さて、いよいよカスザメを調理していく。
ヒレと胴体
軟骨魚類は油をたっぷり使った料理が美味しいので、今回もムニエルかポワレにしようかと思ったが、サカタザメと料理がかぶると面白くないので
たっぷりのオリーブオイルでニンニクを炒め、
じっくりと身をソテーしたら野菜を入れて、白ワインをかけて蒸し煮に。
アクアパッツァ…のつもりだったけどちょっと汁気飛ばしすぎた。
まあいいや、いただきまーす。
…(・~・*)
肉が柔らかくてジューシー。
骨に沿ってぺろりと剥がれる身は柔らかく、肉厚で繊維質ながら噛み締めると素直にほぐれ、味がしみ出してくる。
「羽二重餅のような歯ざわり(by 美味しんぼ17巻「エイと鮫」)」という表現がとてもしっくりくる。(アレはアカエイだけど)
肉を剥いだ後の骨もポリポリとして心地よく楽しい。
ただ、どうしてもカサゴやハタのような根魚で作ったアクアパッツァと比べると、濃厚なうま味に欠けるような気がする。
今回は買い忘れたので入れなかったが、アサリなどの貝類もあわせて煮込んだ方がより美味しくなると思われる。
味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆
肉厚な部分がもう一つあるので、こちらはオーソドックスなフライに。
…(≧~≦*)
まあ、アンモニア臭さのないサメやエイでフライを作って、美味しくならないわけがないよね。
いわゆるフィレオフィッシュフライとはちょっと違った、柔らかいようで歯応えのある味わいは揚げ物との相性が抜群に良い。
タンパクさも、衣に染みた油が美味いこと補ってくれる。
背肉の部分も美味しかったが、ヒレ部分を、軟骨に直交するように切ってフライにすると、サクッ→フワッ→ジュワッ→ポリッという見事な4連コンボで絶品だった。
これはお金取れますわ。。
味:★★★★☆
価格:★★★☆☆
残りのヒレと腹皮の部分は、
みりんをやや強めに効かせた干物に。
うーん見事な透明感!
これは焼いたら美味いだろうなぁ…
年末のこたつでダラ酒のお供にしよう。
頭部
薄味の出汁とみりんでことことと煮詰めて、
熱が通ったらほぐして、バラバラにして、
軟らかそうな軟骨と硬そうな部分を分けて、硬そうな方は取りだしていく。

キラキラ輝く眼球をサルベージ。
浅海に棲むが夜行性なのでタペータムが発達しているのだろう。

可食部だけにしたら、容器の中に流し入れる。
これを冷蔵庫に一晩入れておくと…

がっちがちに固まり、煮凝りの完成。

いやーぷるぷるですわ。
皮を湯剥きするときにゼラチン層を大量に捨ててしまったが、それでもなおこれほどの凝固パワー。
味も、かなり薄味に作ったのでいくらでも食べられそうな感じだ。
市販の煮凝りはやたら甘かったりしょっぱかったりしてなかなか好みの味が無いんだよなぁ。
ゼラチンを添加したり、酷いものは寒天で固めたりしているものもあるし…
やっぱり自作してナンボでしょ。
軟骨魚類の煮凝りは簡単だし、はずれもないしね!
味:★★★★☆
価格:★★★☆☆
次回はついに例のアイツが…!
コメント
間違いなく旨い!
それは、わかる。食わなくても、読めばわかる、見ればわかる!
しかし、ここまでの手間を乗り越えるには、気合いが足りない。
今度、アカエイ買って唐揚げにしよっ。
ありがとうございます!!w
アカエイとかカスベはお店でも手に入れやすくて美味しいですけど、ぶっちゃけ釣っちゃった方が早いですよ!
それか、夜の砂浜でタモで伏せちゃうとか…
とても綺麗な鰭ですね
このまま煮込んでフカヒレスープにはできないのでしょうか?
フカヒレ料理を作ったことがないのですが乾燥フカヒレでしかできないのかなぁ。
フカヒレにするには軟骨の1本1本が太すぎるかなと思います。
もちろん、圧力鍋で煮倒したり、からっからに干してからじっくりスープをとれば美味しいものはできると思いますが…
フカヒレというよりも、豚軟骨みたいな使い方の方が美味しいと思いますよ!
道出身的には煮付けとか美味しそうな気がしますね
記事見てたら久々にカスベ食べたくなりました
煮付けも間違いなく美味しいですけど、何となく作り飽きちゃって…(笑)
それに、軟骨魚類を煮たときの、にがりのような後味がちょっと苦手なんです。
塩気が強いとやたらしょっぱく感じるし、かといって甘めにふるとご飯と合わないし…
あくまで個人的な感想ですが。。
カスベも美味しいですよね!