたことがありません。アレルギー症状が出た件ですが、毒は無いみたいですが、誰も食べないということにはやはり理由があるのかもしれません。

    • wacky より:

      コメントありがとうございます!
      調べてみると確かにタツナミガイに似ているような気がします。海底の砂の上にデンと横たわっていたので、アメフラシらしくないなぁとは思っていました。
      ご連絡ありがとうございます!

      とはいえアメフラシの近縁種で、同じような生態をしているようなので、これでアレルギーが出る人はアメフラシも食べない方が良い気がします。僕は多分ダメです。

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