「飲む止血剤」ペニーワートジュースを日本のチドメグサで自作してみた

ここのところ余りに暑くて、ついいつもは買わないような飲み物を購入したくなってしまう。

暑くて喉が渇く… ←わかる
こうも暑いときっと何飲んでも美味しく感じるんだろうなぁ ←まあわかる
アメ横でへんな飲み物買うか… ←ファッ!?

というわけで灼熱のアメ横に向かうことに。
せっかくなので露店で辛いアジアンフードをむさぼってから、満を持してセンタービルの地下街に向かった。
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ペニーワートってなんぞや?

アメ横センタービル地下街で一番北側にある食品店には、世界各国のヤンチャなドリンクが売られている。
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仙草蜜、ウコンジュース、タマリンドドリンク
往年の名テキストサイト「毒物ドリンク探検隊」に載っているようなラインナップで、劇物ハンターたちを身震いさせるようなステキな猛者揃いだ。

その中でもひときわ目だつのが、センターに鎮座ましましている「ペニーワートジュース」である。
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缶に描かれているのは、まるでワサビかフキのような円形の葉っぱ。
葉っぱのドリンク…青汁ってことか?

嫌な予感しかしなかったが、喉の渇きが限界に達していたのでほんの30分程度しか迷わずに購入に至った。

どうしてチドメグサをジュースにしようと思ったのか

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原材料名はペニーワート(蜆殻草水)、水、糖とある。
ペニーワートの漢字名もさることながら、水よりペニーワートの方が多いって…どういうことなのか。

沈殿物がありそうなので良く振り、プルタブを引いて一息に口に流し込む。

…(・~・;)
うん、美味かぁないが、不味いってほどでもない…いや不味いな。ヤヤ不味
味は非常に例えづらいが、名古屋の抹茶ういろうを水に溶かしたらこんな感じじゃないだろうか。
見た目から非常に青臭いものを想像していたのだが、ただ青臭いのではなく、ちょっと抹香臭いような独特の香りがある。
沈殿物は多く、葉をすりつぶしたものがそのまま入っているようだ。
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不味さの主因は、アジアンドリンクはほとんどそうなのだが甘すぎること。
観光客に日本のお菓子が好きな理由を聞くと「甘すぎなくて上品」というものが多いが、メーカーさんサイドはいったい何を考えてこんな親の仇みたいに甘くしているのだろう?

試飲を終えて、早速ペニーワートについて調べてみると、アマゾンチドメグサという和名を持つ湿地性の植物だという。

アマゾンチドメグサ Wikipediaのページ

熱帯魚の水槽の飾りつけにも用いられるということで、昔プレコを飼っていた自分には見覚えがあった。
一見するとただの雑草だが、多くの薬効成分を持ち、世界各国で薬草として利用されているとのこと。
まあ、薬草として有用だからと言ってドリンクにして美味しい保証なんかこれっぽっちもないわけですがね…

日本産チドメグサで似たものを作ってみる

さて、アマゾンチドメグサは外来の植物であるが、わざわざアマゾンと名付けるからには国産のものもいるんじゃないか。
実はそうなんです。
チドメグサは空き地の雑草としては非常にポピュラーなもので、日当たりが良い場所なら生えている可能性が高い。
名前の由来は「血止め草」傷口に擦り込むと止血作用があるということで、民間薬としてはよく知られている。

試しに会社の近くのちょっとした空き地に行ってみると…
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当然のように生えていた。

アマゾンチドメグサと比べると葉は非常に小さく、また切れ込みが大きい。
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採取して持ち帰ってみることにした。

チドメグサはウコギ科に属する草本なのだが、オカウコギなどと同様「ランナー(匍匐茎)で勢力を拡大する」という特徴がみられる。
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さらには、葉をもんでみるとウコギと同様のさわやかな青い香りがする。
ウコギは「ウコギ飯」などの料理に使われる有用な山菜であり、ウコギ科にはタラノキやウドなどの人気のある山菜も含まれていることを考えると、実はチドメグサも山菜として利用できなくはないのかもしれない。

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軽く水洗いしたあと、小皿に水とともに入れてレンジで沸騰させ
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そのまますりつぶしてエキスを取り出す。
緑色のつぶが浮き、ペニーワートジュースと同じような見た目になった。

砂糖を溶かし、冷蔵庫で冷やして
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完成!

(´・~・`)…
ああ、全く同じものができた。
不味さまで、完璧に再現できた。
砂糖は控え目にしてみたが、やっぱりそもそも青草をジュースにする事自体が困難のタネになっているのではないだろうか…

この独特な香りはやはりウコギ科のそれに由来するようだ。
その辺の適当な雑草の煮汁では、もっと青臭くなってしまうだろう。

でも、何度も言うけど美味いものじゃないんだなぁ…
美味しくないものを、手間暇かけて完璧に再現するのってとてもニュートラルな気分になります。

味:★★☆☆☆
価格:★★☆☆☆

日本のチドメグサにも、止血成分をはじめいくつかの有用なアルカロイドが含まれている。

それでも食用にはされてこなかったようで、なぜなのかとても気になる。
ジュースには向かないが、香りや味はウコギとそっくりだった。

経口摂取には向かない成分を含んでいるのか、それとも単純に小さすぎるからなのか…いつか確認してみたい。

P.S.ところで、このペニーワートと、バットマンの忠実な執事「アルフレッド・ペニーワース」って何か関係あるんでしょうかね?

 
 
 

コメント

  1. takechan より:

    ちょいちょい面白くて吹き出しました。ホント文才がすごい。

  2. らんらん より:

    現アクアリストでアマゾンチドメも栽培経験あります。
    日本のチドメも成長こそかなり遅いのですが水中化させて育てたことあります。
    原っぱじゃなくて田んぼで採取したのですが、原っぱのよりも一回り大きいのでノチドメだと思いますが…
    セリみたいな臭いがしますよね。

    ところで結構な量のウィローモスがあるのですが食べてません?
    人が食べられるものかどうかは知らないです

  3. ださTシャツ より:

    こいつのことをゴツコーラと呼んで健康食品に入れたりサプリにしたりしますが、まさか飲み物とは。FOCO製品だとほかにもサトウキビドリンクやサワーソップ(乳酸菌飲料っぽい味がするバンレイシの一種。)とか、日本人が思いつかないような味のバリエーションがあっておすすめです。全体的に甘~いですが。

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