今年も無事トビタケに出会えたー!

 
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尊敬する友人で怪魚ハンターの小塚拓矢さんが、FBで「夏休みの宿題」と称して、これまで彼が捕り逃がしてきた・捕る機会のなかった色々な生き物を捕獲していた。

そう、大人でも「宿題」はしっかりこなさないと、新しい挑戦をしてはいけないのだ。


僕にとっての宿題はというと…
そう、先月の頭に採り逃している、あのキノコである。

幾つかのキノコ情報サイトで「今年の発生は遅れている」という情報を得て勇気づけられた僕は、(どうせまた無駄足さ)と日和る心を奮い立たせ、連れに声をかけた。

「アウトレットでセールやってるらしいよ!(≧∀≦)」

2年ぶりの再会

連れを無事アウトレットモールにデポしたあと、そのまま車を駆ってとある里山のブナ林へ向かう。

生い茂るスズタケを掻き分け、ブナの根のトンネルを潜り、僅かに漂うキノコ臭に導かれるままに歩みを進めると…
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ビンゴ!
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食べ頃のトンビマイタケ(トビタケ)が、ブナの古木を取り巻くように大量に発生していた。

逢えて嬉しいよハニー!
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先日はお互い、待ち合わせ時間を間違っていたみたいだね(^_-)-☆


にしても例年7月末頃に発生し始めるのに、今年はまる1ヵ月ほども遅れたようだ。

秋のハイシーズンなら目当てのキノコがダメでも他のキノコが出ているものだが、真夏となると種類も少ないのでボウズともなりかねない。

それでもメゲずに二度三度と通い続けないと出会えないのだと言うことを、改めて僕に思い知らせてくれた。

トンビマイタケは若木にも出る!

トンビマイタケは「日照りマイタケ」と呼ばれるくらい猛暑が好きらしく、記録的な暑さが続いた今年は発生量も多くなったようだ。

そのため、様々なブナの株で発生をみることができた。
そして意外だったのが、発生する株を選ばないということ。

ふつうのマイタケは巨大なミズナラの老木にしか発生しないと言われており、樹種こそ違えどトンビマイタケもそうなのだと思っていた。

しかし今回、直径25cm程度、樹齢でいうと数十年程度の立ち枯れからもふつうに発生しているのを確認した。
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弱っている生木からも発生することがあり、そういった木はほとんどが大木の古木なのだが、立ち枯れであれば樹齢を問わないようだ。
一般的にマイタケ師、トビタケ師は遠くから古木の立枯れを探し、次々とめぐって探すスタイルをとるので、そういった人々が入った後の山でも「竿抜け」ポイントがあるかもしれない。

トンビマイタケはまず揚げるのがオススメ

持ち帰ってきたトンビマイタケはよく土を落とし、鮮度のいいうちに石突きや固い部分を切り落としておく。
つけたままにしておくとどんどん固くなってしまうように思う。
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柔らかい部分は手で裂き、固くなりかけのところは繊維に対して垂直方向に切っておく。

この状態にしておけば、4~5日は冷蔵庫で保存することができる。

後はざっくりと炒め物にしても

甘辛とうがらしとトビタケの炒め物

甘辛とうがらしとトビタケの炒め物


炊き込んでも
トビタケご飯 ©せつなさん

トビタケご飯 ©せつなさん


うどぅんに入れても
トビタケと野生キノコのうどぅん ©せつなさん

トビタケと野生キノコのうどぅん ©せつなさん


それなりには美味しく食べられる。


でも、「それなり」なのだ。


トンビマイタケをはじめとする、サルノコシカケなどを含む「タコウキン科」は、香りや出汁は本当に素晴らしい。
しかしどうやらキノコ本体がスポンジ状になっているようで、香りと味が本体から抜けきってすっかすかになってしまう。
よく「トンビマイタケを煮ると煮汁が黒くなるので、調理の前に一度茹でこぼす」と書いている書籍・サイトがあるが、そんなことをしてはこのキノコの価値は数分の1となるだろう。

出汁の抜けきったトンビマイタケは味のないサキイカのようで全く美味しくない。
連れの曰く「木の皮」…まさにそんなカンジだ。

もちろん、トンビマイタケを踏み台にして(出汁ガラと割り切って)他の具材を美味しくする、というのも考え方としてはアリだ。
このキノコを熱愛する秋田では、きりたんぽ鍋の出汁を取るのに干したトンビマイタケを利用する。
カラカラのトンビマイタケを水から煮ればあっという間に風味豊かな出汁がとれて、あとはオサラバである。


でも僕はせっかくのハニーをそんな風に弄んで捨てるのは嫌だ。


ということで我が家ではまず、揚げてしまう
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軽く塩をして冷蔵庫で少しおき、熱めの油でカリッと揚げてしまうのだ。
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これをそのままぽりぽりと食べてもいいし、煮物や炒め物に使ってもいい。(料理に使わないなら、衣をつけて揚げるとなお美味い)
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冷凍庫で保存することもできる。

揚げたトンビマイタケはイカの軟骨のような強烈な歯応えに、マイタケよりも野性的で薫り高い風味が合わさって絶品である。
熱烈なファンが多いというのもうなづける。
やはりこのキノコとともに誕生日を祝いたかったが、山の都合もあるので致し方ないことだ。

1シーズンに3回は行く覚悟を

今回はたまたま良い情報が入ったので2回目でキャッチすることができたが、本来はトンビマイタケをはじめ夏のキノコは旬が短く、一期一会なところがある。
シカやクマ、虫たちも彼らを狙っている。

秋田のトビタケ名人でも、空振りをしてしまうことは少なくないという。
我々トーシロは「三顧の礼」をも辞さない覚悟が必要になるだろう。

1ヶ所でも見つけたら勝ち、市場価格数万円分が一度に手に入る。
そんなギャンブルみたいなキノコ狩りも、時にはいいものですぜ。

同じ場所に生えてたスギタケモドキ ナメコの仲間で美味だが弱毒 

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コメント

  1. せつな より:

    煮詰めながら味を見ていったのですが、ある程度煮詰まってきたところで急にあのスポンジ状が味を吸いだす境がありました。
    かなり濃縮されるので味は物凄く濃く箸が止まらなくなるけど、身体に悪いから揚げたほうがいいですねw

    • wacky より:

      いいですねそれ!
      じゃあ一度煮詰め倒して「トビタケ料理の素」みたいにしておけば、煮ものにも炊き込みにも炒め物にも使えて便利ですね。そのまま佃煮にして食べてもいいし。

      揚げておくのも、水分を抜くことで味を閉じ込めて濃縮させる手段なんで結果的には一緒かもしれないですね

      • せつな より:

        でも炊き込むとやっぱり味出払っちゃうっていうのがね。
        やっぱ出汁生成スポンジなんですよ。

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