限りなくサバっぽいアジ「オアカムロ」はこの時期、脂の乗りがハンパない

※第7回の記事が公開されました!↓↓(2016.12.1)
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都心を代表する魚屋と言えばやはり吉池だと思うが、なかなかどうして「肉のハナマサ」もバカにできない。

どういうルートで仕入れているのかは分からないが、かなりマニアックな魚や、中央卸売市場でも見かけないようなものさえ入荷していることがあり、魚マニアも満足させる面白いラインナップが見られる。

吉池だと、マニアックな魚目当てで来る人も多いのである程度いい値段がつくが、ハナマサみたいな普通のスーパーだとそのような魚は売りづらいのか、ときに投げ売りのような価格で売られることがある。
売る方は大変だと思うが、こちらとしてはとても助かる。

 

赤い、デカい、カッコいいの3拍子「オアカムロ」を買ってみた

さて、昨日もルーチンワークのごとく仕事あがりにハナマサに立ちより、目当てのものを買った後で魚コーナーに立ち寄ったのだが、その際にちょっと珍しい魚が売られているのを見つけた。
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「尾赤アジ」とされているこの魚は、サイズは40㎝近く、サバやブリをイメージさせるきれいな流線型をしている。
断面も円形に近く、知らない人が見ればサバだと思ってしまう気がするが、目の周辺のようすや、短いながらもゼイゴがあるところからアジの仲間だと分かる。

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正式な名前はオアカムロ、くさやの材料として有名なムロアジの近縁種だ。
形状や大きさはムロアジに近いが、各鰭がきれいな朱色をしているのですぐにこの種だと分かる。
ハナマサで見かけるのは初めてではなく、一度購入して食べてみたこともある。


ムロアジはマアジと比べると身が柔らかくて旨味が弱く、商品価値が低い。
この大きさのアジが2匹で500円というのは極めて安いようにも思えるが、実はオアカムロもムロアジと似た味わいなので、これぐらいが市場価値になってしまうのだろう。

しかし、今は色々な魚でくさやもどきを作ってみているところなので、ムロアジと近縁の魚が手に入るというのはまさに渡りに船だ。
ありがたく頂戴し、原料ラインナップに加えることにした。

あれ、オアカムロの刺身、こんなに絶品だったっけな……?

帰宅し、さっそく仕込もうと思ったのだが、ふと「これだけ型のいい魚が2匹もいるのだし、片方はそのまま食べてみてはどうだろう」と思い立った。

とはいえ以前食べたときは、正直に言うと真夏のマサバを刺身にしたような、ちょっと水っぽく旨味の薄い赤身だけの面白くない魚と感じたので、あまり期待はしていなかった。
ちょうど晩御飯がスーパーで安売りされてたお寿司になる予定だったため、添え物程度の刺身にはちょうどいいかと思ったのだ。


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頭を落とし、3枚に下ろすと、サバと同じ鮮やかさの血とともに、全く予想通りの真っ赤な身が露わになった。
鮮度は悪くなく身割れはしていないが、水気の多そうなむにっとした身で、マアジのような弾力性は無い。
血合い骨が抜きやすいのはちょっと評価できるけど。

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腹骨をすき取り、皮を手で引くと、アッシュシルバーの身が現れた。
ますます下がるアジっぽさ。
タタキにしようと思ったが、これじゃああまり見栄えも良くないし、普通にそぎ切りにするか……

そう思い包丁を入れた瞬間に、違和感に気付く。
え、なにこれ……!?


できるだけ手の熱を与えないようサクサクと切り進める。

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綺麗な尾頭とともに皿に盛りつけて、姿造りに。
でも見た目などは割とどうでもいい、早く食べたいぞ。


いただきマース

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……(◎~◎*)
なんだこの脂の乗り方は!!

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見て下さいよこの皮下脂肪の厚さ
いやね、下処理のときにあまりに内臓脂肪が多かったのでもしやとは思ったんだけど、まさかここまで強烈に層ができてるとは……
ブランド物のサバでも、ここまでのものは見たことないぞ!

数切れ食べてみて、おもむろに天草で買ってきたいいポン酢を取りだし、青ネギともみじおろしを落とす。
血合いが多いけど臭みはないし、赤身がさっぱりとしているのだが、これが逆にポン酢に合うのだ。
強烈な脂がカンキツの酸味でいいカンジに中和され……絶品!!

味:★★★★☆
価格:★★★☆☆



ただ、やはりマアジの味とは違いが大きいので、「美味しいアジの刺身だよ」って言われてこれが出てきたらちょっと納得できないかもしれない。
夏の「トロサバ」の刺身が好きな人なら絶対に気に入ると思う。


うーん、こんなに美味しいんじゃあ、ヘンな干物にしない方がいいかなぁ……
でもうまくってもムロアジはムロアジ、干物にすればより輝いてくれるかもしれない。

やってみましょうず。。

 
 
 

コメント

  1. ひろ より:

    この時期の赤の干物は最高ですね。ちょっと長めの繊維がほぐれたところに、脂がたっぷりからんで、、、ああよだれが。

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