新物アーティチョーク(とその茎)をユダヤ風に食べる

今年もアーティチョークの時期がやってきた。
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アーティチョークは和名をチョウセンアザミといい、梅雨時に大きく膨らむ蕾を食用にする。
日本ではまだまだなじみのない野菜で、デパ地下などでも見かけることは少ないが、鎌倉の中央食品市場ではこの時期になるといつも見かける。
アーティチョーク,鎌倉
今年はまだ走りのようで小さいものしか手に入らなかったが、5本で200円と格安だったので購入してみることにした。

 

蕾は小さくても茎は食べ出あり

今回購入したアーティチョークは蕾のサイズがまだ5㎝ほどと小さく、富士山に生えているフジアザミと同じ大きさ程度しかなかった。
アーティチョークという野菜を知っているものなら、このサイズだと可食部が全然ないのでは…?という不安に襲われる。
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しかし、蕾のサイズに比べ茎のサイズは不釣り合いなほどに太く、直径1㎝を超えるものもあった。
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以前の記事で、アーティチョークは茎が美味しいということを書いた。
厳密にいうと茎の髄の部分が甘く、ほくほくとして美味しいのだが、当然ながら茎が太くないと食べるところが全くなくなる。
また髄の周りの部分は極めてアクが強く、ちょっとでも可食部を欲張ってしまうと口中がえぐくなってしまう。
なので今回は蕾のサイズよりも、茎が太いものをセレクトして持ち帰ってきた。

アーティチョークのユダヤ風

前回はレンジで蒸して塩を付けただけで味わったが、今回は小さいサイズのものが手に入ったので、前から挑戦してみたいと思っていた料理を作ることにした。
Carciofi alla giudia(カルチョーフィ・アッラ・ジューディア)、「アーティチョークのユダヤ風」である。

イタリア・ローマのユダヤ系コミュニティで食べられている伝統料理で、アーティチョークを丸ごと油で揚げるというシンプルかつダイナミックな料理である。
握りこぶし大のアーティチョークで作ればインパクトは抜群だろうが、そこまでの勇気はないのでこれまで断念してきた。
しかし今回の鶏卵サイズならばもうすこし気軽に作れるのではなかろうか。

さっと洗ったアーティチョークの水気をよーく切り、先端4分の1程度を切り落とす。
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ちょっともったいないように思えるが、ガクの先端は固くて食べられない部分なので思い切って捨ててしまう。
とかくアーティチョークは可食部の少ない野菜で、歩留まりは最悪に近いがこればかりはしょうがない。
一度食べればこの歩留まりでも愛されている理由がわかるはずなので…

切った面をまな板に数度叩きつけて、バラの花びら状に閉じているガクを開かせる。
このとき指で開こうとすると、中心の額の先端部分が指に刺さって怪我をしてしまうので、かならず叩きつけて開くようにしてほしい。
茎の方は太いところだけを残して10㎝ほどに切りそろえておく。

ニンニクを包丁の腹でつぶし、フライ鍋に入れた油の中に入れて火にかける。
すぐにアーティチョークも入れて(温まるのを待たない)中弱火にし、低温でじっくりと火を通す。
アーティチョークのユダヤ風
泡が出なくなってきたら一度油から上げ、冷ましてからもう一度高温の油で揚げる。
アーティチョークのユダヤ風
表面のガクがパリッとし、焦げ目がついて茶色くなればOK。

可食部が増えた!

外側の焦げたガクを剥がすと、おなじみのアーティチョーク・ハートが顔を出した。
アーティチョークのユダヤ風
蒸したものと比べてややねっとりとしており、甘みとホクホク感があってとてもおいしい。

内側のガクは蒸したものでは硬くて食べられないのだが、揚げたことで柔らかくなったのか、食べることができた。
茹でた菊の花のような味わいで悪くない。
蕾部分の体積の6割がガクなのでここが食べられるのはうれしい。

これなら中心の雄しべ・雌しべの部分も食べられるか…と思ったがここはやっぱりモサモサしてダメだった。
アーティチョークのユダヤ風
素直に捨て。

茎の方はどうか?
アーティチョークのユダヤ風
断面をつまんで裂くように開き、可食部を露出させる。
相変わらずどぎつい蛍光緑をしているが、味の方はなかなかのもの。
ハート部分にはない強い甘みがあり、またソラマメのような風味もあって美味しい。
油で揚げたためか、蒸したものよりもアクが少なく食べやすいのも高ポイント

やはりアーティチョークの茎は美味しいのだ。

鎌倉野菜はこれからが面白い

アーティチョークをはじめ、鎌倉中央食品市場では様々な珍しい野菜、そして食品が売られている。
これからの季節は特に種類が充実し、色とりどりのカラフルな野菜やそれを使った惣菜、そして軽快な口調でそれを売りさばく陽気な白人のお兄さんの接客を楽しむことができる。
駅からもとても近く、よほどの悪天候でなければいつも営業しているのもうれしいところだ。
梅雨の鎌倉と言えばアジサイが有名だが、ぜひ市場にも足を伸ばして、一味違った鎌倉を楽しんでみてほしい。

 
 
 

コメント

  1. せつな より:

    こういう例があると、普通は誰もが見向きもしないものに真価が眠っている可能性を感じるんですよね。
    とはいえ、めんどくさくてなかなか隅々までチェックしようとは思わないんですが。

    • wacky より:

      そうなんですよ!でもこういうの見つけるためには、日々ネタ探しのアンテナを張っていないといけないんで大変ですけどね。普通は余計なところまで食べようとすると、痛い目見ることの方が多いですしw

  2. ザバイバル より:

    wackyさん、こんばんは☆
    アーティチョーク、、数年前ハーブの栽培に燃えて、勿論何度かこの苗も購入しましたが、生憎雨が多い梅雨と猛暑ですっかり枯れてしまいました。(T.T)郊外の畑で栽培されているのを見かけましたが、背丈は大型ひまわりの様。1mはあったかな~。花も相当大きく美しかったです。
    ハーブは全盛期54種類を栽培しましたが、九州の気候にはなかなか適応するのは難しいようです。
    乾燥&冷温の場所が良いみたい。
    未だ生き続け、増え続けているのは各種ミント系とレモンバーム、センテッドゼラニウム数種です。
    所で今日、穴ジャコちゃんと遊んできました。
    5、6匹逃がして成果は16匹。
    相変わらずフォーク法ですが、私は段々畑の様に掘ってます。
    もっと効率の良い方法を見つけるまで修練を重ねます。
    直接お料理するには心が痛むので、綺麗に洗った後、冷凍庫で安らかに眠ってもらってから調理しています。とった穴ジャコちゃんはなかなか可愛くて、でもすぐに死んじゃうからね。
    まだまだ穴ジャコ卵。
    頑張ります\(*⌒0⌒)♪

    • wacky より:

      どうもー!
      アーティチョーク、作るのは難しいと市場の人も言っていました。ハーブもアーティチョークも、元来が高温乾燥の地中海地方の野菜ですからね。
      プロヴァンスなんかに行くと雑草のようにハーブが生えていてうらやましく思います。まあ、あちらさんはそれはそれで乾燥による苦労とかあるんでしょうけど…

      アナジャコ、順調に名人に近づいていらっしゃるようでうれしいです!
      16匹獲れればいろいろな料理に挑戦できて楽しいですよね。
      これから旬を迎えるので、ぜひいろいろ試してみてください。それで美味しい料理が見つかったら、僕も試してみたいので教えてください!

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