磯物の中でも採れるとより嬉しい「イソニナ」はばい貝の仲間だった

「野食のススメ」第11回の記事が公開されました!!
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先日の磯遊び取材の際にたくさんの磯物を採取した。

この遊び、子供でも楽しめるほど簡単でありながら、ガチでやりこもうとすると意外と奥が深く、狙った種類の数を伸ばしていくにはちょっとした経験が必要になるなどゲーム性も高い(野食ってのはだいたいそうですが)。

一口に磯物と言っても軟体類から甲殻類に至るまで様々なものがあるし、貝類にフォーカスしてみても、ヒザラガイやマツバガイの様な水上貼りつき系から、スガイやエビスガイの様な水中の小石の裏にいる種まで生息域がばらばらである。
だから、それぞれの種類の生態をしっかりと把握し、同じ場所に通い続けて経験値を貯めていくことでどんどん採取が上手になるのだ。

もちろん、磯物は移動性が低く採りつくすといなくなってしまうので、ある程度採ったらその後は観察だけに留め、1食分のみを持ち帰るようにするのが望ましいことは言うまでもない。

 

イソニナは見た目パッとしないけど美味しい

そんな磯物貝類の中で、僕が一番狙いたい貝がイソニナだ。

イソニナは名前の通り「磯にいるカワニナ」というような外見をしていて、僕のホームグラウンドである相模湾東岸地区では捕獲難易度は★★★★☆(ややレア)くらい。
水中の石の裏に多いのだが、危険を感じると自ら足を畳み海底に落下してしまうので、慣れないうちは苦労させられる。
水上に出さずに水中で裏返して確認するようにするのがコツだ。


大きさの割に持ち重りし、殻の表面がつるっとしていてちょっと緑青風味の渋い色合いをしているのが特徴。
よく混同されるウミニナはもっと小さくて殻に凸凹があり、干潟に棲息するので簡単に区別できる。



大きくても殻長4cm程度の小さな巻貝で、殻が分厚く歩留まりもあまりよくない。
しかし、身の甘みが強く、柔らかくむっちりとしていて、味は磯物の中でもかなり上位に位置するんじゃないかと思う。
味の系統でいうとキサゴ類に似ているかな。

他の磯の巻貝と比べても頭一つ抜けているような感じがするが、調べてみるとこの貝は、全国的に人気のある食用巻貝「白ぼら(エッチュウボラ)」や「ばいがい(バイ)」と同じ新腹足目エゾボラ科に属している。
多くの磯物巻貝は古腹足目サザエ科や同目ニシキウズガイ科に属しており、このイソニナだけはちょっと鬼っ子のような存在なのだ。
そう考えるとこの美味しさもちょっと納得。

イソニナを食べてみた

上記のとおり身の味がよいイソニナ、調理はできるだけシンプルな味わいにするのが望ましい。
個人的にはさっと醤油味に煮て食べるのが好きだ。


その際、鍋に水と醤油、イソニナを入れてから火にかけるようにすると、身がいくぶん取り出しやすくなる。
多くの磯物ではさっと火が通る程度にすると身が柔らかく美味しいのだが、このイソニナはある程度しっかりと煮たほうが柔らかくなって美味しい(殻からも取り出しやすくなる)。


内臓までつるりと抜けてくれることも多いが、この内臓は無毒なのでそのまま食べてしまって構わない。
ふわっとした苦みがあって美味しい。

スガイやバテイラ(採取注意)などと違って砂を噛んでいることが少ないのも個人的には評価が高い。

味:★★★★☆
価格:★★★☆☆

50円玉や5円玉で先端を折ると多少は身が取り出しやすくなる

 
 
 

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