アキハバラで“木に登る魚?”を買って煮つけて食べた

「野食のススメ」第9回の記事が公開されました。
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先日、早めに仕事が終わり、だらだらと帰路についていると、秋葉原の駅前に僕の大好物そうなカンジのお店ができているのを見つけた。

どうやらここは、イスラム教の教えで食べることを許されている食材「ハラールフード」の専門店のようだ。
御徒町やアメ横方面に行くと、同様のお店がいくつかあるがいくつかあるものの、秋葉原の駅のど真ん前の一等地(昭和通口だけど)というのはなかなかすごい。

経験上、こういうお店は店頭に日本語表記があっても、店内は外国のお店そのものであることが多い(日本語が通じない点も含め)。
ワクワクしながら入店してみた。

 

謎の魚を買った

地下1階にある店内は明るく、半分が電化製品、もう半分が食料品店というように分かれている。
案の定日本語ではない言語が飛び交い、様々な人種の方が集っていた。
日本人というか東アジア系は僕だけのようで、あまり広くない店内というのもあり多少無遠慮な視線を投げかけられた。


店内表記はありがたいことに日本語が多く、新大久保のイスラムマーケットと比べると商品の概要が分かりやすい。

さっそく、ワラスボみたいな干物が売られていたのを見つけ、調べてみると、テナガミズテングというインドで人気の魚のようだ。
テナガミズテング wikipedia
面白そうだな、他に魚はないものか……と思い、冷ケースに目をやると……
いるいる! 面白そうな魚がいっぱい!

50㎝以上もある巨大な魚が丸のまま売られていたり、他にもぶつ切りや開きなど、様々な状態の鮮魚が売られていた。


購入後に撮影


その中の一つ、熱帯魚っぽいフォルムのイラストがプリントしてあるパックを手にとる。

……タイの、鯉……

購入後に撮影

ググってみても見つからず、よくわからない。
まあいいや、どうやって食べるかだけ店員さんに聞いてみよう。


あの、これどうやって食べますか?

「……?」

あっ、そーりーしゅっだいくっくでぃす?

「Oh,OK first you boil,because it’s frosen.」

せやな。

「And cook it with spice,like cardamon,chili pepper,turmeric…」

なるなる。らいく、さむ、かりー?

「No! not curry!」

カレーじゃないのか(・ε・;) スパイスで煮たらなんでもカレーってわけじゃないのね……
いずぜああなざー?

「You can fly it!」

おお!あいきゃんふらーい!(イヤァ!)

「And anything OK.Good taste!」

さんきゅーあいるとらい!

「Good luck!」

うん、良い人だった。
どうやって食べても美味しいってことでFAかな?

1パック、800gほど入って980円。
タイの物価から言うと高くも安くもないカンジだろうか。

キノボリウオっぽい

でも、結局何の魚かはわからずじまい。
こういう時は、詳しい友人に聞いてみよう。

ということで水族館クラスタにして「縦横無尽君」の異名をとるさかまつき氏にLINEしてみたところ

アナバスってなんぞ……?

アナバス Google画像検索結果

これだ!
さすがは全国の水族館を廻った男、この程度の謎かけなどへでもない様子。
持つべきものは人間辞書。

ということでアナバスことキノボリウオを調理して食べてみることにした。

キノボリウオを煮つけて食べてみた

キノボリウオとはスズキ目キノボリウオ科に属する淡水魚で、中国から東南アジアに生息しているそうだ。
空気呼吸をするための「ラビリンス器官」を持っており、湿った地上などでは胸鰭で這って移動することができるため、このような和名がつけられている。(さすがに木に登ることはないらしいが)

一般的には観賞魚として有名で、日本にも生体が輸入されているが、生息域周辺では食用にも用いられるという。
ベトナムでは、この魚を用いたフォーが人気だそうだ。


店員さんはどんな料理でも美味しいって言っていたので、まずはできるだけシンプルに食べてみたい。
とりあえず、実物がどんなものか確かめてみよう。



各鰭と鱗、それに鰓ぶたが切り取られている。
これは多分、鋭くとがっていて触ると危険だからとかそういった理由だろう。

内臓も除去されていてありがたい一方、観察もしてみたかったのでちょっと残念。
鰓そのものは残っていたので、取り出してみたところ

イタッ!

こいつら、スズキ目のくせにコイみたいな咽頭歯もってやがるぜ。


苦労しながら鰓を取ると、その奥に何か、ハナビラタケの幼菌のようなもじゃもじゃしたものがあった。


これが、ラビリンス器官……
触るとかなり硬いが、どんな味がするのか気になったので取り出してとっておいた。


処理を終えて体表の汚れを洗い落とし、匂いをかぐと、淡水魚独特の川臭い臭いや、ウナギのような独特のヌルのにおいが鼻を突いた。
これは、さっと料理しただけだとちょっと気になるかもなぁ。。
少し濃いめに味付けしてみよう。

ということで、煮つけにしてみることに。
日本酒としょうゆ、みりん、砂糖を鍋に入れて沸かし、キノボリウオを入れてさっと煮たて、冷まして味をしみ込ませる。


完成。
いただきマース

……(`・~・´)
うん、醤油の香りと、淡水魚らしい風味が予想通り、よく合うな。
脂がすごくのってて、皮目のゼラチン質も強くてなんだかウナギみたい。

一方で身質はアナゴとイワシの中間のような、とても独特な感じだ。
これはじっくりと焼いて、かば焼きにしても美味しいんじゃないかしら。

川魚が苦手な人はちょっと食べられないかも。
あと、血合い骨が太くて硬いので、喉に刺すとかなり厄介そうだ。


ラビリンス器官はほとんど骨や鰭みたいなもので、硬くてまったく食べられない。

味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆



ゼラチン質が多くて脂が上品なので、良い出汁が出るというのは間違いなさそうだ。
みそ汁とか濃しょう(キノボリウオこく)とか、きっと美味しいだろう。

でも、今回はアレにしてみようと思ったんだよね……

 
 
 

コメント

  1. ふなたろ より:

    こんにちは
    ラビリンス器官が思いの外気持ち悪いですね、、、。ライギョにも付いているんでしょうかね??

    ちなみにアメ横界隈でずっと探している『パカヤ』という野菜があるのですが、ご存知でしょうか。椰子の蕾らしいのですが、、、。

    • wacky より:

      ライギョには……どうなんでしょう? これはあくまで空気呼吸のための器官ですから……

      パカヤはちょっと見たことないですねぇ(´・ω・`)中南米系の食材なら、アメ横よりも五反田のキョウダイマートのほうが見つけやすいかもです!

  2. らぴゅた より:

    こんばんは。
    タイに行ったときにキノボリウオ結構釣りましたねー。
    小さな支流で釣りしてたら地元のオジサン達が集まってきて、
    「ミミズがいいぞ!」「俺が掘ってきたこのミミズ使え!」「手釣りが一番いいんだ!こうだ!」
    だの言ってきて、最終的に釣り大会みたいな様相になったのを思い出しました。

    キノボリウオ美味しいんだったら、あの時に捕まえて食べてたら良かったなーと後悔。

    いつも記事の更新楽しみにしております。
    ありがとうございます。

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