春の三番瀬①釣り師の嫌いな「あのホヤ」を採って食べてみた

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日中に潮が大きく引くようになると、干潟遊びのシーズンが始まる。
潮干狩りやアナジャコ釣り、ギャング釣りなど楽しみがいっぱいだ。

三番瀬,市川

どこまでも続く広大な干潟


しかし、これらすべてが毎年楽しめるわけではない。
特に僕のホームグラウンドである東京湾奥・三番瀬周辺では、湾奥ならではの環境変化の激しさや人工的な要因で、生物相が毎年極端に変化する。
そのためその年最初に干潟に行くときは、熊手やシャベル、筆など干潟七つ道具をすべて持参して様子を見るのが通例となっている。

今年も先週末に初回調査に行ってきた。

三番瀬の生きもの2015

ここ数年、干潟を訪れるたびに僕の心を曇らせるのが

三番瀬,工事

邪魔


この置物だ。
三番瀬に泥を供給する大切な役割を持つ江戸川放水路に、新たな橋を架けるための工事が進んでいる。
千葉の首長は口では「三番瀬は貴重な干潟」「干潟の環境を守る」なんて言っているが、実際のところはこんな調子だ。

谷津干潟に東関道を通そうとして反対運動が起こったのは1971年。
それ以降全国的にも注目され、ラムサール条約にも登録(谷津干潟)されている東京湾奥の干潟を好き勝手にする権利は僕ら現代人にはないと思うのだが、千葉の人はどう思っているだろうか。

この置物により泥の堆積具合が変わっているようで、これより上流側には柔らかいヘドロのような泥が積もり、下流にはより粒の大きい砂泥が堆積していた。
また関連性は不明だが、例年大量に採れるアサリマテガイが非常に少なく、シオフキホンビノス、そしてサルボウが大漁であった。

三番瀬,ホンビノス,サルボウ

大きいので迫力がある


サルボウはいつもはそれほど採れないのであるが、今年は大型のものを中心にまとまった数がとれた。
三番瀬,サルボウ

5㎝位


ホンビノスは例によって非常に大型のものが獲れる。
三番瀬,ホンビノス

12㎝!


ちなみにこのあたりの貝は漁業権が設定されているので、特に船橋寄りで採取する時は設定区域に注意してほしい。
また駐禁の取り締まりが激しいので車で行くのはあまりオススメしない。
僕らが「貝がいっぱい採れるなー」と思っているとき、千葉県警も「違反車いっぱい捕れるなー」と思っているかもしれない。

閑話休題。。

シロボヤを食べてみた

干潟で採れるのは当然ながら貝だけではない。
今回注目したのは

海鞘

三番瀬,シロボヤ,料理,

湾奥ならどこにでもいるアレ


シロボヤという和名のこのホヤは、一般的に食べられているマボヤよりもかなり小さく、また色も薄汚れた灰色で全くと言っていいほど食欲を喚起しない。

干潟や砂泥底に生息するが、全くの砂地には固着できないため、杭や石、牡蠣殻などに付着して生息している。
水の汚染に強く、富栄養化した内湾では大量発生し、投げ釣りやブッコミ釣りの仕掛けに引っかかることで釣り人に忌み嫌われている。
川崎・東扇島などで、シロボヤを釣り上げたことのある人は多いのではないだろうか。

干潮時にはしぼんで垂れ下がり、おばあちゃんのおっぱいみたいになってしまうが、潮が満ちてくると本来の姿を取り戻す。

三番瀬,シロボヤ,

危険を感じると閉じる


入水孔・出水孔を開いているところなど、マボヤとそっくりだ。

大きい個体をいくつかピックアップして持って帰ってきた。

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シロボヤを捌いてみた

表面の泥を洗い流し、石突きの部分を切って縦に半分に割る。
三番瀬,シロボヤ,料理,食べる
おお、ホヤだ…w

でもマボヤと違って、皮と内臓の間にあるはずの筋肉が見えないが…
内臓を剥いでみると

あ、筋肉有った。

非常に薄っぺらい膜状の筋肉がとれた。
肉質はしっかりしており、色味もマボヤほどではないがきれいなオレンジ色をしている。
三番瀬,シロボヤ,料理,食べる
東京湾奥産なのでやや不安はあるが、よく水洗いしてから刺身で食べてみた。
(・~・)…
あ、美味い
甘くて、潮の香りがして、しょっぱくて後味にわずかな渋みのある、全くもってホヤの味そのものである。
やや味が薄めのようにも感じるが、念入りに水洗いをしたことによると思われる。

味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆

そのほか、軽く茹でてもみた。

加熱することで軽く縮み、色合いが濃くなる点はマボヤと同じだ。
(・~・*)…
うん、この方が美味いかな。
まず加熱することによって得られる安心感、そして内臓ごと食べられるのでより風味が楽しめる。
肉質は柔らかくなるが歯ごたえは残り、味もシャープになった。

韓国では小さいホヤを鍋に入れて食べるらしい

身が小さいので集めるのが大変だが、珍味として扱うには十分だと思う。
大きい個体でもすぐに縮んでしまい、また体積の大部分が皮なので根気がいるが、今後も大きいものを見かけたら賞味してみたい。

さて、このシロボヤについて、おなじみぼうずコンニャクさんのページでは「韓国では食用か?」と記載されていた。
なんでも、当地では同様に小型のホヤである「エボヤ」を皮ごと辛い鍋に入れて、チューインガムのように噛んで肉やスープを扱き出すのだそうだ。
なるほど、そういう食べ方ならシロボヤでも食べやすいかもしれない。

または、有明海のメカジャ(シャミセンガイ)のように丸のまま甘辛く煮て、肉をぺりぺりと剥がしながら食べるのもいいかもしれない。

ということで次採れたらやってみます。

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野食 魚介その2(魚以外)
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